1999年の演劇(PART2)

最終更新 2000/01/03


見えないようにしていた所も公開しました。記憶のいい人は内容に関すること を読まないほうがいいかも。

04月03日 カメのタンバリン 「お見合い」 スタジオはるか 2500円

某ミュージカル劇団で見る役者たちのストレートプレイユニットですが、カメタンとし ては初めてみました。35才の独身女同級生3人+28才の妹が夜桜で飲み会を開いてい る所に、今は海外に住んでいる父親の元部下で、現在は結婚相談所をやっているちょっ といい男が訪ねてきた。突然刺激たっぷりの夜になってしまった物語です。
歌や踊りはないんだけど、叫んだり走り回ったり、疲れの具合はミュージカルとかわんな いだろうな。設定や展開は、連ドラみたいだけど、やりとりの質がその場勝負に高められ ているのが気持ちいいです。一番端っこに座ったんだけど、ステージ下のシーンの時は目 の前で、見ている方が恥ずかしくなるくらいの熱演で、十分楽しめました。

04月03日 炭酸ズノウプロジェクト 「Don't leave you mine」 アートスペースプロット 1600円

1997年の暮れに見たので1年半ぶりでしょうか。そのときは元気がいいけど、演劇として は未熟さを感じぜずにはいられなかったのですが、今回見て、ちゃっんとしてるじゃん というのが第一印象です。
5才の時に強盗に両親を殺された19才の女性は精神成長が止まり、精神病院で治療を 受けている。精神科医の1人の男はデパガと付き合っているのだが、昔の彼女も患者の 見舞いでよく病院に来て医者と仲が良いので、現在の彼女は不安でたまらない。強盗殺 人事件の時効がせまったときに、新しく来た精神科医の力で少女は事件の記憶をとり戻 す兆候を見せる。意外に近くにいた犯人は、精神科医たちを含めて口封じに出るが。。。
「ひとりにしないで」というテーマについてはもうひとひねり欲しかった。むちゃくち ゃなつながりで見せたダンスシーンはラブリーでした。

04月04日 河馬壱 「帰ってきたうらしま」 ウッディシアター中目黒 2500円

軽いコメディかと思って出かけたら、意外と渋い内容でした。役者も30代半ばが中心 だと思います。雰囲気としては山崎哲にお笑いを少し入れたような感じです。
2年間の単身赴任から帰ってきたうらしまさんは、団地の部屋に戻り、酒瓶や雑誌の散 らばりに驚く。妻が飲んだりしたものだが、特にアル中というわけでもなく、普通に社 会生活を送っていた。しかし別居していたことによる噛み合わなさは大きく、ちぐはぐ なやりとりを重ねる。
もう1本短めのがあって、九州弁の男が清水寺で出会った京女に惹かれて、愛を伝えた ところ女は「もずの草茎」と答えた。男は考え「・・・・・」(忘れた)という短歌の 結びであることを思い出し2人は結ばれる。男は九州へ帰り、女は迎えを待つが3年目 にようやく来た迎えと共に男の家に行くと、本妻は京の女が待たされた3年を儚み出家 した後だった。京の女も男への愛は冷め出家してしまう。
個人的には文語調で男女の変な意識しすぎ感をつづった後半の作品が好きです。どちら も80年代のスタイルという気がしますが、同年代以上には楽しめる所も多々あったと 思います。

04月04日 スプラッシュアクターズ 「ファルスtoファルス」 千本桜ホール 2800円

小劇場劇団というよりテレビや映画、ビデオの役者の事務所だと思います。男女ともルッ クスいい人が多かったです。短編6本立てで以下のような内容でした。あまりたいしたこ とない脚本家が自分の作品を紹介するという構成だったので、ストーリーは冴えない部分 や、意味不明な結末もあったのですがまずまずおもしろかったです。演技もほどほどうま かったですが、オーディションを受けに来たいなか娘がいい味の演技してました。
  1. 18才になった息子に、○○○を教えようと夜の街に繰り出した父と子の話。
  2. 売れっ子脚本家のオーディションを受けにきたいなか娘の実力やいかに。
  3. 歯医者に行ったら見習いしかいなかった。
  4. 給料を削りまくる奥様と、どこまでも従順な家政婦、罠にはまったのはどっち。
  5. 通風に苦しむ頭取のもとのおしかけてきた女は、罪悪感を持ち合わせていなかった。
  6. いい男といい女の出会いは公園で。

NHKの放送で(録画してだけど)、竹中直人の会「水の戯れ」を見る。亡き弟の奥さん だった女性(樋口可南子)といい仲になってゆく仕立て屋(竹中直人)の心理描写が面白 い。でも主人公2人を含めて登場人物がだれも一癖あるキャラクタであることが刺激的で はあるが、不自然さも感じる。多くの人が劇場へ足を運びたくなるキャスティングはさす が。

沖田浩之の追悼企画ではないだろうが、NHKで「冬の蝶」を見る。商業演劇でもこれだ け迫力ある芝居をやってくれると、高い観劇料を払っても満足できるだろうな。病気のダ ンスマスターと、スランプの人気ダンサー。現代劇にしてもおもしろそうなストーリー。 京マチ子の踊り死にシーンはじーんときました。

04月10日 天下人 「The First Step for Success」 千本桜ホール 2500円

旗揚げ公演とのことですが、中には年季の入った役者もいました。売りはアクションのよ うで、この公演も熊本から上京した若者がアクションスターを目指してがんばる話です。 九州弁と暴れで、わざとがさつな作りをしているようにも見えるのですが、やるき満々な のは気持ちいいです。脈絡ないけど、アルトサックスの生演奏もなかなか良し。

04月10日 野田地図 「半神」 シアターコクーン 7500円

夢の遊眠社時代の作品はテレビで(しかも比較的最近)しか見てないのですが、「半神」 はまったくはじめて見ました。ネタ的にはどちらが生き残るかという1点だけの物語です が、クライマックスへの持っていきかたが、やっぱり少しうまいと思います。
ともかく、野田秀樹も昔は、今の東京の小劇場で若者達が必死で作ってるような、けっこ うドタバタしたやつを作っていたかと思うと、親しみを感じました。加藤貴子は大きな役 が初めてで新鮮というだけでなく、野田ファンにとっても、本人にとってもいい思い出と なる舞台を務めたと思います。

04月11日 猫のホテル 「しぶき」 スズナリ 2900円

STRAYDOG見るつもりで下北沢行ったら、当日券無いというので、仕方なくスズナリへ。 バブルの時代がなんだったのを振り返る、つながり有りの短編集でした。 趣味の悪さでは東京屈指の劇団。今回はネタが古いせいもあり、意外な展開はあまりなか ったけど、ひたすらくどく実名有りのやり放題。ともかく笑えた。
紹介するなら第1話をながせっちゅうの。>NHK

04月11日 1mg 「神曲」 die pratze 2000円

千秋楽のためか、通し券チケットのためか立ち見まで出る混雑。非娯楽系若手劇団として 、役者芝居ではなく、テキストの刺激性を追求しているのが少しお気に入りです。
ある時代、どこかの国で、地下に住む人々が見つかり、地上の人間と戦いがおこる。彼ら は30年前、安息を求め指導者の導きで神を捨て地下に潜った人々である。指導者は争い を嫌いながらも、地上の人々を神の手先と敵対視し地下社会を安定させていた。数年前、 若き実力者が現われ、指導者の地位を奪うが、髪の色の違う子が生まれたことに苦しみ子 供を捨てさせる。
戦いがおこなわれている時、仕事にこだわりを持つ3人のカメラマンが戦闘現場の近くで 1人の少年に出会う。少年は3人を誘い地下へと向かうが、3人にとっては地獄めぐりの 開始であった。。。
ダンテの「神曲」を読んで、第二、三部はわからんので第一部地獄編を元に書き始めたけ ど、ぜんぜん違う話になったと作者あいさつにあるように、どこか古典的で、どこか現代 人のオカルト趣味的な風味がありました。演技的には有名役者のそれにはおよばないけど、 こういう挑戦的な作品作りはすべき事です。
#私のパソコンは「しんきょく」が「新曲」に変換されてまう。

1mgのページ

04月17日 PeaVe Theater「Devil」 千本桜ホール 2800円

制作グループが、新しく立ち上げた劇団の第1回公演ということですが、7人の役者は20 代後半から30ちょいすぎ位です。悪魔が人間のふりをして営業しているバーに集まる、 変なものしか発明しない発明家、最近事業がうまくいっていない社長、金目当てで社長と 結婚した整形美人、秘密の過去をもつ整形科医が争いをはじめ、ついにカクテルに毒を入 れて殺し合いになってしまうが、悪魔のマスターの活躍で仲直りする話。大きな声やスピ ーディな動きで見やすい事は見やすいのですが、ストーリーの出来は「悪魔がいるクリスマス」 (北村想)の半分くらいでしょうか。「愛と平和」をテーマに6月、8月の公演もきまっ てるみたいで、次を見れば何を作りたかったかわかるかもしれません。

04月17日 ぞんぞん+いんがるふ 「INNOCENT」 ストアハウス 2000円

2つの劇団の合同公演ということらしいです。製薬会社のワクチン開発競争を扱ったサス ペンスもので、けっこうシリアスな内容でした。たしかに薬は人を助けるための崇高なおこ ないとして作られているが、製薬会社はそれで儲けを出さねば存続しえない。現場のスタッ フのジレンマみたいのを、過激だけどあらわしていたように感じます。
公演案内を送ってくれる橋本亜紀(自称パソコンインストラクター)の壊れかたが恐ろしい。

いんがるふ

04月18日 「日本橋」 三越劇場 8500円

大正4年に初演されてから、数多く上演されている泉鏡花の代表作のひとつとのことです。 日本橋架橋88周年記念ということで、市川団十朗、水谷八重子、波乃久里子の豪華キャスト での公演ですが、私には普段縁のない舞台の人達なので、何がすごくて何が見所なのか今ひ とつつかめません。でも三角関係ラブコメとみれば、「温水夫婦」よりおもしろいかもしれ ません(幕間や休憩が多いのでどうしても途切れてしまうのは残念なのですが)。 2人の芸者役を水谷、波乃の交互キャストというのも今回の公演の話題のようですが、私が みたのは、上品で身持ちの固い清葉に水谷八重子、意気のいいのがとりえのお孝に波乃久里子 でした。年齢を聞かれて「28歳」と答えるシーンなんかで笑いが起こってましたが、両人 ともしゃっきとしていて、見栄をきるシーンの古風はありましたが、普通の会話シーンでは 文学としてのせりふを良く伝えていたと思います。市川団十郎は、見栄えの割りには華がな い芝居をするので、見ている最中はいまいちかなと思ったのですが、思い出してみるとうま いと言わざるをえません。しかし脇役の人達1、2回しか登場が無いというのは気の毒です。

肉体的精神的疲労で、劇の吸収力、駄文の執筆力、最低です。

04月23日 山田club「ある極端な家系」 芸術劇場小2 招待

招待してもらったので、初めて見にいきました。駅の待合室のセットがちゃんと作ってあっ て、ベンチには色とりどりのクッション、さてどんな話がはじまるか。。。
みんな早死にする高田一族というのがいて、ノストラダムスの予言を信じる娘が、結婚式に 世界の有名人を招いて、ノアの箱船のように生き残りを図ろうとしている。しかし貴の花・ 若の花をはじめ有名人に断られ林家ぺー・パー子くらいしか集められない。でも毎日ウェ ディングドレスを来て式の練習をしている。結婚相手はきまっていないけど。高田資金とい う金を目当てに親戚たちが集まってくるが、父親は野原を買ってしまい金は無い。金を作る ために、戦争をおこし国連から金を取ることになるのだが。
極端な人々のやることなので、脈絡の目茶苦茶さには困ってしまいますが、それが最近のテ レビドラマや映画を見慣れている人に驚くべき内容だっかたというと、やられたと感じるま でにはキレてないような気がします。単なるウェルメイドコメディに作りたかったわけじゃ ないと思うので、驚く結末が欲しかったです(あの終わりかたからすると、別の結末が考え れていたけど使わなかったような気がする)。笑えるところは、ヒントを出してからおちが 出るまでのタイミングがなかなかよかったと思います。それに、駅員が梶原善だったら。。。。

山田club

録画しておいた「本郷菊富士ホテル」を見る。本郷にあるホテル風下宿屋で大正5年〜昭和 16年に暮らした人々の物語。女中から女優になって住み続けるあかり(森光子)が出会う、 大杉栄・伊藤野枝、竹久夢二ら個性的な人達、捨て子だった娘との暮らしと別れ、主人よ りもホテルをうまく仕切るコック(辻萬長)との大人のロマンス、もりだくさんの内容を スピーディかつスリリングにしあげていて録画でもとっても面白い。酒井美紀の歌は、、、 ま、いいか。

04月24日 ミュージカル座 「ルルドの奇跡」 六行会ホール 5000円

前回公演の「ひめゆり」は劇場で見たときは、ただ歴史を綴っただけテーマが見えず、少し 物足りなさを感じたのですが、最近「南太平洋」を見て、勝つ側と負ける側の戦争観の違い の大きさを感じました。ミュージカルという娯楽の世界ではありますが、出来事は複数の側 面を見ることも重要で、「ひめゆり」見てよかったと思います。
さて今回の公演は、また全部歌で語り歌われるオペラ形式ですが、150年程前のフランス での出来事を扱っており、キリスト教をベースに劇世界が作られている作品です。貧しい家 に生まれ育ったベルナデットという娘が洞窟で聖母と出会ったということから始まったルル ドの奇跡事件は、やさしいけど芯のあるベルナデットの悲劇でもあり、刺激的な出来事にど うしてもエスカレートしてしまう民衆心理の風刺でもあります。ハマナカトオルが書いてい るけど、きれいで、癒しのあるミュージカルを作りたかったというだけあって、作品的には ショー的要素を排除し、信仰心とか純粋さを大切した作りになっています。本格オリジナル ミュージカルとしては佳作だと思うので、また上演してほしいです。
そんなにうまくないんだけど、どうしてこんなにおもしろいのだろうか。

ミュージカル座関係

04月25日 MOTHER 「HOSPITAL」 スペースゼロ 4000円

MOTHERは2回目です。普段近未来ものが多いけど、今回は現代ものとのことです。売れっ子 脚本家が倒れ記憶喪失になってしまい、精神科に入院することになる。テレビ局のプロデュ ーサ達は慌てふためくが、脚本家の妻は身体が仕事を憶えているかもしれないとパソコンを 渡し仕事をさせようとする。彼が書いていたのはHOSPITALという病院物ドラマで、60%以上の 視聴率を上げていたが、裏では脚本家やキャストは金や薬で目茶苦茶なことをやっていた。 記憶を失った彼はどうしても脚本の仕事に関する寸分の記憶も持ち合わせていないことに苦 しむが、それには妻が仕組んだすごーいトリックがあった。。。
コントみたいなところは古くからあるネタだと思うんだけど、悪びれずも使ってくるところ が、ストーリーや演技でちゃんと見せる自信があるからでしょうね。スタイル的には同じク ラスの東京の劇団がより新しいものを作ろうとしているのに対し、観客が今、望むものを最 大限見せようといているように感じます。東京の劇団が評論家に古いとか言われることを恐 れているふしもあるので、たまにはコテコテ、ハデハデをやるのもいいんじゃないかな。 大阪ヴァージョンも一度見てみたいです。 次回は9月に紀伊国屋サザンシアターで公演ということですが、値上げせずにがんばっても らいたいものです。

04月25日 叙情派 「破戒の季節」 千本桜ホール 2300円

MOTHERの千秋楽あいさつが長かったので、開演ぎりぎり到着(去年もスペースゼロから遅刻 でした申し訳ない)。劇団員不足のようで、今回は3人劇です。いやー激しかった。 ある男の所へ借金取りが来ている。2人は中学の時の登山部の仲間で、請求されている方が リーダーで、借金取りの方が子分みたいな関係だった。借金取りの方は危ない組織に入って いるようで、金が払えない男は仕方なく借金取りのいうことを聞くと約束すると、翌日フィ リピン女性と結婚しろと連れてくる。彼女は登山部の女性部員だった人にうりふたつで、勘 違いしたまま婚姻届に判を押してしまう。その翌日フィリピン女性は逃げ出し、登山部の彼 女がやってきて、ややこしいことになっていく。。。
かなりバイオレンスもので、若者には不健全だと思うけど、おもしろかった。結局2人の男 は命をかけた戦いをすることになるが、それが手榴弾のくじびきというのもナイス。フィリ ピン人と2人の男のマドンナ的存在の女の子、2役を演じた岡田朋子は役者紹介にはアゴが ないとか書かれているけど、いい演技をしました。小劇場であんまり金を掛けなくても、こ れだけのものを作れるってのがいいですね。

04月29日 KEY企画 「沈黙のたたかい」 シアターVアカサカ 4300円

チラシが怪しかったので出かけてみました。サルトルの「墓場なき死者」をもとに書かれた ナチス物です。フランスの捕虜収容所に送り込まれたレジスタンス組織の連中が、明日は処 刑されるとわかっていながらも、ナチスの拷問と戦うまさに「沈黙のたたかい」です。捕虜 やドイツ軍で20人キャストの結構大掛かりな舞台です。次々と殺されていくひどい話なの ですが、捕虜たちが、今どのように振る舞うべきか、フランスの明日のためにどう死ぬべき かを議論する内容が、とても良かったです。
かっこいい男優が多いので、もっと女性観客が多くても不思議ではないのですが、比較的落 ち着いた客層でした。個人的に濃い劇を楽しむためのお気に入り劇団にしたいですが、プロ デュース公演だから次はどうなるかわかんないですね。

04月29日 こんにゃく座 「フランドン農学校の豚/虔十公園林」 俳優座劇場 5000円

あんまり移動したくなかったので、こんにゃく座初めて見にいってみました。宮沢賢治の 童話を原作とした、オペラ2本立てです。公演中なので内容はソースの表示で。
フランドン〜は家畜を殺す時に、その動物の同意書が必要になったのだが、農学校で飼われ ていた豚は書類にサインするのを拒み、痩せてしまう。それでも人間たちは豚をむりやり太 らせて、屠殺してしまう。おかしくもあり、やるせなくもあり複雑な内容です。 虔十公園林は虔十という知能低めの男が畑に杉を植え、隣人に切れと言われながらも林を守 り、町にとって貴重な公園となりましたとさ。
作曲吉川和夫、演出観世栄夫と座外のスタッフによる作品なので、本領発揮なのかどうかわ かりませんが、歌も演技も硬いように感じました。ミュージカルじゃなくてオペラなので身 体表現があまり無くて、歌の比重が高いんですが、馴染みのない曲を聞いて楽しめる工夫が 欲しいです。楽曲の質だけでうならせるというならそれはそれでいいかもしれませんが。 最近、歌う舞台ではマイク有りに慣れてしまったので、この公演のマイク無しは、ちょっと 聞きにくさを覚えました。基本的にマイク無し、生演奏は好きなので、もう少し小さい劇場 だったらうれしかったです。楽曲では、フランドンの最後の合唱とか、虔十公園林の竹田 恵子のソロなんかが良かったです。

05月01日 ベターポーヅ 「おやつの季節」 スズナリ 2800円

いやー、いきなり水着でダンスにはたまげました。砂漠みたいな所で、女優と付き人とマネ ージャ、ブタ探しの夫婦、色ボケ姉妹が登場するなんともわけのかわらん内容です。現代美 術なんかに関わっている人じゃないと、いきなりこういう変な世界にひきずり込まれて反様 式なものを見せられると、どこか拒絶してしまうと思うのですよ。でもベターポーヅには分 かり易さとか、観客の満足に沿った作品作りにならないで、いやーなやつを作り続けて欲し いです。観客のほうが受け入れる力を普段から養う努力を、忘れなかったら、しますから。

ベターポーヅ

今日はつかん日だった。昼間久しぶりにEAST GALLARYへ行こうと出かけたが、恵比寿駅とか 新しくなっていて道に迷い、断念して帰る。それでもベターポーヅは最前列で見ることがで きて、少し復活。しかし帰りにバスに乗ったら三軒茶屋止まりで、明薬通りのバスに乗り換 え、計420円も払うことに。電車で帰ればよかった。

05月02日 RAT 「未来仁義」 千本桜ホール 2000円

福岡の劇団で、九州人割引なるものをやってました。千秋楽でほぼ満員。百年後の世紀末、 クローン人間も55年の寿命をもち社会において様々な役割を果たしていた。世界警察の長 官も実はクローンであったが、最近調子悪く、パーツ調達のため部下に、もう一人いる同じ クローンを探させる。クローン工場から逃げ出した長官と同じ身体の男は、和服に長ドスを もった藤原という男(百年後にそんなのいるか!)の世話になる。長官の秘書たちの努力で 見つけて、引き渡すことになったのだが。。。
チラシのイメージではもっと目茶苦茶な内容かと思っていたのですが、未来の人情物で、設 定もよく考えてあって(正しいとは思えないけど)意外でした。キャスト4人がそれぞ れ見せ場を作っていましたが、藤原を演じ、作・演出でもあった山口隆克がうまくまとめな がら、盛り上げていました。紅一点、秘書役の高尾亜紀子もつか芝居なみのメリハリを利か せたいい演技でした。東京とは一味ちがう女優さんです。途中のアイドルネタは古すぎるけ ど、菊池桃子とラ・ムーは吹き出してしまいました。
ベターポーヅが九州公演とかやったらどうなるんだろ。耐えられるか > 観客。

冬物整理のついでにいろいろ片づけ。太ったために着れなくなったスーツやワイシャツなど 多数整理。いつでも捨てられるように半透明ごみ袋にほうり込んだものの、根が貧乏症なの でパソコンの箱などに詰めて押し入れに。保存している演劇のパンフやチラシもかなりの量 なのでなんとかしなきゃね。先日、牧野エミが東京の人はあんまりパンフ買ってくれへんと か言ってたけど、たまると置き場所にも困るからねー。私は買いました。

05月03日 動物電気 「キックで癒す」 ポケット 2000円

福祉劇とかわけのわからんことを言ってるので、見にいきました。ポケットでは指定席でも、 比較的前の方でしか見たことなかったのですが、人気劇団の千秋楽当日券ではかなり後ろで、 収容人数は意外と多いです。ある一家に、旦那の父親と奥さんの父親の2人の爺さんがおり、 どちらもすこしぼけているが、旦那の父親の方はよく暴れて、しかもブラジャー好きなので、 家族から捨てるように迫られる。そんなとき暇を持て余していた主婦がボランティアとして、 爺さんたちのヘルパーとしてやってきた。ドタバタいろいろあるのだが、最後には奇人を集 めた特別老人ホームに招かれて落着。
ネタ的にもそこそこ馬鹿馬鹿しさはあるものの、役者のキャラクタで笑いを取る方が多いで す。つぼにはまればおかしいんだろうけど、殴る蹴る以外はインパクトをあまり感じられず、 前作のプロレタリア劇の方が作品全体としての恐ろしさ(大いなる勘違いとして)はあった かなと思います。

05月04日 D 「in your heart in your saul in your happiness」 千本桜ホール 800円

1日だけの公演で、昼公演は45分遅れの開演となってしまいましたが、ほぼ満席でした。事 故で死んだ彼女が猫として戻って来て、主人公の若者は自分の気持ちがよくわからないまま 猫と暮らしはじめる。新たに彼に好意を持つ女の子があらわれるが、彼は猫のこともあり態 度をはっきりしない。そんなとき前述の女の子の妹が誘拐され、猫の活躍で解決する。猫と なって戻った彼女の望みは彼にも死んでもらって一緒に猫として生きることであったが、彼 がトラックにはねられ瀕死の時に、彼女は彼が人間として生き続けることを生命を司るもの にお願いした。
高校の元同級生が集まって作った劇団のようですが、大学生劇団のレベルからしても現在は 下級になってしまうでしょうね。趣味以上のものとしてやっていくなら、上演作品をもう少 し考えた方がいいでしょう。それと若い衆が生まれ変わりとか、故人への想いをテーマなん かにはせずに、積極的な生き方を描いて欲しいものです。現在の社会が若者に魅力無さ過ぎ るのかもしれませんが。

05月04日 FEVER DRAGON「BLACK ARTIST」 芸術劇場・小1 2500円

天気悪いせいかもしれませんが、かなり空いてました。シリアスな作品が続いていたけど、 今回は軽めで楽しい作品を目指したようです。古本に閉じ込められていた5人の魔女が、数 百年ぶりに蘇り、安アパートに住む寿司職人の源さんの所に現われた。彼女たちは明るく元 気がいいのだが、魔女裁判に追われた暗い記憶も持っている。源さんは魔女たちに寿司を食 べさせようと市場の冷蔵庫からマグロを担いでくるが、それはマグロではなく、冷凍になっ た吸血鬼だった。吸血鬼は死神に命を吸い取られ、身代わりに死んでくれる人と、仲介をす る魔女を探しているところだった。源さんはアパートの他の部屋に来た女性に一目ぼれし、 彼女と付き合えれば死んでもいいといったことから、吸血鬼と死神の戦いに魔女たちやアパ ート住人も巻き込まれていく。。。
空想的で、あんまり思慮深い本とはいえないと思うけど、劇場の中央に置かれた舞台を使っ ての構成・演出がかなり絶妙。5人の魔女、2人の死神などシンクロした演技が多数あって 見ていて楽しくなる。1月から練習していたというだけあって、隅々まで意味ある演技がさ れている。ベタポや動物電気のナンセンスでたまった、もやもやが一気に晴れたような気分。

FEVER DRAGON

昨年?NHKで放送された、夢の遊眠社「半神」を見る。内容を知って見ると中盤の本題か らずれた部分がまだるっこしいが、冒頭や後半のテンションの高さは、今年の公演よりもあ る意味楽しい。というより楽しんでやってる様子が、現在のまず観客を満足させるという作 りよりも好感が持てる。でもどっちも日本演劇においてかけがえない作品とは思えないんで すが。。。かわってないのは私なのかな。

05月07日 昼下がりの起床推進条約「忘れ物のお知らせ」 千本桜ホール 2200円

初めてみた劇団ですが、なかなか怪しいことやってます。200年後の未来では、帝国軍と反 乱勢力が戦争をおこなっており、劣勢の帝国軍は、タイムマシンで200年前に戻り、反乱勢 力の指導者を暗殺する作戦を実行に移す。冷徹な兵士と女性エンジニアが200年前の世界で 見つけた将来の敵は大学浪人の1人の女の子だった。。。
この演技で2000円は取りすぎだと思うけど、自動ドアがよくできていて感動しました。スト ーリーは都合良すぎるんじゃない?

5月8日は大きな声ではいえないけど、サンシャイン劇場にセーラ ームーンミュージカルのファンイベントに行ってきました。お正月のイベントはゲームとか が多かったのですが、今回は歌の出し物がたくさんあって、公演ではソロの歌が無い人も歌 い、なかなか見ごたえのあるステージでした。主役(原史奈)も人気ないわけじゃないと思 いますが、ファンのみなさんは他のキャストを応援する方が熱心なので、ちょっとつらい立 場かもしれませんね。史奈ちゃんデュエットやハモりで歌うときはすごくいいんだけど。

05月09日 大人計画「母を逃がす」 本多劇場 4200円

やっぱり、若い人多数でよく入ってますね。自給自足をしている農場で暮らす、我々が社会 常識と考えていることと少し違う感覚をもつ人々の話です。公演中なのでこれ以上の内容は なし。
ギャグを差し引いてみると、充分こわい内容だと思います。神経を逆なでするようなシュー ルさは、私がこれまでに見た「生きているし死んでいるし」「Heaven's Sign」ほどないかも しれませんが、一見平和そうな農場にライフルを持った警備員がいたり死刑台があったり、 自分達だけで生きていく術を、街やサービス業に依存しきった都会人がどう見るかは興味あ ります。出来のいいタイトルがちょっとからぶりなのは否めないかも。

大人計画

05月09日 燃えよDTフィール「NOBITA」 スペース107 2500円

座・芝居屋さんが新しく始めたユニットの第1回公演だそうで、それなりに混んでました。 作品は1997年に上演したやつの改訂版だそうです。のび太の元を去ったドラエモンが未来で 裁判にかけられ、解体処分されることになり、のび太たちが助けに行くと、検察官になった しずかと対決する事に、さらにドラエモンも自分が幼児殺しをやったといいはり。。。
かなりおもしろいし、漫画やアニメでは作れないシュールな”最終回”的内容だとは思うの ですが、ドラエモンを人が演じる不気味さとかもあるし、とにかくこれを独立した演劇作品 として評価すべきではないでしょうね。成長したジャイ子や、おかしくなったデキスギ君は おもしろい使い方をしていたと思うけど。

05月13日 tpt「橋からの眺め」 ベニサンピット 7000円

自分で入手したチケットの日はダメになってしまったのですが、譲ってもらって見ることが できました。マリリン・モンローの夫だったアーサー・ミラーの戯曲というのは初めて見ま した。イタリア系移民のシビアな生活と、偏執的子供愛がもたらした悲劇です。公演中なの でこれ以上の内容はやめておきます。 久世星佳の妹役としては馬渕英里何は適任かもしれないけど、いい歳した男が溺愛する姪と して充分なキャストだったかというと渋すぎるかもしれない。でも芝居は良かった。

05月15日 パグポイント「Fantasticks」 シアタートラム 6000円

月曜以外、5月30日までやっていて、たぶんいつでも当日券あると思います。 オフブロードウェーで有名になった作品です。オフ物ミュージカルということで若い客が多 いかなとおもったら、ほとんど年配者でした。
お隣さんの少年と少女は仲がいいけど、父親同士が仲が悪く、庭を隔てる壁ごしにこっそり 逢っていた。しかし父親たちの仲の悪さは、子供たちが親に対する反発で仲良くなるために 仕組んだ芝居だった。さらに偽装誘拐事件を息子に解決させ、息子と娘は結婚相手として付 き合いを始める。しかし誘拐が偽装だったことがばれ、2人は期待はずれを感じ、息子は1 人旅に出かけ、娘は誘拐を仕組んだ怪しい中年に惹かれだす。息子は旅先でボロボロにされ、 娘は男にネックレスを持ち逃げされ、傷ついた末に再会する。「人は傷つきながら成長する 。」がテーマだったようです。
小劇場でマイク無しというのがうれしかった。しかしきれいでまじめな作りかたが、若い人 には少し物足りなさを感じるかもしれない。ウェルメイドな小ミュージカルはこうあるべき というスタイルにはまりすぎていて、見て損はないけど、この舞台を見ることができて幸せ というほどでもない。娘役の山崎直子は山崎努の次女で、今回が初舞台。でも玉川大学演劇 科出身というだけあって(理論的に)鍛えられている。作品としては、N.Y.で見ればめちゃ気 に入りになるかもしれない。

05月16日 NLT「バタフライはフリー」 ウッディーシアター中目黒 3500円

変なタイトルなので前売りを買って、初めてNLT(Neo Litterature Theatre)見にいきました。 レオナルド・ガーシュ作とのことですが、最近の作品だと思います。N.Y.のアパートの1室 で1日のうちに起こったことを描いています。一人暮らしの若者ドンがアパートで母親から の電話を受けていると、隣室から大きな音が。苦情をいうと隣人がやって来て、彼女はジル という19才の離婚経験を持つ役者志望の女の子だった。ジルははじめドンのことを地味な 若者と感じるが、目が見えないことが分かり、彼が立派に暮らしている様を見て、彼に好意 を示した。ドンも以前、別の女性と付き合い1人の人間として生きていく自信を持っていた ので、ベッドを共にした。半裸状態で2人が食事の用意をしているところへドンの母親がや って来て、ドンに家に戻るように説く。ドンが場を外している間に母親はジルに、一生彼と 付き合う気がなかったら、彼を傷つけないうちに別れてくれという。ジルは、チャラチャラ しているようで、根はしっかりしていて、母親のあなたにはもうドンにあげるものは何もな いのよと反論する。母親は自分の過保護が他に条件はあるにしても、ドンにとって一番の悪 であることを理解し、ドンとジルを認めるように気が変わる。ジルはオーディションに出か け合格するが、演出家の家で暮らすように口説かれる。アパートを出て行くジルにドンが投 げかけた言葉は。。。
あんまり期待していなかったけど、予想外の満足。目の不自由な若者が主人公で社会性もあ るストーリーだけど、人間関係において、言うべきことは遠慮しないで言うことの重要性を 的確に劇表現しています。親子物として「橋からの眺め」と似た問題ですが、結末の差は大 きいです。人種、経済、教育、もしもっと深刻な状況だったらこうはいかないかも。 演出家あいさつで「もし誰も愛せず、他人と解り合い、助け合おうとしなければ、それこそ 目が見えないことよりも枷となりえるのではないでしょうか?」といってるのもあたりまえ といえばあたりまえだが、日頃そうなっていないだけに意味深い。 スタイル的にはオバサン客を狙った劇作りですが、若い人にも充分楽しめたと思います。大 きな劇場でやったら面白くないだろうな。

05月16日 東宝「レ・ミゼラブル」 帝国劇場 13500円

6月のチケット買ってあったのですが、譲ってもらって予定より早めの観劇をしてきました。 修学旅行の中学生団体がいて、今日は駄目かなと思ったのですが、上演中は静かにしてくれ ていたので、問題なく見れました。でも休憩時間のトイレで「あと2時間もあるのかよ。」 とこぼす男子生徒がいたりして、どうせ見せるならもっと面白いやつ見せてやればいいのに と思わざるを得ません。主なキャストは、滝田栄、村井国夫、本田美奈子、岩崎宏美、純名 里沙、岡幸二郎などでした。
スポットライトで客席に向かって歌うのは納得いかないけど、歌だけで構成されていると細 かい点を気にせずに(考えすぎずに)聞くことに集中できるのがいいですね。でもジャン・ バルジャンの生き方を語るには言葉が少ないような気もします。歌に関してはオペラじゃな いという前提で言えば、岩崎宏美でしょう。震えが来ました。演技では岡幸二郎と本田美奈 子がよかったです。本田美奈子のステージは初めて見ましたが、真顔だといい演技します。 それに背中が泣かせる。純名里沙は確かにかわいいけど、コゼットにはくどすぎるような気 がしました。都心の大劇場でこういう企画があるというのもいいですが、劇作品のレベルと しては決して高いものでは無い、ことが分かるくらい他作品も見てね。(おせっかいです)

05月29日 ピンクッション「女学者たち」 明石スタジオ 3000円

病み上がりで、ヘビーテキストなやつに耐えられそうにないので、音楽物で慣らしです。 昭和音楽芸術学院ミュージカル科出身者を中心としたユニットの第1回公演との事です。原 作モリエール、作詞台本なかにし礼、演出福田善之、作曲山口ひで也、振付監修土居甫とい うすごいスタッフですが、客のほとんどは知人とかのようで、さほど混んでもいませんでし た。
モリエールの原作の詳細は知りませんが、ある一家で女たちが学問に勤しみ、方言を口にし た女中がクビにされたり、長女は男嫌いになり、奥様は怪しい詩人に陶酔し、旦那は抑圧さ れた生活を送っていた。次女は学問嫌いで結婚願望が強く、元長女の彼とうまくいきかけて いたのだが、奥様は詩人を次女の婿に迎えようとして、一家はもう・・・歌いまくり?
明治時代の日本に設定を移して衣装も和服なのですが、登場人物の名前も音楽も洋風でなん か和洋折中の不思議な雰囲気でした。歌は16曲あって、ソロ、デュエット、コーラスいろ いろありましたが、ストーリー展開にぴったりはまっていて、マドモワゼル・モーツアルト (音楽座)の乗りを彷彿させるものがありました。

05月29日 KENNEL PROJECT「青空のメロディー」 中野光座 3000円

中央線方面で、HIGHLEGにも月蝕にも万有引力にもいかず、チラシの演出家の文が気になっ たので、これ行ってみました。潰れそうなクリーニング屋の従業員たちが町の合唱コンクー ルでグアム旅行を目指すストーリーです。笑いの付け方がいろいろあって楽しめました。 でも全体として、日本物ウエルメイド作品をやる劇団(もう少し年のいった)と同じような 作りをしてしまうと、役者の若さがもったいないような気がします。

05月30日 ディスカウント「方舟の咆哮」 千本桜ホール 1000円

若いですが、そこそこしっかりした内容で、1000円以上の価値はあったと思います。方舟 の会というボランティア団体のホームページを見ると、悪意が増幅され誰かを殺したくな る。誰がそんなことを企んでいるのか? ある刑事の、親友、恋人、妹がつぎつぎと巻き込 まれていき、惨劇がおこる。15年前に起きた、刑事の両親の死に謎を解く鍵が。
たしかに人間みんな他人には見せない自分というものがあり、悪意もあるはずで通常の生活 の中で支配されきってしまうことはないでしょうが、戦争や災害の中におかれたときのこと を思うとぞっとしないこともありません。ネットコミュニケーションによって個人レベルの 悪意が組織化される状況をメインテーマとして扱いたかったようですが、なかなかいい狙い だと思います。後半のおもちゃの拳銃撃ち合いはいただけないけどテキストには合格点を付 けたいです。役者の演技(しゃべりの間)が少しくどいかもしれません。パソコンのブラウ ン管抜いて電球の明暗を使うのグッド。

05月30日 zinjanthropusboisei「Real Life?」 zinjanのスタジオ 2000円

前回のアトリエ公演は行けなかったので、ちょっと久しぶりのzinjanです。今回は中島まこ とのオリジナル作品ということで3組のカップル+怪しい女が登場する不思議な話です。不 思議すぎてストーリーについてあれこれいうことはないのですが、生と死がどうなってるの かわからない世界を作っています。身体表現や映像によって創っている所も多くて、中島氏 も言ってましたが、小スペースにこだわからずに、本公演並みのヴィジュアルを盛り込んで ありました。ラストが圧巻だったのですが、秘密にしておきます。OLの人なんか悪い夢を 見るかもしれない。
最近、坊主頭の人多いですね。今年の流行かな。大流行したらいやだな。

zinjanのweb

06月02日 「セツアンの善人」 新国立劇場中 6300円

予想どおりの串田劇と言ってしまえばそれまでだけど、創作意欲あふれる内容にかなり満足 しました。セツアンという街に3人の神が善人を探しにきて、1人の娼婦の親切に感じ入り 金を渡したことからいろいろな事がおこり、彼女は善人としての自分を捨てるためにいとこ という名目の違う人格を使うことになる話。寓話ではあるけど人格や事象を精密にモデル化 してあるので、テキストを慎重に扱い、きちんとした構成で作りがちな作品だと思うけど、 今回の公演は外人キャストを多数使い、言葉による組み立てをやめちゃっている。その分美 術や音楽に凝っていて、現代人が多情報、多刺激な活動に順応していこうとしている様が お偉方にも伝われば成功じゃないでしょうか。でもあんまりひんぱんにやられると飽きる。
松たか子って、見た目はそこらへんにいるねえちゃんだけど、演じているのを見てるとはま っていきます。つばの飛びかたがプロの舞台女優を感じさせる。マスクの使用は賛否両論あ ると思うけど、全体の美術とのバランスや、松たか子が1人でがんばりすぎている印象を作 らないためには成功だったと思う。「私は金持ち」まあ実際そうだろうけど、1ヶ月近くこ れだけの事をやっても、ギャラは大したことないんだろうな。今後串田和美以上に面白い使 い方をする演出家がいてくれるかどうかも心配だけど。

新国立劇場

06月05日 力の加減「鷹の城」 pamplemouse 2000円

人気があるのかないのか、よくわからん劇団です。今回は初の歴史物ということでしたが、 相当無茶苦茶です。ハプスブルク皇帝フェルナンドとフランス王ルイ16世は和平のために マリー・アントワネットを嫁がせようと見合いをおこなう。フェルナンドはファミリーレス トランでのアルバイトから直行し店員の制服のまま、ルイ16世は変装用のチビTにパステ ルパンツであらわれた。結婚したマリーはルイに毎日フランスパンのみの食事を出し、ルイ は怒るが開き直ったマリーにやられ頭が上がらなくなる。食べるパンがなく怒ったフランス 国民はナポレオンにルイとマリーの打倒を依頼し、つかまった2人は不思議なヘルメットで 首を回されて処刑される。勢いづくナポレオンはハプスブルクとの戦争に2人ででかける。 。。
納得いかない笑いを売りにしている劇団だけど、今回のはちょっとストレートすぎたんじゃ ないでしょうか。松下氏のあいさつにも「いつもこんなのやってるわけではありません。」 とありましたが、単純に笑えるネタがありすぎです。すべっているやつも多かったけど。 結局言いたかったのは、人の人生何がどうなるかわからないってことかな???

オフィス加減

06月05日 東宝「レ・ミゼラブル」 帝国劇場 13500円

3週間ぶりの2回目です。基本的に同じやつを何回も見る趣味は無いのですが、今回のが 自分で買ったチケットなんで初見のつもりでいたのですが、やっぱり前回と比べながら見 てしまいます。キャストは本田美奈子以外異なるキャストだったので、それなりに感じも 違いましたが、聞きなれたので、詞の内容も解ってきたような気もします。その結果、劇 作品としての価値も見直しつつあるのですが、テナルディエの役割が不愉快なまま終わっ てしまうのが、物語的に不足しているような気がします。
本田美奈子が第2幕の出来がいまいちで、表情もアイドル顔になってしまったのが残念で ありましたが、コゼットは早見優の方がさっぱりしていて好みかもしれません。 私としては、お薦めも否定もできないです。花束Get。

東宝

06月06日 Akatsuki Life Works「ホラーな夜」 キッドアイラックホール 3000円

ちょっとかわったやつを見たくて、ぴあで適当に選んででかけました。エレキギターの生 演奏で始まり、芸術性あふれつやつを期待したのですが、劇のほうはコテコテのコメディ でした。ある一家が夜、股裂け女の怪談で盛り上がると、夜中にトイレに起きた娘がトイ レから怪しい物音を聞く。家族が次々起きてきてドアを開けると熊のぬいぐるみや、ケー キを食べた跡が。からし入りシュークリームで罠をしかけたところ引っかかったにはお母 さん。翌日怪しい男が訪ねてくるが、みんなくるくる様ではないかといいだすが、みんな くるくる様とはなんだかわかってない。恐いもの好きの一家は大変だ。
結局よーわからん内容で、クーラー壊れてるなかでオーバーアクションの連続なので見て いるほうも疲れまくり。でもこういう芝居をやるんだったら、フリースペースな劇場より ステージと客席が分かれている劇場のほうが、まとまってきれいに見えると思うし、本気 で笑わせる所と、ひきを覚悟のギャグもめりはりつけやすいと思うのですが。息子のコテ コテギャグはいくつか良かったです。

Akatsuki Life Works

06月06日 ダミアン「夜想」 東演パラータ 2800円

千秋楽ではないのですが、満員で立ち見も出ていたようです。日本のある小さな町、昭和 40年代なのか、現代において時代に取り残された町なのか、うらぶれた町に住む人々の 記憶に関する物語。元ガラス職人の男、中学生くらいの息子。靴屋の女、中学生くらいの 娘。元詩人でエロ小説を書いている男、その恋人のモデル。この町の過去に関係あるドサ 廻りの女歌手。謎の少女の6人が登場人物。少年少女と元詩人たちは仲がいいのだが、大 人達はお互い許し合わないわだかまりを持ち暮らしている。登場人物の行動が焦点に向か いはじめたとき、15年前の出来事があきらかになる。
サブタイトルが「フルカエレバソイツハイツモ美シク」とあるように、うらぶれた町の姿、 追いつめられるまでの人々の純朴な暮らし、とにかくシーンが美しく作られていました。 ただ美しい過去の世界の再現だけでなく、なにかしらのテーマはあると思うのですが、ち ょっとわかんないですね。ひたりすぎたかもしれませんが、ほんとほれぼれするシーンの 連続です。 点と点が結ばれて作られる記憶や歴史は、日本的で美化されやすい。同じ文化を持つ民族 社会の利点でも欠点でもありますが。

06月11日 THEATER MANIAC「幽霊」 千本桜ホール 2500円

ヘンリク・イプセンが1870年代?に書いた本です。ノルウェーの田舎に住む未亡人アルヴ ィング夫人は侍従だった夫の10回忌に遺産で孤児院を作り、明日は完成式典を開こうと していた。昔馴染みの牧師を招き、画家の息子もパリから呼び寄せた。夫婦は社会的には 立派だと思われていたが、実は夫は放蕩がひどく、夫人は家出して牧師に助けを求めたの だが、頭の硬い牧師は従順であることを説き、家に帰らせた過去を持つ。牧師はその後夫 婦はうまくいったと思っていたが、実は夫人がたいへんな苦労をして家の体面を保ち、息 子に悪影響が及ばないようにパリに留学させていた。離れて暮らしていたこともあり息子 には過剰な接し方をしない夫人であったが、息子が女中のレギーネとつきあい出したこと を知った夫人はレギーネを引き離そうとする。それは女中のレギーネも実は夫の子供であ る事を知っていたためである。レギーネの事で対立が起こってから、だんだん息子が夫と 同じようになっていくのを感じる夫人であった。。。
休憩込みで2時間45分あって、さすがに疲れました。遺伝がもたらす悲劇をあつかった 話で深刻なのですが、劇としてはおもしろいです。息子が台詞とちりが多くて残念だった のですが、あらためて役者は大変だと感じました。息子の役は堤真一むきだなー。

06月12日 あいやすいか「海で炎が化石になるとき」 アゴラ劇場 2000円

2年ぶりの公演だそうです。雑誌等に告知がなかった事もあるかもしれませんが、客席の 余裕がかなりありました。装置が端から見えにくい構造になっていたので、ちょうどよい 人数だったかも。話はですねー、龍宮城と思われるところに卵を持った子供たちが住んで いて、太陽から落ちて来た人の子孫といわれる乙姫が支配していた。なぜ卵を持っている のか、なぜここに暮らしているのか、羽のような物をもった化石はなんなのか、ってな事 を考えてゆくのですが、観客にも考えさせる作りなので、本質的な意味はわからんです。 個人的にはちょっと遊びが多すぎるかなと感じたのですが、こういう所で世界を作ってく る劇団って最近少なくなったので、ほんとよく考えてるなと感心してしまいます。結構不 完全さを感じる所も多いのですが、野田秀樹クラスがやったらそれはそれで退屈になって しまいそうな微妙なバランスの上に成り立っているステージだったと思います。

06月12日 「リトルナイト・ミュージック」 青山劇場 12000円

たまには全く娯楽気分のつもりで出かけたものです。1900年位のスェーデンでの人気女優 と男2人の間抜けで純粋なラブコメミュージカルです。元々1955年の映画「夏の夜は三たび 微笑む」をソンドハイムが1973年にミュージカル化したものとのこと。大劇場でやるには 動きが少ないので舞台が広く感じますが、音楽はいいですね。合唱隊が豪華ですが、細川 俊之扮する弁護士の幼妻を演じた高塚恵理子の歌も良かったです。
最後のところで麻実れい扮する女優が「ヘッダ・ガブラー」(イプセン作)の仕事の話をし たり、弁護士の息子の名前がヘンリックだったり、イプセンや北欧に詳しい人にはもっと 笑えるところがあるかもしれません。

06月13日 「羅生門」 新国立劇場小 5250円

ドイツで活動している演出家、渡辺和子の代表作を故渡辺浩子がビデオを見て気に入り日 本公演が実現したしたとのことです。公演中(18日まで)なので詳しくは書きませんが、前 半はきれいだけどこんな不確実なものに金と暇を掛けるなと、多少腹立たしくもなったの ですが、全部見終わるとこれも演劇だなとなんとなく納得してしまいます。とにかく変わ った作品です。民間製作ではちょっと実現しないような内容です。

新国立劇場

06月13日 ズーズーC「喜劇 ギロチン」 新宿ミニホールFu 1200円

初めて見る劇団ですが、場所と時間と値段で選びました。外人客などもいてほぼ満員で した。フランス革命の時、自由と正義と平等の理念の元に開発された死刑機具の名前をめ ぐって開発に関与した、ギヨタン議員、ルイ医師、死刑執行人サムソン、大工シュミット が互いに自分の名前が付かないように闘う会話劇です。ギヨタンが議会で提案し、ルイが 設計と製作の指揮をおこなった新型首切り機械は初めルイゼットと呼ばれていたが、ルイ の反発で名前を決め直すことになった。ギヨタンは屁理屈の名人でルイなどには口では負 けないのだが、革命指導者ロペス・ピエールの悪口を言った罪で収監され、その間に機械 はギヨタンの女性形名であるギロチーヌと呼ばれるようになってしまった。出所したギヨ タンは変態となって名を汚し、ギロチンの名の返上を目指す。
かなり大馬鹿で、変態ネタとかもひどいんだけど、会話の組み立ては超しっかりしてる。 ギヨタンが会議に遅刻したときのごまかし方とか、会話劇コメディのネタとして一流だと 思います。これだけ質の高いコメディを1000円で赤字を出しながらやってる健気な人達で す。

6月18日、会社が早く終わる日だったのでピスタチオに行こうと したら8時からというので、新宿で映画「恋におちたシェークスピア」を見ました。全然す ごくないんだけど、涙ぼろぼろになってしまいました。アカデミー賞取るほどの映画とは 思えないけど、イギリス系アメリカ人にとってはご先祖達が希望に満ちた活気ある日々を 送っていた大切な時代劇なんでしょう。

06月18日 惑星ピスタチオ「破戒ランナー」 シアターアップル 5500円

訂正 破戒じゃなくて破壊ですよね。
高いので行くつもりはなかったのですが、平日にいけるチャンスができたので当日券で見 ました。でも19列だとがんばりで見せる劇はやっぱり見えませんでした。前回公演とは ちがうものを作るとか書いてあったけど、ストーリーはほとんど同じです。パフォーマンス もギャグもレベル高いと思うけど、私にはやっぱり合わないようです。まったく個人的理由 だけど満足できませんでした。 高校生とかたくさんいたけど、夜の歌舞伎町は気をつけましょう。

06月19日 G.O.A「無記名式ジェノサイドQP」 タイニイアリス 2300円

訂正 第1回公演作品の再演とのことですが、初演はみていません。 というのは勘違いで新作です。ごめんなさい。
津山事件(昭和13年、岡山県津山氏でおこった30人虐殺)の後で、奉天に1人の記憶を失 った男が現われた。当時の奉天には日本の満州支配における思想戦略を狙った映画撮影所があり 様々な映画バカが集まっていた。記憶喪失の男は周囲の日本人たちから津山事件の犯人である ような疑いをかけられるが、映画館でねむり姫の記憶に関係ありそうな女に出会い、その女は 男の双子の妹魔子の居場所を知っていると言う。撮影したのにフィルムに写らない幻のスター 魔子とはなにもの?
基本ストーリーは渋いんだけどG.O.Aならではのはちゃめちゃな脚色で暴れまくり。詩的なせり ふもいいんだけど、ハイスピード小劇場物についていけるコンディションでなくて、ようやく 最後の20分くらいから理解できるようになった。物語演劇としてみればかなりいい作品。

G.O.A

夜までのつなぎに銀座で映画を見る予定だったのですが、G.O.Aが 少し予定より長くて、しかも入れ替え制だったので見れず、他の映画だと7:00に間に合わなく なる危険があったので断念。秋葉原へいってDVDソフトを物色してました。さすがにボーナ ス後だと雨の土曜日でも大混雑。映画ソフト3000円台でやすいんだけど、映画館で見るほうが お得ですよね。何を買ったかは、こちらを。

06月19日 03ゴールデン劇場「その角を曲がれば99"」 銀座小劇場 2700円

ひさしぶりに見ました。自殺志願者に一時の住みかを提供する賃貸をやっている夫婦がいて、 そこには、万年係長代理と不倫OLのカップル、中央線が好きなホモのカップル、リストラさ れた元バス運転手、一旗上げられなかった広島男、大学受験に失敗した若者、がいて日々心中 や自殺を企てているが、全然死なない。 大家の夫が財布を落としたことから警察に目を付けられはじめ、横領で追われていた係長代理 とOLはとりわけ急いで死のうとするが、OLが係長代理の奥さんと連絡を取り合っていて、 風呂屋で奥さんと子供の声を聞かされたことから「おれと死ぬ気はないのか」と激怒する。 OLは係長代理への愛というより、退屈しのぎに不倫しかけおちしたことを告白するが、係長 代理はOLを慰め、何度も失敗している都市ガスの元栓を開いた。その他いろいろあるのだ が刑事の本当の目的は不倫カップルではなく、会社の金を持ち逃げし、社長を自殺に追い込ん だ大家だった。。。
なんでちゃんばら、なんで刑事がタキシード、とか変なところはたくさんありますが、うまい んで安心して見ることができました。悲哀あふれるサラリーマンの描きかたが冴えてます。

03-ゴールデン劇場

こりずにレイトショーの映画を見にいこうとおもったら道に迷って 断念。やっぱり映画は見るなということなのか。ぴあを持っていってればNo Problemなのに。

06月20日 時夜夢「Analog Note」 千本桜ホール 1200円

武蔵工業大学と昭和女子大学の演劇部の合同公演だそうです。よく女子大と一緒にやってま すね。デジタル化された信号の海から生まれた新しい生命の2人は、人間の生活を見て、く だらないと思うのだが、彼らには、おいしい、うれしい、美しい、悲しいという感情がない ため、1人がクッキーを求めて人間界に出かける。彼らには神が今まで起こったことを記した Analog Noteなるものがあり、なんでも願いがかなうので、それを使いやってきた。親切な人 間からいろいろなことを教えられたのだが、幸せとは何かがわからない。そんなとき金に困 った人間が銀行強盗をすることに。。。
話は少々クサイ所もありましたが、大学生らしくていいんではないでしょうか。新生命の1人 を演じた男が、かなりへんなやつで白塗りだし、困ったギャグをいろいろ飛ばしてくれました。 でももう忘れてまった。

06月20日 G.O.A「無記名式ジェノサイドQP」 タイニイアリス 2500円

昨日寝ぼけていたので、出直しました。とにかく堪能しました。

G.O.A

06月26日 6番シード「紅い華の、デ・ジャ・ヴュー」 王子小劇場 2800円

私の住んでる所から、電車の便が良くないのが王子と浜松町方面なんで、王子も約1年ぶり です。1996年9月に上演したものの台風により観客数がとても少なかった作品の再演だそうで す。日本昔話みたいな話が中心で、その両側に現代がちょろっと描かれています。昔話の骨子 はあばれものの若者に手を焼いた天の管理人が、聖女と引き合わせ、その男の運命を変えよう とする話です。いちばんいいシーンは、見えないように以下に書いておきます。

この劇団は他とは違う独特の空気を持ってるんですよね。お約束で、少し硬い語りがあるのは 私にはそれほど違和感というほどではないですが、芝居を芝居然として現代演劇を作っている ように見えます。年配客が多いので配慮してるようにも感じますが、話の厳しさの割に演技が あったかいです。

6番シード

またもこりずに夜まで、上野あたりで映画を見ようとおもってたら 6番シードが2時間30分で断念。また秋葉原へCDとDVDを買いにいって散財。 Oldies Theaterも2時間30分で、起きてる時間の1/3位を演劇見てる。

06月26日 Oldies Theater「Fantasia」 萬スタジオ 2000円

つか系の濃い芝居を得意とするこの劇団がファンタジー物というのが、不思議だったのですが、 シリーズ4作目だそうです。1人の少年が召喚された世界は、プリンセスとそれを守る戦士た ちが、ほろびとよばれる侵略者が闘っているFantasiaと呼ばれる所だった。少年はそこで前の プリンセス達から勇者であり、対ほろびの秘密兵器といわれるが、戦闘能力があるわけでもな く、プリンセスの部下たちからも信用されない。ほろびの正体はなにか、前プリンセスはなぜ 位を他人に譲り旅に出たのか、あたりを探っていく冒険です。出だしはもろRPGもの的な感 じだったのですが、だんだん誰が悪者なのかわからなくり、濃い激突シーンの連続で拳を握り しめながら見てしまいました。でも、この劇団に関してはもっと現実味のある作品のほうが好 きかな。野心あふれる女戦士を演じたMASAKOさんの悪ぶりが良かった。

06月27日 Human b.「4つの海の間奏曲」 ウッディシアター中目黒 2800円

タイトルが渋いので初めて見にいってみました。下田の旅館の息子の夏休みの物語です。事故 で両親と兄を失った少年は、旅廻り劇団をやめて旅館の女将を継いだおばさんに育てられてい るが、おばさんが厳しいので、家を出たがっている。少年は天気だけを書いた絵日記帳をおば さんの目に触れるところにおいて抵抗する。夏休みがおわり少年の誕生日が近づいたある日、 親友が両親の転勤で引っ越すことになった。おわかれにもらったS印マントを着け海に向かっ て飛び立った少年の運命やいかに。。。
全体的に女性キャスト中心のやさしい作りでしたが、ところどころのギャグはきつかったし、 見せ場は迫力ありました。びんとメッセージに関するテーマが忘れた頃に出てくるのも味あり。 劇なんだから仕方ないけど女優さんが演じた少年2人が少年らしくないというか、少女漫画に 出てくるようなキャラクタで、すこし無理っぽいかな。

06月27日 クッキーモン星「月に住んでいる男」 千本桜ホール カンパ円

たまにアンケートなんかに好きな劇団を書くところがあると、書かせてもらってる劇団です。 かなりおバカな若くない女性劇団ですが、おやじギャグにもますます磨きがかかってます。 今回の話は、月にいるマッドサイエンティストがタイムマシンを発明した。しかしそれは使う 人が移動できるのではなく、ロボットに人間の意識をシンクロさせよみがえらせるものであり、 いわゆるイタコロボットだった。チャイコフスキーを憑依させてバイオリンを習わせようと したり、切り裂きジャックが蘇って大変なことになったりする。しかしこんな変なことが次々 に起こるのは、夢の中の話だったからだが、夢を見たのは意外な人。。。
もう演劇における面白さとは何かということを超越した劇団で、人に薦めようとは思えない けど、個人的にはかなり好きです。今回はおどり(ダンスというのははばかりがある)も多 くスリルたっぷりでした。途中「OLD KING COLE」の一節があり、私も
きいたばかりだったのでおかしくて吹き出してしまいました。

クッキーモン星

06月30日 麦「五人姉妹/脱出」 千本桜ホール 2500円

いぜん見たときかなり渋い作品を扱っていたので、いってみましたが新人公演ということで、 20分くらいと30分くらいの短編でした。「五人姉妹」は母親の命日を前に姉妹たちが、 振る舞いが誰に似てるとか会話を交わすものです。短編にしては気の効いたラストでもなく、 演技の強弱を練習する本といった感じです。「脱出」は沈没した潜水艦に閉じ込められた男 達が救援を待ちながら、捜索隊に連絡を取る方法を考えるパニック物です。人間を魚雷管で 発射するというのがまともな方法とは思えないけど、うろたえる男、あきらめのいい男など 、短編劇としては面白かったです。新人公演というのが予想外でしたが、それにしても超満 員で苦しかった。

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