1998年の演劇まとめ
1998/12/31
新聞(読売)やぴあの年間演劇評としては、今年は目玉的ヒット作がなかったということになっている。
まあ演劇の賞なんてのは評価する人が同じものを同じ条件で見てるわけないので、この世でもっともあて
にならないもののひとつでしょう。「ローリングストーン」はわけがわかんなかったし、T.P.T.も
芸術性ある戯曲作品をあつかわなかったし、松尾スズキばかりではなんなのでということかもしれません。
テレビでしか見てないけど「ブッダ」とかもっと高い評価がされてもいいと思うんですが。
小劇場も昨年から大きくかわったようなことは無いですが、2〜3年のレンジでみると、いわゆるアング
ラものとか社会派ものがグッと減ってるように思います。そのかわり増えてるものは、精神もの、心理もの
でしょうか。でもこういう分野は外国に比べて学術レベルの事が作家に浸透していないというか、作品を
練る余裕が無いというか、環境が厳しいかもしれません。でも日本でのビッグネームの出現を期待したいです。
さて、竹山が1998年に見た中では、20〜30は演劇通や、作り手の人にも見て欲しかったと思えるもの
がありました。私、あまり役者に思い入れは持たないので、作品内容(戯曲)>企画>演技、で選んだと
思っていただいてOKす。
よかったと思うもの
- 上 「まっすぐ」 5月 アゴラ劇場
ものすごくクダラナイか、不安に対するコンセプチュアルな内容を評価できるか意見がわかれる作品だと
思います。
- TOO LOOSE 31「GRAVER --柩屋--」 12月 ウッディシアター中目黒
ひとつの演技で3つの物語を表現しうる皆川恵満子さんに対し賞賛をおくります。
- Oldies Theater 「renka」 9月 東演パラータ
「飛龍伝」的内容はアナクロだとは思うけど、ここまで作品世界に陶酔するうち込み様に拍手。
- ダミアン 「からす狩り」 4月 東演パラータ
スタイルはアングラだけど、せりふの感覚なんかはとても新しかった。
- ぼのぼ「活弁行違悲恋姫(ジュリエッタ)」 1月 千本桜ホール
「ロミオとジュリエット」ブームのなかで異色なコメディ。とにかく一番笑えた。
- FEVER DRAGON 「DEEP BLUE」 5月 東京芸術劇場小1
サイエンティフィカル・サスペンスを純粋に楽しめたのはMotherよりこちら。
- 力の加減 「塔」 10月 スタジオはるか
以前からナンセンスのアイデアは良かったと思うのだが、古典的不条理なテーマでいつも以上
の空しさを味わえた。
- 赤黒風線形態零 「爆裂弾は我が延髄に燃ゆ」 8月 Theatreアンネフォール
たまにはこういう狂気じみたやつを見たいのです。
- 座・芝居屋さん 「学ばない時間」 9月 千本桜ホール
「活弁行違悲恋姫」の次に面白かったコメディ。劇場の爆笑度はこちらが上だったかも。
- LOVE CAPSULE「Mr. SKY」 10月 アートスペースプロット
シンプルながらも、人間感情のおもしろいとこを描いていた。
- ヒラタアクターズスタジオ「断雲・ラブレター」 12月 千本桜ホール
「ラブレター」は、愛に飢えている私には痛い内容。
有名所でよかったもの
- 「十二夜」 10月 さいたま芸術劇場
喜劇とはいえ硬そうなシェークスピアを、スピード重視で現代的に仕上げていた。喜劇をなす
部分をベテランおじさん連中に頼りすぎではあったが。
- 扉座 「無邪鬼」 5月 スズナリ
本公演初見。若い人から年配まで楽しめるプロフェッショナルな本。
- 流山児☆事務所 「ピカレスク黙阿弥」 6月 本多劇場
いまひとつ垢抜けないこの劇団の味を生かしきった作品。
- 「セーラームーン/新伝説光臨」 7月 サンシャイン劇場
歌に関しては新メンバーのほうが良くなったと思ったのに3月はまた大きくチェンジなのね。
おまけ
- 松乃湯 「うんちふんだ」 4月 アトリエフォンティーヌ
おバカ劇団として期待度大。
- Model Production 「UNSUNG HIRO」 5月 目黒区公会堂
大学の演劇サークルじゃなくて、英会話サークルによる公演、演劇の既成価値観にとらわれて
いないという意味では見るべきかも。
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