最終更新 2000/01/03
昨日は皇居から戻ってから(ファンじゃありません)、テレビで四季の「オンディーヌ」
を見ていたけど、テレビカメラごしに見るのはいまいちだったので赤穂浪士にしてしまいました。今年は心
を入れ替えて?四季も見ようと思います。
しかしこんな狭苦しい所まで見に来る、串田和美も偉いのか親バカなのか。串田杢弥
は役柄的には貴族と戦う平民だったけど、いくら無茶やってても、演劇の世界では貴族なんだと感じざるを得な
い一夜でした。誇りをもって作品つくってるし。でもそのうちすごいことをやってくれそうな期待十分です。
G.O.Aのページ
東京P.R.O.のページ
SOAPのページ
今週、睡眠不足で上記2本とも最前列でうとうとしてしまいました。談志師匠で
なくてよかった。
ひさしぶりにコクーンへいったら間違えて道玄坂を上ってしまい。ホテル街を通り
ぬけて劇場へ向かうはめになってしまいました。昼でもけっこう人いますね。
長い間、じゃなくて長い演劇の予定がひととおり完了。休憩込みの上演時間は、
ベニサンに行く途中、臓器移植の報道を見て、めちゃくちゃ不機嫌な状態
で見たので評価が悪いかもしれません。
NHKで、わらび座「龍姫」の録画(1999年1月)を見る。秋田の龍伝説をもとにした和風ミュージ
カル。演技は少し型にはまりすぎかという気もしますが、内容はいいので、見慣れるといろいろ楽
しめそうな劇団です。でもあの龍のつくりものは子供だましすぎるよ。 NKHの収録が入ってました5月にBS2で放送があるそうです。
チラシに入っていた月蝕歌劇団「少女革命ウテナ」が客席で関心を
集めていたようですが、ついにやるのね。ザムザ阿佐谷なら天井高いからチャンバラ可能かも。
3月29日 録画してあった加藤健一事務所「ラブゲーム」(1991年)を見る。
今世紀はじめのフランスでジュルジュ・フェドゥーという人が書いたコメディとのこと。うま
いというよりスピード感や人物の動きが今、上演しても十分楽しめる。ただ話のつぼが単純で
2回、3回同じ物を見る気にはなれない。外国の評判のいい戯曲を片っ端から訳して読んで、
2年くらい先までの予定を組んでしまうという加藤健一のやり方は役者と事業を両立させるた
めには必要なのかもしれないけど、見る人や社会にインパクトを与える目的には適さないかな
と思う。しかし異文化に触れるということは現代人の大きな興味なので、多数を世に出すこと
は意味あることだとも。。。
サントラ(メモリアルアルバム7)CDをセットとバラで2枚買ってし
まったので2800円のところ2500円で誰かいりませんか。
3ヶ月で54本無茶してるな、我ながら。
01月04日 大回転劇団 「MONEY CHANGES EVERYTHING」 キャラメル 2700円
3本公演のうちのAプログラムです。へんな歌が随所にもりこまれた音楽劇です。「ノヴァ準急」のときと違っ
て混んでいましたが(それでも40人位)、作品内容もシュールな世界ではなく見て楽しめる要素が多くて、観
客が集まるのもうなずけます。ナンセンス基調ではあるのですが、日常ベースのパロディ的笑いではなく、取捨
選択を考えた非常識世界を作っているというところで、芸術性を感じちゃうんですよね。今日の公演が特別だっ
た可能性もありますが(理由は下の青いとこ)、創造の感性を刺激するのは見た目の迫力だけではないという気
がしました。
どこかの国の貴族制度末期の物語。平民の兄弟ガラとボゾは、ガラがもうかりそうな作物を調べ、ボゾが農作業
をして暮らしていた。領主が替わり、ガラの恋人リラは領主の息子タビに攫われてしまうが、リラは物欲の深い
女で、金持ちの生活もいいもんだと考えはじめる。そんな事情を知らないガラはリラを取り戻すために革命組織
”青コート党”に参加するが、押し入った領主の屋敷でリラに「金はすべてに優る。愛よりも。」と言われ失意
したところを警察につかまる。ガラは金でリラを取り戻すことを決意し、組織の情報と交換に警察から金を入手
し、パン屋を始める。パンにコカを混ぜ中毒化させて事業を大きくしたガラは金貸しに転職し、買い占めなどの
市場操作で富を増やしていった。一方領主の息子タビは、革命をおそれる領主の安全策として平民となって事業
を始めた。戦争景気で事業は順調であったが、ガラの策略にはまり破産寸前となったところに、ガラが現われ、
リラと引き換えに金策してやると持ち掛ける。タビは申し入れを受けるが、リラは今度は「金で買えない愛があ
る。」とガラを拒絶する。「おれは何をまちがえたのか?」答えを見出せずガラは自殺する。リラはガラの死体
から財布を抜き取りどこへともなく消える。
01月09日 G.O.A 「飛龍伝〜二十世紀最後の冷たい花嫁に〜」 タイニィアリス 2000円
つかこうへいの作品ですが、セゾン劇場版のエンターテイメント性あふれたやつはやらないだろうと思ったので
すが、渋さ甘さ両方を持つ内容でした。神林美智子を演じた竹田佳子はキャラクタ的には石田ひかりとかより可
愛い作りだったと思います。つか流のたたみかけるような芝居せりふよりかなり普通の会話に近いやりとりでし
たが、これもスタイルとしてはおもしろいです。
01月10日 「マヌエラ」 パルコ劇場 7500円
やっぱ観客のほとんどが女性でした。戦時中の上海で活躍した日本人ダンサー、マヌエラこと和田妙子の話です。
ひどい話だけど、ダンスと生演奏が良かったのでけっこう満足しました。天海祐希ひさびさの舞台ということで
したが、コミカルな部分は部分はあいかわらずいい味出してます。岡田真澄が熱演してます。
01月10日 カイライフタイ&東京P.R.O. 「西遊記的旅たん」 千本桜ホール 2300円
千秋楽ということもあり、めちゃ混みでした。大学の演劇部の4人が卒業旅行に出かけようとして見つけたの
が西遊記ツアー。それは三蔵、悟空、八戒、悟浄、になりきって中国からインドに向かうたびだった。全般とし
ては、ギャグ多発(いちばん変なのは、のっぽの八戒に、デブの悟浄)のドタバタだったのですが、インドの反
日ゲリラとかシビアな話も入っていたのはびっくりしました。三蔵を演じた福原百合の涙もぐっとくるものがあ
りました。おやくそくのゴダイゴの音楽にのって雰囲気もよかったです。
01月15日 SOAP 「モーレツ!夏女」 ポケット 1700円
昨年は見にいってなかったので、どんな連中か忘れてしまっていたのですが、長い顔の男とかタヌキ顔の女とか
いるとこでした。大金持ちの娘クララが殺されて、5人の容疑者と探偵が怪しい怪しくないと事件を検証してゆ
きます。基本的にバカギャグなんだけど、おちを言わない箇所ってのが結構あって、この劇団の特徴なんでしょ
うかね。結末(事件の原因)のばかばかしさしさも泣きたくなりました。
野郎どもはともかく女性陣も、一般人感覚での羞恥心を捨て去りやってくれますな。コウモン科医役のまみ子ち
ゃんは舞台度胸もあるし、もっといろんな所で活躍してほしいです。
01月16日 メッセンジャープロジェクト 「氷原」 アートスペースプロット 1500円
久しぶりにギャグなし、まじめもので、テッド・タリー原作の、スコット南極探検隊ものです。前回南極点を断
念し、2回目の挑戦をアムンゼンと争うことになったスコットは、行かせたがらない妻や、援助を渋る地理学協
会を説得し、イギリス紳士の誇りをもって極点に向け歩きはじめた。犬を食料とする計画で旅をしているアムン
ゼンを笑うスコット隊であったが、隊員が凍傷にやられて隊の重荷になってくると、隊員の中に負傷者を見捨て
ようという意見が出てくる。スコットは人間の能力を信じ、全員で帰還しようと隊員をはげまし、ペースを落と
して負傷者を助けようとするが、彼は狂い死にする。極点到達をアムンゼンに負け、悪天候に帰還を阻まれぼろ
ぼろになってゆく隊の中でスコットが妻への想いをつづる。
南極探検に失敗し遭難したスコット隊に対しては、あんまりいい評価はされてないと思うけど、人間ドラマとし
ては書くこといろいろありそうですね。幻のように現われるアムンゼンの描きかたがひどすぎるような気もしま
すが、スコット隊長の人間愛、とりわけ人間の能力や可能性に対する愛情が身にしみる劇に仕上げられていまし
た。たまにはこういうのをみなきゃいかんです。
01月17日 Uni S-Ex 「Trap Down」 千本桜ホール 1500円
はじめて見ました。コンピュータとネットワークによる管理が進んだ社会を描いた近未来ものです。コンピ
ュータ犯罪が組織化し、洗脳や人格改造が行われるようになり、警察も専門部隊で戦っている。警察をやめて探
偵事務所を開いている男の所へ役所のコンピュータ係が、ホストへのアタックについて秘密の調査を依頼しに来
て事件は始まる。
コンピュータが犯罪組織に乗っ取られたかどうかという点を勝負として、けっこう緻密なやりとりがくりひろげ
られてシリアスな部分も多いんだけど、今更探偵物語のテーマを使ったり、探偵の助手が吸血鬼だったりと迫力
を失わせる作りもあって残念。おばんでもミニスカ歓迎です。冗談です。
01月23日 空気ノ機械ノ尾ッポ 「〜蝶になる〜」 シアタートラム 2500円
チラシにも公演タイトルが無いので、ほんとに無いのかとおもってたら、配役表に「蝶になる」って書いてあり
ました。うーむ謎の団体です。3人のパパと3人のママがいる25才の娘?が突然、蝶になると言い出して、虫
と人間は何が違うかってテーマなんじゃないかな?ストーリーよりも集団身体表現に創意工夫をつぎ込んでいる
みたいですが、全体イメージとしてはそれほど新しさは感じませんでした。ママのエプロンや校長の高下駄、右
足左足とか見て面白いのもありましたが、何回も見せるべきものか、考えたり/悩んだり。
01月23日 KHART 「BWV 645」 die pratze 2000円
ずいぶん前の作品の再演のようです。昼間虫ものだったのに、夜も虫ものでした。薬によって意識朦朧となって
いる”先生”の妄想の中に住みついた虫たちは好き放題な事をやっているが、1匹だけいるネズミが”先生”に
会いにいくのを必死に妨害する。思考を失い虫になりつつあった”先生”を覚醒させたものは「BWV 645」だった。
「BWV 645」が何かわからない人はクラシック音楽に詳しい人に尋ねましょう。劇の出来は不気味な感じは良く出
ていたけど、語りたい本筋にピントがあってないかも。
01月24日 TEAM快賊船 「I COLORS」 千本桜ホール 3000円
はじめて見た劇団です。出演者も観客も茶髪が多い、若者達です。暗殺組織が経費節約のために殺し屋の隠れ家
を曜日貸しすることになり、漫才師を目指す男と絵描きの女が2日ずつ部屋を借りることになった。漫才師の男
は漫才の練習のために借りたという口実で婚約者の目を盗んで女を連れ込み浮気に精を出し、絵描きは友達の押
しかけにうんざりしながらも踊るように絵を仕上げていく。殺し屋が絵をみて誉めたメモを置いたことから、絵
描きと殺し屋の文通がはじまるが、絵描きは文通相手が漫才師の方だと勘違いする。いろいろあって、漫才師の
婚約者から漫才師の暗殺依頼と、絵描きの友達から絵描きの暗殺依頼があるが、酔っ払った暗殺者は依頼人と組
織の幹部を射殺してしまい、組織から追われることになった。。。
3000円は高いと思ったけどキレのある芝居で楽しめました。とってもアホな話なんだけど勘違いが招く喜劇/悲
劇がうまく書かれていていい本だったと思います。演技も組織の幹部のねえちゃんがうさんくさくてベリーグー。
01月28日 6番シード 「ON THE WAY HOME」 武蔵野芸能劇場 3500円
芸術劇場だと思っていたら芸能劇場なんですね。でも良い劇場です。テーマ的にも日本人とはなにかということ
を扱っていますが、日本人向きのなかなかいい話でした。
昭和22年、南方の小島に取り残された日本人達は廃船を修理して帰国の旅に出ようとしていた。それぞれ日本
に居辛くなった事情をもつ人達であったが、日本に帰りたい気持ちは揃っているはずであった。いざ船出すると
、日本にいる男の元へ行こうとする島の娘がまぎれこんでいたり、チンピラたちが砂糖を隠し積んでいたりトラ
ブル多発。しかし一番変なのは、船に詳しいということで船長になった男の操船が日本に向かおうとしていない
ことだった。実はその男は元海軍将校で、米軍に復讐戦を挑み死に花を咲かせようとしていたのだった。他の人
達は、船長が戦うのを止めさせようと手を打つのだが。。。
前半だらだらしてるのだが、船長が戦おうとしているということが分かってからの、船長と他の乗員たちの
”日本”、”戦争”、”誇り”、”侵略”などについての議論や語りに厚みがあって、双方の気持ちをわかって
あげたくなってしまいます。外国人が見たら自己弁護的で、戦争の本質を見失わせる悪質なストーリーと感じる
かもしれませんが、良識ある大人なら理解の上で、その時代を描いているのはわかるはず。
01月29日 GIN&NIC 「さよならブロッケン」 千本桜ホール 1500円
金曜にしてはたくさん人が来てました。アクション俳優となった元武道家が、雑誌記者の策略でチャンピオン
と戦うことになった。野田秀樹のようなトレーニングを重ね、試合の日を迎える。チャンピオンは戦いのみに
生きている男で、自分が得意で相手が苦手としている寝技で勝負せず、打ち合い蹴り合いを続け試合終了のゴ
ングを迎える。勝負のゆくえは。。。
トレーニングや試合シーンは力入っていておもしろかったけど、亡霊のように現われる男の説明せりふの単調
さとか劇の作りはうまいとはいいがたいです。これがこの劇団の味なのかもしれませんが。
01月30日 あまがさき近松創造劇場「かげろう」 新国立小 3500円
松田正隆初見です。近松門左衛門の没地である尼崎市がとりくんでいる文化事業で、今回のは近松の雰囲気を
文体として感じさせてくれる作家として松田正隆を選んでの公演ということらしいです。妻のいる男と、夫の
いる女がその相手や自らの意志の弱さによって追いつめられてゆく様は心中物の匂いを感じさせますが、生き
ているのか死んでいるのか、どっちなんでしょうね。日常劇はあんまり好きでないのでめったに見ないのです
が、うまく作ればおもしろいです。はじめ広すぎる舞台が雰囲気作れないのではと思ったのですが、役者の力
でしょうか、ぴったり絵になります。生で演劇を観る喜びを感じさせてくれる1本でした。
ナイロンとかにくらべると電気代10分の1くらいしかかかんないだろうな。。。
01月30日 NYLON 100℃ 「ロンドン→パリ→東京」 本多劇場 3800円
ものすごく混んでたけど、隣の席、人が来なかったので姿勢変えが楽にできて助かりました。ナイロンやハイ
レグの役者は昨年も何回か見てたけど清水宏は久しぶりに見ました。1964年くらいに少年探偵団ごっこを
やっていた小学校の先生と生徒が、35年後の1999年に再び探偵団を復活させ、団員の家族が連れ去られ
た先のロンドン、パリに向かおうという話だっけ?。非常に多くの小技を盛り込み、清水宏の強引なギャグと
政岡泰志のズレたぼけで突っ走りました。劇団のベテランは出てなかったけど、あの変な調和感とかは遜色な
く作り出せていたと思います。現代演劇の1つの基準としては重要だと思うのですが、心底笑いたいから見る
劇団じゃないと前々から思っているのですが。。。
客席に新井友香がいたけど、舞台と下とであんまりかわらない人ですね。ミンシンは少し楽しみです。
01月31日 猫ニャー 「フォーエバービリーブ」 駅前劇場 2300円
はやめの整理番号だったので調子にのって桟敷最前列中央に座ったら、だんだん詰められてきつかったです。
もう歳なんだから自制しなければいけませんね。でも豚のまねブヒブヒとか、最後の玉の中身が間近で見られ
たのはよかったです。見るの2回目ですが嫌みな笑いに関してはセンスいいと思います。2年生→3年生→
めばえという展開が気にいりました。
01月31日 座・芝居屋さん 「我々は元気です」 モリエール 2500円
千秋楽に行ったので混んでました。10周年記念公演第一弾だそうで、内容も装置も盛りだくさんでした。
2002年日本政府はスペースシャトルによる宇宙旅行を企画し、科学技術庁副長官をプロジェクトの責任者と
した。旅行者として選ばれたのは、アイドルの女の子、普通の主婦、内科医、日本とロシアのハーフのパイ
ロット、NASAで2回の宇宙行きを経験した隊長の5人。発射当日彼らが連れて行かれたのは、スペースシャ
トル”ひかり号”ではなく、スペースシャトル機内のセットが作られたスタジオだった。。。
予算の都合で無人で飛ばされたスペースシャトルの中にいるような通信を行ったり、映像撮影をするため
に乗組員とスタッフがすったもんだの苦労をします。無重力シーンを撮るためにCG処理で姿を消すための
全身タイツに身を包んだスタッフが乗組員を担いで走り回ります。しかし乗組員たちは自分達もだまされて
いたのと、国民に嘘をついてテレビに出ていることに不満を持ち、副長官と険悪な状態に。
この劇団も2回しかみてないけど、プロ(この話では映像を作るスタッフ達)の仕事に対する熱意というも
のを大切に劇を作っています。かなりドタバタしたコメディではあるのですが、笑いの質としては猫ニャー
よりも好きだなー。地球帰還の映像が使えなくなってしまった理由が”宇宙服着せるの忘れた。”ですから。
02月06日 A.T.A.C 「ガウディの夏」 ブディストホール 3000円
原作五木寛之だそうですが、読んだことないので脚色の程度はわかりません。渋いストーリーを予想してい
たのですが、CMプロデューサが主人公で出演女優をめぐるドロドロした争いの下世話な話で始まりました。
最終的には、個人情報データベースを武器に経済界、芸能界に影の力をふるっていた男と、世界的セキュリ
ティ企業の戦いへと発展してゆくのですが、ガウディのサグラーダ・ファミリーア教会に魅せられた男達の
完成することのない夢への挑戦をバックグランドとして描いているようです。
1年がかりで作って来たというだけあって、演出も凝っていたし、演技もうまかったです。途中休憩の時は
後半目茶苦茶期待とか感じたのですが、終盤が簡単に作りすぎてしまったのが残念です。もう30分長くし
てもいいのでダイナミックなものを作って欲しかった気がします。五木寛之の原作、ほんとにCMの話なん
かな? この作品はこれで一応おもしろかったけど、内容が信じがたいです。
02月06日 of TICKETS 「ヒビノハジマリ」 千本桜ホール 1800円
金曜、土曜、各1回公演だなんてかわってるなと思いつつでかけましたが、けっこう観客入ってました。男
3人芝居で、シチュエーションは事故で記憶喪失となった青年が静養を兼ねて働いているペンションに、彼
の主治医がときどき泊りにくる。台風で医者が帰れなくなった日、売れているのだがスランプ気味の歌手が
泊りに来た。青年に関心を持った歌手は、なぜいつまでも彼の身元がわからないのか医者にきくと、顔の怪
我がひどくて整形したので知人にもわからないだろうと言う。酒に酔った歌手は、自分にはゴーストライタ
ーがいて、彼の歌で売れていたことを青年にしゃべり、ゴーストライターが行方不明になってスランプにな
っているという。青年が事故にあって記憶喪失になったのと、ゴーストライターが消えたのはどちらも1年
前だった。。。
できすぎの偶然という感じですが、互いの本音をひきだそうとしたりする会話はちゃんと作られていました。
コメディではないのですが、医者が突然テレクラしだしたり、甘党のくせにブラックコーヒーを無理して飲
んだりとお笑い役を演じ、客席の受けもよかったです。歌手の歌もよかったですがステージで歌ってほしか
ったです。
02月07日 CASTER WESTEND THEATER「バリフー最後の夜」 シアターコクーン 5500円
1997年2月から1998年6月までブロードウェイで上演され、トニー賞最優秀作品賞もとってる作品なのにあん
まり注目されてないですよね。日曜なのにパラパラ空席もあったし。でも個人的にはかなり満足できました。
内容的には特にすごいことはありません。うまく作ればウェルメイドとして楽しめるという程度です。で実
際うまくできてるので演劇らしい演劇を見たい人にはおすすめです。我々日本人と違う文化の事をやってる
ので、ほとんど全部の台詞を聞いていないとついてゆけなくなると思うのですが、舞台から遠い席だと台詞
が聞き取れるか少し心配です。
1939年12月アトランタの町は「GONE WITH THE WIND」の映画完成に沸き返っていた。裕福なドイツ系ユダヤ
人家庭フライタグ家はアメリカ流の生活をしているのだが、結婚となると民族や宗教の問題は大きく、南部
ユダヤ人の若者たちはバリフーと呼ばれるパーティを通して結婚相手を決めている。大学をやめて家でブラ
ブラしている娘ラーラ(早坂好恵)は家に来たロシア系ユダヤ青年ジョー(大場泰正)をバリフーのパート
ナーにしようとするが、あっさりふられる。大学からクリスマス休暇で戻ってきた、ラーラのいとこサニー
(松下恵)がジョーと仲が良くなったために、ラーラはジョーに険悪な態度をとり、昔馴染みの青年ピーチ
ィ(中井出健)とバリフーの約束をする。バリフーのパーティでピーチィに結婚を申し込まれたラーラは有
頂天となるが、ドイツ系ユダヤ人クラブに特別に入れてもらっていると知ったジョーは怒って帰ってしまう。
ジョーとサニーはけんか別れして、サニーは大学へと戻っていくのだが。。。
ストーリーは若者たちが中心でしたが芝居を作っていたのは親達で、いい味だしてました。おばさん2人の
かけあいが調子よくて、長い芝居を退屈させない重要な役を果たしていました。最後のディープキスはちょ
っと激しいのでびっくり。
02月07日 Oldies Theater 「山男の生涯 TAKE2」 ストアハウス 1800円
この劇団が1991年におこなった第1回公演のときの作品だそうです。冬のマッキンリーで1人の登山家が遭
難した。この無謀な登山は彼の恋人の父親が作った多額の借金に対する賭けだった。登山家は高校のときは
ラグビー部で、その後輩2人も恋人(ユキ)の事情を知っており、主人公(イチロー)はユキに退屈な男と
フラレタ過去をもっていた。後輩のもう1人(カトウ)がイチローに自分のとこの銀行に強盗に入り借金を
返そうといいだし、最初馬鹿にしていたイチローも先輩が最後の試合で自分にパスをまわしてくれたことな
どを思い出し、銀行強盗をやることを決意する。。。
終盤すごく力が入っていて一生懸命やったのはわかるのですが、感情に訴える作品であるからには、もう少
し台詞を良くしてほしかったです。演技だけではこの手の話は作りきれないと思います。印象にのこった台
詞は1箇所だけ、イチローの葬式で「あと何人、男を殺せば気が済むんだ。」「リタイアした男に知る権利
は無いわ。」でした。もっと全員で汗を流す芝居のほうが合ってると思うのですが、おせっかいですね。
02月11日 東宝 「蔵」 芸術座 12000円
雪を見たら急に沢口靖子を見たくなって出かけてしまいました。6列目真ん中で見れたのは良かったけど、
12000円は我ながら呆れてしまう。新潟の作り酒屋の娘、烈が失明し、父親である当主が若い後妻を娶った
ことから家が不運続きになり酒が作れなくなってしまった時に、烈が父親にかわって酒作りの先頭にたっ
て家業を守っていく話です。劇は烈の結婚のところまでなので、原作の半分くらいまでなんでしょう。
沢口靖子を見に行っただけなので、劇についてあれこれいう気はありませんが良質の小劇場を見てる人に
は、こんなのでいいの?と感じるかもしれません。生で見て本当に奇麗な女優は沢口靖子だろうと思い込
みがあったのですが、初めて見て期待どおりでもあり、およよでもありました。役者としてはグレートポ
テト(偉大なイモ)。でも衣装かえて登場するたびに客席が一瞬の静寂と大きな息遣いを繰り返すのがわか
ります。
ほとんど年配の客ばかりなんだけど、思ったよりは20〜30代の観客もいました。
02月13日 「子午線の祀り」 新国立中 6300円
1992年の第5次公演から7年ぶりだそうですが、初めてみました。平家物語の屋島から壇の浦までを平知盛
と源義経を中心に描いていますが歴史を追っていくというよりは、それぞれが考えている人生観にポイント
があると思います。作者の木下順二の上演経緯の文章に、「お芝居ではなく、劇文学の舞台での提示であ
る。」とあるように本をまる読みにするようなスタイルです。ラジオ放送でもいいといえばいいような気も
しますが、劇場で40人も出演して公演するわけですから文だけでの表現以上の意図があるんでしょうね。
芝居表現が無い(意図的に抑えた)といっても長台詞を朗々と発する、知盛を演じた野村萬斎と義経を演じ
た市川右近のすごさはなんといっていいかわかりません。右近の方は少し芝居が入りすぎのような気もしま
したが、前半より後半のほうが面白かったのは彼の力と認めざるを得ないでしょう。かなり特殊な作品です
が、こんなのがあってもいいかなと思います。内容や台詞の意味については平家物語をそれなりに知ってい
ないとどうしようもないので割愛させていただきます。
02月13日 HIGHLEG JESUS 「新井友香の世界 ミンシン」 駅前劇場 2800円
「子午線の祀り」とハイレグをはしごする大馬鹿者は私ぐらいでしょうが、率直なところ、こんな毒気の
無い作品やっちゃって大丈夫なの?と心配になります。千葉雅子(猫のホテル)紛するカルメンと彼女の
処女を狙う3人の男達のまぬけなラブストーリーです。企画とちょっとしたアイデアだけあって付け足し
で出来た本のように感じます。新井友香自身があまり出番がなかったのも不思議です。でも思い直してみ
ると強烈なのもいくつかあった(マッサージ棒、EHHEのコント、貝殻のブラ)のですが散発すぎて、やり
すぎと感じるにはいたりませんでした。なによりカルトな(下品という意味ではなくて)芸風がなりをひ
そめたのがさみしいです。
野村朋子、昔にくらべるとかわいくなりましたね。
02月14日 プレゼントシアター 「その日女がやって来そして事は起きた」 千本桜ホール 2300円
ここもたぶん初めて見たと思います。ホームドラマ+動物物でしょうか。父親の骨折入院で、5年前に役
者になるために家を飛び出した長男が戻って来た。ついでの検査で胃がんの疑いがあることがわかり、長
女、次男の3人で遺産の話となる。どこからか変な女が入り込んで来て、自分は父親に飼われていた犬で
、神様にお願いして人間にしてもらったという。家を処分する話になると、謎の女は猛然と妨害し、Hビ
デオで長男を脅し遺産の件はいったんおさまる。長男は5年前に初舞台のチラシを目の前で破られて父と
断絶状態になったのだが、謎の女はテープで貼り合わせたチラシを取り出してきて、父親はおまえのこと
を嫌っていたわけではないと諭す。それでも長男はなかなか父親や犬の気持ちを理解しようとしないのだ
が、そこに病院からがんではなかったという知らせと、動物病院からおたくの犬がひかれて死んだという
連絡が入る。。。
犬物ってのは見る人の感情に訴えるものが大きいんでしょうね。けっこう泣きが入ってました。テンポが
良くて楽しいところは楽しかったので、子供からお年寄りまでかなりちゃんと見ていました。でも幅広い
客層を対象にしてしまうとホームドラマ的内容にせざるを得なくなるような気もします。演技はみんなう
まかったです。
02月14日 「死の棘・1999」 新国立小 5000円
ちょっと期待してたのですが、私も満足できなかったです。
作家のトシオ(飴屋法水)は浮気のことで妻のミホ(美加里)にきびしく責められる。最初うしろめたさ
から下手に出るが、ミホが自殺するといったり、浮気相手エリカ(出番がすくなかった馬渕英里何)の
写真にむかいこの日は何々があったと呟いたり、約束のために指切り(はさみで切っちゃう)をしようと
したり正気を失っていることがわかり、精神病院へ送る。拘束衣のまま抜け出してきたミホはまともに戻
ったように見えるのだが。。。怒鳴ったり、殴ったりという劇を否定するわけじゃないけど、今回のは見
るものの感情を逆なでするだけで、作り出されるものが見当たらない。
かつて前衛芸術として認められてきたものが、前衛の意味を失った理由をあきらかにせず退行にまかせて
いるといった感想を持ちました。アート志向な演劇が増えるのはいいことだと思うけど、作る側と見る側
の新たな関係ができてこないと定着が難しいのでは。
02月20日 BLUE HIPS「バンクバンレッスン」 pamplemousse 2300円
土曜日の昼だというのに満員で立ち見もでていました。
高橋いさを作品を堤泰之演出でということですが、ラフカットでやる堤作品みたいにちょっといい話です。
ある銀行で銀行強盗に入られた時のために、警備会社に依頼して強盗の演習をすることになった。支店長
や女子行員は退屈しのぎになるといって大はしゃぎ。強盗に扮した2人組みが進入しピストルで脅して金
を奪って逃げた。しかし銀行員たちはあまりにあっさりしていたためにやり直す事を要求。次には歌舞伎
調の強盗となり少しもりあがる。次には観客有志を巻き込んで篭城することに。。。
強烈なお笑いではないのですが、気の効いたシチュエーションコメディです。以前公演した「BEHIND THE
MASK」同様、ふつうの社会人が何かを演じることになったらどうなるかという設定です。うまくなったと
いうことなのかもしれませんが、教科書的テクニックに頼りすぎかなという気もしました。
02月20日 文学座 「女の一生」 俳優座劇場 5500円
主人公布引けいの一生とともに故杉村春子の一生にもなってしまった作品が私の初文学座となりました。
明治後半から昭和20年までの東京の貿易商の一家にまつわる物語です。設定からすると商業演劇的か
なと思っていたのですが、けっこう違ってました。
劇場で見ている間はそれほど感慨はなかったのですが、帰りの電車で杉村春子がどんな演じかたをして
いたかを想い耽っていたら涙が出てきました。あーあ私も歳だ。加藤剛からの花が、緑の熊でへん!
02月21日 SSC 「リチャード3世」 さいたま芸術劇場 8500円
朝10時から劇場に出かけるのは初めてです。満員でやはり女性客が多かった。「ロミオとジュリエット」
「十二夜」が若い主役だったのが、今回は市村正親はじめ、ベテランキャストになりました。役者年齢が
高かったのは作品がそうだからでしょうが、舞台慣れしたキャストを使った分これまでより硬さがない芝
居になっていたと思います。作品としては悲劇なんでしょうが、しんみりしてしまうような演出ではあり
ませんでした。極言すると、これはショーで、シェークスピア劇じゃない。といいたいところですが聞き
惚れる台詞も多く、新しいリチャード3世への試みとして楽しめるところが多いです。
次は9月にR.S.Cでリア王を英語上演だそうで、これまたどういう観客が集まるか興味しんしん。
02月21日 ぶり 「珠玉短編集」 千本桜ホール 2300円
ショート物11本立て。劇団は新規結成らしいけど、作者の福本ひとしは以前から千本桜で芝居打ってる
し、役者も見たことある顔もいました。あまり客入ってなかったけどおもしろかったです。お下劣と言え
ばお下劣で蜷川シェークスピアを見に来るような客にも見せてあげたいです。
02月26日 HystericEnd 「POPS」 千本桜ホール 1200円
札幌の劇団ということで、ガラガラかと思ったら観客多かったです。札幌公演はまだなので、内容は
見えません。
日頃見ている劇団にくらべて、少し違和感を感じましたが、アニメねたを使いすぎな点を除けば良くや
っていたと思います。各キャストが2人以上の役を演じ、そのギャップも面白かったです。劇団名にふ
さわしい暴発的な演技をみせていましたが、凄みを感じさせるにはまだかな。
このチケット代では劇場貸料も回収難しいと思うけど、懲りずにまた東京でやりましょう。
02月27日 赤黒風線形態零 「犬どもの椋奪された町」 サンライズホール 2000円
今時こんなアングラ系に観客集まるのかと思っていたら、女の子のグループなど40人くらい入ってま
した。強姦がきっかけで夫婦になった男女と同居人たちのめちゃくちゃなやりとりです。主宰者が「暗
く、ダサいもの。そして洗練されていないもの。不完全なものを愛する。」と言ってしまってるように
正気の沙汰ではありません。もの憑きになったようなしゃべり、「もう一度だけ犯してー。」叫び。暴
力的おかま。観客にはかなりの忍耐が要求されます。最近こういうの見ていない私にも辛かった。うま
い下手を言ってもしかたないんだけど、女性キャストのうまさに比べて、男性キャストの演じきれてな
さは許せない。
02月27日 文学座 「野分立つ」 俳優座劇場 5000円
1995年に初演され、今回再々演となった作品で、作者は川崎照代だそうです。夫に死なれ15年間舅
(高原駿雄)と子供のめんどうを見てきた佐知子(倉野章子)は、維持費が嵩む旧式木造住居を立て
替えようと提案する。そんなおり、これまでほとんど海外に住んでいた長女夫婦が帰国してきて、舅
と同居したいと言う。いままで実の親娘のように暮らしてきた佐知子は、舅とは他人であることを思
いしらされ、これまでのようなつきあいができなくなる。。。
年配の観客にとっては、老後をいかに生きるか、子供たちとの関係をどうやっていくかなど現実問題
をつきつけられる観があるが、けっこう笑いもおこっていて、はげましになっていると思う。作者の
意図としてはむしろ、30〜40代の家庭の中心になっている人に家族とはなんなのかを考えるきっ
かけとして見てもらいたいと思っているような気がする。まあこんなにいい人のおじいちゃんも珍し
いだろうけど、3世代の考え方の違いや、素直になれない人間性の描きかたが秀逸。ぜひともおすす
めしたい作品。「女の一生」は戦前の作品ということもあるが、女性が束縛された時代に見せて意味
ある作品で、現代においては「野分立つ」のほうがおもしろいと思う。
02月28日 T.P.T 「愛の勝利」 ベニサンピット 6000円
吉田日出子の初 T.P.T出演は1732年に初演され1970年以降注目を集めるようになったマリヴォーの恋
愛喜劇となりました。王位あらそいの果てにスパルタ王の地位は若い?王女レオニード(吉田日出子)
に継がれた。レオニードは正当な継承者アジス王子(田中哲司)に王位を返し結婚をもくろむ。王子
が隠棲する哲学者エルモクラート(大森博)の家に、従者コリーヌ(中嶋朋子)と乗り込んだレオニ
ードは男装し、エルモクラートの妹レオンティーヌ(平栗あつみ)から手始めに愛で凋落させてゆく。
おかたい哲学者の兄妹やレオニードに敵意を持つアジスを、身分をいつわりくどきたおしていく様が
滑稽きわまりないけど、T.P.T公演としてはひさびさ不作なんじゃないでしょうか。なんでこういう
演出なのかまったく理解できず。
03月05日 GEBA100「MANUAL ANIMAL」 千本桜ホール 3700円
千本桜で3700円も取ってすごいことやるかとおもったら、2人芝居+スライド上映で、自主制作映
画みたいなテイストでした。ストーリーは病院長の爺さんが「惚けたら死にたい。」といったので
後妻と実の娘が共謀して事故死にみせかけて殺そうとするサスペンスものです。登場人物はスライ
ドを除くと、後妻と娘の2人だけで、お約束通り、最初上手くいっていたのが2人の不信感から滅
亡へころがりおちていきます。スライドがきれいだったほかはあんまり見所というのはなかったの
ですが、父親をがけから突き落とした時に一部始終を見ていたのが”緑の犬”ってのがおもしろか
ったです。生出演させてほしかった。
03月06日 四季 「ソング&ダンス」 四季劇場秋 10500円
このダンス1000円、この歌500円とか考えると納得できる値段かもしれないけど、ショー作品全体と
しては楽しさ今一つかもしれませんね。日頃、できあがったキャラクター(役)を演じている四季
の役者が素に近いものを見せて、役に依存しないで歌い踊るってのは本当に難しい、と本人達が一
番感じてるでしょう。今後オリジナルミュージカルで興行を成功させたいと考えている劇団として
は、本の無い出し物に耐えられる役者を育てるための避けられない通過点なのかもしれません。
個々のダンス、特に坂田加奈子には満足しております。そのうち大月姉妹をつかった2人1役物と
かやるかな。
03月07日 TAC三原塾 「森の精」 モリエール 3000円
チェーホフの初期の作品で日本初演というので見に行きました。40代位の客が多かったです。
退職した大学教授のサーシャ(男)は死別した先妻が持参金がわりに手に入れた領地に、若い後妻
と共に住みはじめた。しかし先妻の兄で領地の管理人のジョルジュとはとことん馬が合わない。先
妻との娘ソーニャは、医師で森林保護に熱心な「森の精」ミーシャに恋心を抱くが、互いに気性が
激しいのですぐにけんかになる。通風で不機嫌なサーシャに付き合いきれなくなった後妻エレーナ
は、ジョルジュや近所の男フョードルに言い寄られかなり気持ちが傾く。人間関係のギクシャクが
高まった時、サーシャが領地を売って都市に住もうと提案すると、ジョルジュは激怒し。。。
この作品を演じるには若すぎる役者が多かったこともあり、エナジー飛び散りまくり、こんな激し
いチェーホフ劇はありなのか?劇文学としての洗練された言葉や、登場人物が絶望に陥ってゆくや
りとりの妙はちゃんと丁寧につくりながら、先を予感させない雰囲気の切り替えと、ストレートな
感情表現の応酬。現代的な演出といっていいと思います。劇中ウオッカやワインを飲むシーンが多
く、酒飲みの人には終演が待ち遠しいかもしれません。
明日8日も公演ありますが、チェーホフ好きなら見て損はないと思います。最後はずっこけるかも。
03月07日 レミントンハミントン 「U-Blood」 pamplemousse 1500円
こっちは若い人でかなりいっぱいでした。花粉症の薬の影響か、最近夕方に眠くなるってのがあっ
て、途中意識失ってました。ごめん。心臓の鼓動が通常の人間よりずっと遅いために成長も遅く、
長生きをする人達がいて、名前が「う」で始まるので「U-Blood」と呼ばれている。彼らの1人で
ある映画監督が撮影をおこなう密閉型遊園地に「U-Blood」達が集められ1人の女を探すことに。。。
けっこう凝った話だったようですが、動機を描いた部分の意識がなくて後半の展開についてゆけま
せんでした。わかってないのに言うのもなんですが、せりふの質などからすると力作だと思いますよ。
それとながら見だけど、ラッパ屋の「凄い金魚」も。ぶっとんだ面白さではないけど、妻を○○に
奪われた男の悲哀が洗練されてるなと感心しちゃいました。ラッパ屋みたことないけど次はいって
みようかな。
03月12日 EXIT 「アクアルーム」 千本桜ホール 2000円
旗揚げ公演ということですが、劇団員は作・演出・出演をした出口美紀という女の子1人で他は客
演というコンパクトな劇団のようです。やたらとハイな女の子とその弟風の男が意味のわからない
やりとりをしている所から始まる。やたらと暗い女の子と、その子を鬱陶しく感じている彼氏の別
れ話のような場面。ときどき現われる電車のまねをして走る男。暗い女の子は怪しい姉弟から気分
の晴れる薬を買って飲み始める。彼は思い直して彼女を救おうとする。。。
メンタルクライシス物だと思うのですが、登場人物の奇行とか演技力に依存することに構成の重点
をおいてしまったので、役者の力的に面白いというレベルまで至ってない作品だったように思いま
す。zicenturyの「もし我々が〜」くらいに事象と心理を表現するエピソードを盛り込んでくれると
こういう路線のものもいけると思います。基本的に戯曲センスは良いような気がするので次回公演
を楽しみにしたいです。
03月13日 PROJECT ジョカ 「大報酬」 タイニイアリス 2800円
予定がなかったので適当に出かけたやつですが、木野花ドラマスタジオの人達のようです。この団体
では初めて見るのですが、役者の顔は見覚えあるような気がしてなりません。女性5人の大馬鹿ギャ
グコメディで、「大報酬」というものを探しまくる人達の間抜けな様を描いています。今にも潰れそ
うなレンタルビデオ屋に「大報酬」というビデオがあるかもしれないと怪しい客が来る。ビデオは見
つからないが、店長が夜逃げしたことがわかり店員や客たちはビデオ「大報酬」を探す旅に出る。そ
の後いろいろ映画のパロディシーンが続いていくのですが、バレるとまずいかもしれないので割愛。
特定の作家や演出を置かずに、みんなでミーティングをしながら作ってるそうですが、よくもまあ
ここまでアホなのを作ります。両親が見たら泣くぞ。でも本人たちもやめられない、止まらない状態
でしょう。新宿小劇場の女王を目指せ。
03月13日 山川法子 「海、そして海また海」 ザムザ阿佐谷 2200円
チラシ持って出るの忘れたので、劇場見つけるまで30分くらい歩き回ってしまいました。豪華じゃ
ないけど都内で1、2を争う贅沢な作りの小劇場かも。1時間強の一人芝居でした。はじめ一人芝居
の型にはまりすぎていて、そのうちある方法で人物(1人の女)とは結びつきそうも無いストーリー
が導入されてゆく。そのストーリーの登場人物になりきる様と素を演じる対比が絶妙にできていて、
単調さを感じる所がほとんどない内容でした。ストーリーの導入方法はずるいと感じなくもないです
が、1人で何十人もの観客の注意を引きつけ続けた熱演はすごい。もちろん帰って赤い缶のコーラ飲
みました。
1人暮らしの女が友人からの遊びを断り、部屋で本を読みはじめる。その本はヨットレースで遭難
して仲間が次々と死んでいく状況に耐え救助された男の話である。1人暮らしの女が声を出して本
を読むのも珍しいと思うが、この人物は登場人物を演じ始める。救命ボートのシートに付いた夜露
をすすり、通りかかる船に向かって布を振り大声で叫ぶ。遭難第一夜に寒さに震える主人公を気づ
かい、仲間が「小便していいか」といいつつ身体を寄せ合ったままの状態で排尿し、その温かさが
うれしかったというのもすごかったけど、やることもなくただ救助を待つ辛さがじわじわと、我々
の日々の生活について考えさせる、精神的に効く作品でした。ちょっとむなもとに目がいっちゃう
衣装でしたが、1人暮らしの女の場面はかわいかったです。
03月14日 地球ゴージャス 「地図にない街 -ドヘネケヘキシン-」 アートスフィア 6300円
地球ゴージャス初めて見ました。前半は純名里沙のアクションとかコテコテのギャグ、迫力のダン
スシーンがやまもりで、これぞエンターテイメントとか思ったのですが、後半ちょっと雰囲気変わ
りましたね。悪くなったというわけではなくこの作品の核心場面はこういうものだと見たほうがい
いと思います。歌や踊りではやはり純名里沙の力、タップシーンを5分で完成させたと書いてある
けど、認めざるを得ないですね。ひそかに純名里沙の写真集を持っている私。
近未来、ヴォイスレスワールドという仮想現実の世界へトリップする装置が流行した。西部劇の時
代の仮想世界に集まった人達はインディアンと地図の奪い合いなどをして、現実とは違う自分を楽
しんでいる。しかし仮想現実によって社会環境から逃避できるが、自分の記憶からは逃げられない
ことを悟ると人々は苦しみだし、仮想世界から消えてゆく。人々が消えた先は記憶の図書館という
所で、記憶の本を書き換えることで忌まわしい記憶を消すことができた。いじめと同級生の自殺の
記憶に悩む女(純名里沙)と母親の盗みを周囲に知らしめたことで対人恐怖症になった男(寺脇康文)
は図書館の番人(岸谷五郎)から記憶を消すようにせまられるが、拒否し現実の世界へと帰ってい
った。
03月14日 「鬼平犯科帳-血頭の丹兵衛-」 新橋演舞場 12600円
海側にいったら、やっぱり誘惑に負け見にいってしまいました。元のお頭、血頭の丹兵衛が皆殺し
の急ぎ働きをはじめたのが信じられない小房の粂八は平蔵の命を受け、島田へ調べに行きそこで丹
兵衛と出会うことに。。。
歌舞伎ファンが気楽に吉右衛門や富十郎を楽しみたいという目的で見るならともかく、まともな芝
居を見たいと思ってでかけると悲しくなります。とにかく場面場面が短すぎてもりあがりも何もあ
りません。犬と最後の舟はちょっと驚いたけど。テレビ版が良く出来ていただけに残念。
03月20日 月夜の観測所「The Last Rose of Summer/満月にお逢いしましょう」 千本桜ホール 2000円
初めて見る劇団で、年齢不祥な女性劇団のようです。The Last Rose of Summerが75分くらい、で
さらにもう1本あるというので次の予定が心配になったのですが、満月にお逢いしましょうが50分
くらいだったのでなんとかセーフ。非常に怪しい劇団なのですが、うまいですね。
The Last Rose of Summerは、電磁波の影響で地球上の生物が次々と絶滅していく時代に、生物学者
のおじさんの家に集まった3人の少女?が不思議な体験をする話。バラは絶滅してしまったので、
庭にはコピー植物のバラしか無いのだが、他のコピー植物と異なり匂いを持つ。それは、おじさんの
息子風の少年が隠し持っていた世界で1本の本物のバラから作ったからだった。本物のバラに惹かれ
る少女たちと少年が対立するのは、かつておじさんと少女たちの母親が動植物の保護をめぐって争っ
たことの是非を考えさせることに。。。
満月にお逢いしましょうは、吸血鬼たちが営業する真夜中しかやってない探偵事務所の話。近所で
動物の生き血が吸われる事件が続く中、鳥探しを頼みにくる少年が。全然脈絡のないはずの吸血事
件と鳥探しが。。。
ほんと何といっていいかわかんないのですが、お好きな人向きです。犬と吸血鬼ヒカルがかわいか
った。
03月20日 泪目銀座「サニーコーストセレナーデ」 スペースゼロ 4000円
泪目銀座も初めてみました。6時開演だと遅れてくる人が多いですね。岡山の美鼻島なる小島を舞
台とした人情あふれる物語です。たしかに先が読めるような展開だけど、これだけ雰囲気づくりや
普通に生活している人達の中にあるドラマを物語化するのに苦心しているのを見ると誉めたくなっ
ちゃいます。初演劇の森若香織がオバサン扱いされながらもいい味出してました。その他はつわも
の揃いなので期待の出来だったのでは。
かつてヒットした「星空のセレナーデ」という曲を人気アイドルがカバーしてデビューすることに
なり、島に出来たスタジオに大物ミュージシャンが集められた。しかしアイドル星野アカリは逃げ
出して、芸能人に興味の無い魚屋の息子と意気投合。分刻みのスケジュールの中で自分のやりたい
ことを見失っていたアカリは島の人達の演奏する「星空のセレナーデ」を聞いて再びマイクを手に。
03月21日 R圏外「ShipbuildingもしくはTestament」 タイニイアリス 1800円
タイトルが怪しいので出かけてみました。観客は若い人が30人くらいでしょうか。夢の中で人を元
気つけることを仕事にしている神みたいな存在がいて、どんな夢を見せるか苦心している。現実で
は無気力で定職も持たない男が、夢の中では暴力的で夢の話を演じる役者に嫌われている。夢を作
る存在は、人と直接接触してはいけないきまりになっているのだが、新人は駄目男と友達になって
しまい、駄目男は睡眠薬を使って夢の世界の居びたりになる。はたしてこの男は立ち直るのか?。
どちらかというと、男性キャストがシリアスを演じ、女性キャストがコメディを演じるという作り
が意表をついていたのが印象に残ったけど、最近のはやりなのかな?
以下は年寄りの戯言である。人格物演劇は鴻上の「トランス」でひとつの基準ができてしまってい
る。これに迫るか超えるかしないと作品として認められるのは難しいと思う。「トランス」は潜在
意識がいつか多重人格を引き起こす可能性を扱い、最近はやりの「ケイゾク」は人格がかならずし
も個人に属さない(反対かな人格のみが個人を特定する?)可能性を扱った。
日本人はまだまだ同じ心理の根っこを持っているので、新しい着眼を得るには外国の物を知る必要
がある。日本人がますます心理作戦に踊らされやすくなってゆくことを防ぐ責任の一旦が劇作家や
脚本家にあると思う。
03月21日 「南太平洋」 青山劇場 4000円
1949年初演のロジャース&ハマーンスタイン2世作品です。日本でも数回上演されてますが、宝塚
が最後に上演してから14年ぶりだそうです。たしかに古いけど、初演当時は異国情緒と戦争の現場
を扱った新しい傾向の作品だったんでしょう。ちょっと空席が目立ちましたが、手作りの温もりを
感じるミュージカルとして十分楽しめる作品だと思います。物語としてのスリルや刺激はあんまり
ないけど、音楽やダンスは生で味わう喜びが大きかったです。ただし歌に関しては日本語詞が元曲
のミュージカル味を損なってしまっているのではないかという気がします。英語で見たわけじゃな
いので、本当のとこはわかりませんが。若作りの一路真輝がかなりがんばっていて、歌だけでなく
多くのダンスシーンを露出の多い衣装で見せていたのには驚きました。最後の料理を渡す一瞬の場
面に彼女持ち味が最大発揮されたように感じます。滝田栄も歌に関しては手を抜くことなく聞かせ
てくれましたが、動きがミュージカルっぽいのが。。。前田美波里は評判とおりの良さです。
もう一度見たいような気分。
03月22日 セーラームーン「かぐや島伝説」 サンシャイン劇場 6000円
セーラームーンが原史奈になってから2作めで、ストーリーと音楽は完全に新作です。子供が見る
所は省略で、大人の見所ですが、悪の親玉ダーク・プラズマンを演じた鹿志村篤臣がオペラ出身と
いうだけあって圧倒的な歌を聞かせてくれます。最前列の子供が逃げ出す始末。小坂明子による新
曲も長く歌い継がれていくだけの強さを持った曲が出来ています。瞬間的ヒットするような曲じゃ
ないけど気持ちが込められるいい曲が多いです。女性大物シンガーが無かったのは残念だけど、全
体として歌がなかなかです。ストーリー的にはセーラームーンが以前より元気で好戦的なのがいい
のか悪いのか。
03月22日 ぼっくすおふぃす「彼と四人の女」 セッションハウス 3000円
ちょっと変わったの行ってみようと思いセーラームーンの袋を持ったまま神楽坂に寄り道です。
ソビエトからアメリカへ亡命したバレエダンサーである”彼”と関係した4人の女、”母親”、
”ソビエトでの同僚バレリーナ”、”アメリカでパートナーになったバレリーナ”、”彼の子
供を生んだ女優”が彼について独白してゆく、とっても静かな劇です。互いの会話は無いので
すが、しゃべる人が変わる瞬間の空間の雰囲気の移り変わりや、時々場所を移動する様が絵画
を見ているようで気が晴れる感じです。語られることの半分くらいは男女関係のドロドロとし
た事なのですが、「彼はバレエそのものだった。」と皆が言うと最高の踊りを見せる彼がステ
ージにいるような気分になり、芸術が人々をピュアにする力を感じます。たまにはこういうの
もいいと思います。
03月27日 自由彩図「オクルモノ」 ウッディシアター中目黒 2800円
前売りを買ってあったクラーナが5時からなので、短めのを探してでかけました。劇団名はフ
リーサイズと読むそうです。旗揚げ公演ということで満員でした。
パントマイムで始まり、原始人の踊り、なぜかチャンバラと訳のわからんオープニングでした
が、本編はミステリーです。旧家に伝わる厨子(仏像などを入れておくミニチュア建築物)の100
年に1度の御開帳の日がやってきた。寝ずの番をしていたはずの長男が消え、開帳してみると中
は空。宝を持ち逃げしたと思われる長男を探している間に、次男が父親の隠し子と一緒に消え、
長女が刑事と一緒に消え、次女が誘拐された電話が入る。兄弟の運命と宝物の行方はどこに。。。
高校生から40近い人までいる劇団だけど、ダンスに力をいれている所みたいです。みんなダ
ンスシューズに足が馴染んでいます。いきおいだけで見せてるレベルかもしれないけどがんば
りは認めましょう。家政婦有紀を演じた、小此木まゆみが演技もダンスもうまかった。
03月27日 クラーナ「愛の形見」 芸術劇場小2 3000円
初めてみましたが、第19回公演ということで年期の入った劇団のようです。あやしいので内容
省略ですが第一部がミュージカル、第二部が歌とダンスのショーでした。私はショーのほうが良
かったと思います。趣味でもここまで出来るというのが驚き。でもやってる人は命かけてるかも。
03月28日 エフコギト「エデン」 千本桜ホール 1000円
高校の演劇部で一緒だった人達が結成した劇団で、結成から2年にして旗揚げ公演となったよう
です。家族の意味を問うやりとりと、魔女を倒しにいく話がドッキングした内容です。1時間く
らいの長さだったのですが、とにかく声がでかい。千本桜は小さいので劇全編を大声でやる劇団
はあまりないのですが、キャストも観客もテンション高める効果はありました。次はもうすこし
オリジナリティを追求してほしいです。
03月31日 セーラームーン「かぐや島伝説」 サンシャイン劇場 6000円
千秋楽ということで、かなり遊びの入ったヴァージョンとなってました。鹿志村篤臣がやっぱり
いいですね。「絵の具まみれで悪かったな。(衣装が原色まだら模様なので)」のサービスも大
うけ。
女の子のキャストに関する評価は無粋なので、やめておきます。
8月に改訂版の公演があるそうです。大人のキャスト(もっぱら悪役)のパフォーマンスは普通
の演劇・ミュージカルファンにも十分楽しめるものなので、輸入ミュージカルに飽きを感じてい
る人は1回見てみてください。広い心を持って。
03月31日 「温水夫妻」 パルコ劇場 7350円
なんかクライマックス以外は、居酒屋で酔っ払いが口から出るにまかせてしゃべってるバカ話レ
ベルで、落ち着いて見たり聞いたりすると、何故こんな話をするんじゃー、と感じるところが多
いです。三谷作品はあまり多く見てないのですが、「ショーマストゴーオン」や「巌流島」に比
べて内容に現実感が無いというか、このストーリーを世に出して何をしようと考えているのかが
よくわかりません。日本人が再び文芸に対する理解力を取り戻し、演劇を正当に評価できるよう
な状況が欲しいのかなあ。
新潟の温泉に旅行で来た温水(ぬくみず)夫妻は、帰りに大雪のため駅で足止めをくらう。待ち
合い室にいた男は作家の太宰治であったが、太宰であることがわかってから温水夫人の様子がお
かしい。実は彼女、以前太宰と夫婦同然の関係にあり、けんかわかれしたものの太宰にとっては
未練がある女であった。太宰は温水氏が作家を目指していたことを聞くと、彼を攻撃し夫人と親
しげな行動を取り始める。(休憩) 燃料が無くなり、熊が襲ってきたため駅に居た人達はソリで
脱出しようとする。4人乗れないので誰が残るか決めなければならない時に、太宰と温水氏が残
ると申し出、夫人はどっちについてよいか悩む。太宰は虚無的なスタイルをアピールするために
残ると言ってるが、本当は生き延びたいと思っていることを、温水夫人に看破され不安の谷に突
き落とされる。駅員1人が救助を求めにいくが、はたして3人は助かるのか。。。
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