1998年の演劇PART4

最終更新 1998/12/31


個別にリンクを作成したいときは、
A HREF=http://www.gene.or.jp/~take/play98_4.htm#p98-104のようにどうぞ。

10月03日 あらもーど辞典 「MIDNIGHT BLOOD」 千本桜ホール 1500円

第2回公演ということですが初めて見ました。自動車事故で記憶喪失になってしまったアイドル 女優と精神科女医が主な登場人物のサイコサスペンスです。演劇で精神科物というとどうもオチ がアレになってしまうのですが、この話も原因はアレです。でも最後の最後に本当のことがわか ってこれは結構良くできた話じゃと思いました。この基本アイデアで目茶目茶恐い話にもできる と思いますが、演技はそれほどうまいとはいえないので、ほどよいまとめ方だったかなと。 どうしてもアレが何か知りたい人はソースの表示でみてください。

10月10日 柄本劇団 「定理と法則」 本多劇場 4300円

坂手洋二の新作を、柄本明と角野卓造の2人劇で上演です。”スコットランドで列車に乗っていた 人が3回黒い羊を見つけて「スコットランドの羊はみんな黒い。」と言ったところ、それを聞いた 物理学者が「客観的には、スコットランドには少なくとも1匹以上の黒い羊がいる。というべき。」 さらに、数学者が「より客観的には、スコットランドには、少なくとも半分黒い羊が、少なくとも 1匹いる野原が1箇所以上存在する。というべき。」という会話を交わした。”という学者ジョーク について2人の科学者風の男が論じる場面から始まります。柄本扮する男は自分が何者なのかわか らないのだが、かすかに科学者だった記憶を持ち、ここは記憶をなくした科学者が記憶を取り戻す 場所ですと角野扮する男に説明します。次第に彼らが何者なのか、この実験室は何なのかがわかっ ていくのですが、タイトルに比べるとちょっと安直な結末だと思います。前半は理屈っぽいやりと りが多くて、単純な笑いを造らないという今回の企画に合っていたと思いますが、後半は装置の多 用や、短い場面の切り替えが多く、ロジカルなやりとりがあまりないのが物足りなさを感じました。 芝居のテンポとかは柄本明らしくて良かったと思います。

10月11日 フロイントシャフト「caged」 千本桜ホール 1200円

鳥かごのような鉄パイプに囲まれた部屋に住む1人の青年作家の元に、薬の売人、妹などが訪れる。 作家はこれら訪れる人や、喫茶店のマスターなどには常識人として振る舞うのだが、自分の中にい る破壊的な意識の存在に苦しんでいる。そして、その苦しみが高まったとき。。。
全部で6人登場するのですが、場面場面は必ず2人劇として作られていて、作家以外の人物は激し い言動をおこなうのですが、作家と関係する部分に関しては静かに作られていて、構成的には静か な演劇なのかなという気がします。ストーリーとしては面白くないんだけど、劇としてはおもしろ い作りです。もう少し作家に自分の事を語らせたほうがわかりやすくなったような気がします。 あー私も最近頭がおかしくなりそうです。

10月17日 力の加減 「塔」 スタジオはるか 2000円

"壮大なスケールで描くSFアドベンチャー"を書くつもりが"壮大"だけになってしまったとあいさ つに書いてありましたが、ずいぶんとせこい壮大かも。東京のどこかでとても高い塔が発見された。 調査担当の教授もよくかわっていないのだが、助手の調査によると高さは6200kmもあるらしい。一 方、紅白出場しながら現在はレポーターをやっている歌手が再起をかけて塔のイメージソングを歌 うことになる。いろいろな思惑の人達が塔に集まった時、教授は「入るな危険」の注意書きを解読 する。そしてやっぱり倒れた塔の屋上にいた人達は6200km離れたハワイについてしまう。結局塔は いつ誰が何のために建てたのかはまったくわからず終い。力の加減のストーリーに理由を求める事 自体が非常識かもしれないが、やるせなさ、なさけなさが責め苛むー。けれど力の加減で、演技の 結果として見えた物が笑えたのは初めてです。

オフィス加減

10月17日 「銀河の約束」 芸術劇場中ホール 9500円

広末涼子の初舞台として注目の公演です。料金が高いせいもあるけど、観客の年齢層が意外に高か ったです。料金が高いのは小田和正をふくめ音楽スタッフを多く使いすぎが原因じゃないでしょう かね。内容的にも不満はあるけど、中村雅俊の熱演が結構良かったです。 (劇中にポケベルとか出てこなくてよかったです。)

10月18日 ベターポーヅ「GREAT ZEBRA IN THE DARK'98」 青山円形劇場 2500円

この作品、再演だそうですが初めてみました。舞台上には大きな馬の足と、多数の折り紙の蟹。開 演前からちょっと不気味。2人の女が現れ、1人は怪我をして杖をつき、1人は蟹を拾って鍋に入 れている。自動車事故で、学者の屋敷に突っ込んでしまったらしい。学者は鳥の研究をしているよ うだが、100年生きる大きな馬も飼っているらしい。まぁそれからいろいろ起きるんだけど省略。 大人が普段できないような悪ふざけをかわりにやってくれているような、妙な爽快感はあるんだけ ど、神経を逆なでするような所までやりますからね。こういう変わりものもいてこれ楽しという所。

ベターポーヅ

10月18日 ダンスパフォーマンスフェスティバル 多摩市関戸公民館 1500円

矢部美穂の方のオズの魔法使いに出ていたパントマイマーはまむら翔から来た公演案内がちょっと 気になったので、多摩市まで出かけました。小川晃世という人が開いているジャズダンスのスクー ルが主催のようですが教育委員会が後援だったり、実はけっこうもりあがってるのかもしれません。 公民館といってもちゃんとしたホールで300人以上集まってたと思います。1部が世界ダンスめぐり で、アフリカの豹柄ダンス、ブラジル(というよりハワイ風だったけど)ダンスがかわいくてよか ったです。第2部は小川晃世とゲストのはまむら翔と山田薫が中心のダンス根性物ストーリーで、 手話入りでした。第2部を見ているうちはインストラクター役のほうが小川晃世だと思って見てい たのですが、まぬけな生徒役のほうが、最後まんなかでお辞儀してるし、パンフ見たら生徒役が小 川晃世だったんですね。まだ若いのでちょっとびっくり。暑くて疲れたけど出かけた甲斐はあった と思います。はまむら翔のマイムも一部オズで見たのもありましたが、受けはよかったようです。

10月23日 ミスタースリムカンパニー「JACKAL」 千本桜ホール 3000円

今年2回目の公演です。あんまり同じ物を何度も見る趣味はないのですが、前回混みがひどくてよく 見えなかったので、早めにいって最前列で見ました。暴力的でうるさくて、シモネタありで、ふだん センスのいい演劇に慣れている人には見るに堪えないしろものかもしれませんが、社会的価値もない かもしれませんが、ロックミュージカルを極めるならここまでやるべきです。 11月3〜4日、12月25〜27日にも公演あるので、小劇場にマンネリを感じている人にはおす すめします。

10月24日 NYLON100℃「偶然の悪夢」 青山円形劇場 4000円

ギュンター・アイヒの放送劇3本と、ケラの書いた3本の合わせて6本のオムニバスで、「考えた だけで噴き出しそう!」と誰が書いたかしれないけれど、なかなか凄い仕上がりです。1本目は暗 い照明だったので、少し眠かったのですが、2本目以降はやっぱケラすごいと感じさせてくれますね。 いつもだと犬山犬子とか出てきて和むんだけど、今回は「子供の城」でこんなことやっていいのか。 という内容です。

10月25日 「十二夜」 さいたま芸術劇場 5000円

あんまり期待せずに行った(しかも早く着きすぎたので川越まで行ってしまった)のですが、良かった です。シェークスピア全37作品上演プロジェクトの第2弾で、今回も蜷川幸雄の演出です。はっきり いって大馬鹿です。でも台詞の美しいところは、きれいに作ってあるので文学的な楽しみを欲する人に もかなり満足できてると思います。とにかく見てびっくりでしょう。31日までやってます。(内容は そのうち追加します。)

10月25日 LOVE CAPSULE「Mr. SKY」 アートスペースプロット 1000円

旗揚げ公演らしいです。客席と舞台を対角状に造ってあって狭くて泣けてきましたが内容はなかなか のものでした。(図参照、■が舞台、□が客席)
□■
■□
2話構成ですが、どちらも若者の悩みをリアルに描いていました。1話目が、何の不足もないはずな のに無気力に過ごしている高校生と、高校卒業後東京に来てウェイトレスをやってる女の子の独白劇。 普段は元気なのに時々、多くの男と愛のないSEXをくりかえす自分に自己嫌悪する女の子の苦しさ が多くを語るわけでもないのですが、迫力の表現がされてました。1人芝居ではなく、2人が3分く らいずつ交互に独白をするという作りもうまいです。
2話目が恋愛の実践に悩む女子大生の話で、先輩のミュージシャンにぞっこんなんだけど、今まで男 と縁が無かったために突拍子もないことを仕出かします。友人の事故死や姉おもいの弟の努力で成長 していきます。本だけではあまり大したことない作品のような気もしますが、場面の切り替えとか ミュージシャンの歌とかうまくまとめてあって、観客にはインパクトあったと思います。刺激的な題 材ではありましたが、台詞の内容、構成力とか今後を期待したくなります。

10月29日 宝塚星組「皇帝・ヘミングウェーレヴュー」 1000days劇場 5500円

麻路さきのサヨナラ公演ということで、チケット入手もたいへんでした。劇場チケット売り場でやっ と入手した最後列での観劇です。皇帝は悪名高いローマ皇帝ネロの物語で、皇帝の実子でないネロを 皇帝にした皇太后が専横する下で苦労する善人ネロと、母親である皇太后を殺してからの悪人ぶりを 人間性重視で植田理事長が書いた本です。 山場としては早めでしたが、やはり母親を殺す場面が一番の見所でしょう。悪役向きスター麻路 さきの最後を飾るにふさわしい作品ですが、淡白な所もあり、定番作品にするにはもう少し詰めが必 要かとも思います。 ヘミングウェーレビューはアーネスト・ヘミングウェーの人生を追いながら、戦争やアフリカ生活の エピソードを歌とダンスでつづっていきます。星組もハイカラになったなという感想です。日比谷の 劇場より白色照明が明るい(劇場が小さいせい?)のと、高い所から見たせいだと思うのですが、ダ ンスの不揃いがちょっと気になりますね。

10月31日 1mg「KAI-LOW」 キッドアイラックホール 2000円

チラシに立ち見となる事もありますと注意がしてあったけど、たしかにアノ舞台作りだと客席が多く 作れないですね。私が行った回は空いていたので全員すわれてましたが。妻の収入で暮らしている作 家の兄が死に、兄の残した断酒会の面倒も見なくてはならなくなった。そこには普通の神経では理解 できない人々が”酒を飲み”に集まっていた。。。演出家の前書きにも演劇史上一番目には見えない 芝居でしょうと書いてあるくらいで(何を観客に伝えたいのか)わからんかったです。表現として新 しいものを求めていく姿勢は評価できるけど、「それもひとつの芸術(表現)だ。」と言われてしま っては寂しいですよね。観客と共感できるものがいいです。でも見た目のインパクトはありました。

1mg

11月01日 「ラフカット’98」 スペースゼロ 3200円

  • 「バラ色の人生」
    倒産目前の食品会社から社員たちが在庫のなめたけを山分けするために運び出す所を描いた話で なめたけへのこだわりが作者の短編への気のきかせ所だと思うんだけど、演出的にキャラクタ作 りに凝りすぎちゃったかなという気もします。
  • 「ハロー・グッバイ」
    離婚した女性の引越しの場面を描いたものです。妹とか隣の夫婦とか管理人が普段と変わりない 接し方をしてくれるので、平気に作業をしていくのですが、新しい住人が部屋の下見に来て、そ の人が結婚式の直前にウェディングドレス姿で逃亡した時に出会った人だったことがわかり、い ろいろ思い出しちゃうという話です。刺激はないけど気の効いたドラマでした。
  • 「溝呂木秋彦の憂鬱」
    交通事故で保険屋とその彼女が入院した病院はなぜか変な病院だった。話の長い女医、注射の途中 で電話のためにどこかいってしまう看護婦、そしてブラックジャックのような怪しい男溝呂木秋彦。 保険屋は彼女を殺そうとしていたのだが。。。演出は堤泰之なんだけど、新感線なみのスピードと 迫力がありました。
  • 「愛の結晶くん」
    産婦人科の病室に、昨夜出産したばかりの新顔が入ってきた。しかもその夫は有名AV男優だった。 病室にいた男たちはAV男優に尊敬の念を払うが、妻たちは誰なのかをしらないのでスポーツ選手 かと勘違いする。そのうちAV男優の妻の妹が来て、ばれることになるが。。。産婦人科というと 女性の物語と思われるかもしれないが、これは男のさがを描いた話。少々シモネタ系ではあるけど 人間味あふれていてなかなか良し。
  • 千秋楽ということもあり、すごい客数で立ち見まで出てました。オーディション公演といっても準備に 長期間かけてあるので、良くこなれていて息もあってます。中島かずきの「溝呂木秋彦の憂鬱」がギャ グもスリルも1枚上手の本かなと思いますが、個人的には高橋いさをの「ハロー・グッバイ」がキャラ クタの描き方がとても良く気に入りました。

    11月01日 叙情派「誰かの最後の言葉」 千本桜ホール 2300円

    ラフカットが長かったので30分遅刻。高校で気のあった仲間が映画を作ることになり「ルーシー」と いう人間の姿をした恐竜の話だった。ビデオ撮りだったためコンテスト等にはだせなかったが、その後 映画学校に進学するヤツもいて仲間うちではけっこう満足のいく映画だった。10年後、台本を書いた 男が癌で入院し、退屈しのぎに「ルーシー」を戯曲賞に応募しようと書き直す事で10年前と現代が交 錯してゆく。ノスタルジックでけっこう気恥ずかしい所もあるけど、うまいなあ。劇団員は2人だけで 後は集めてということだが、しかもルーシー役の人は初舞台だと書いてあるけど、なぜかうまい。セー ラー服や学ランはちょっと怪しいけどおもしろかった。

    11月08日 Q project「夢を描いたコドモ」 アールヴィゴ 1500円

    小劇場ミュージカルだと書いてあったので出かけてみましたが、ミュージカルというにはちょっと 音楽的内容がさみしかったです。東北のある旧家では長女が代々家を継ぎお篭りとして1歩も外に 出ない生活を数百年続けてきた。しかし20年前女の双子が生まれたために1人は里子に出され出 生を知らずに育った。20年後、その娘や村出身者は誰かが村へ帰ってくるように呼びかける夢を 毎日見るようになる。猫探しが縁で関係してきた探偵と娘たちは旧家へと向かう。はたして奥座敷 で待ち受けているものは妖怪なのか。。。
    地味な民話を素材にして現代の若者にとって一風かわった妖怪話をうまくまとめていました。小劇 場慣れした探偵とか、発明趣味の助手とか、ひげが顔に書いてある猫娘とかおもしろかったけど、 企画倒れな点も多かったのではないでしょうか。満員できつかった。

    11月08日 Rough「陽だまりの樹」 千本桜ホール 1500円

    横内謙介が書いた手塚治虫のご先祖が出てくる話ですが、初めて見ました。はじまりは手塚役を はじめキャスト全員が台詞かんだり、動きが噛み合わなくて先が思いやられたのですが、後半は 泣けました。オリジナル公演では桜の樹があったのかどうか知りませんが、この公演では樹は 目に見えないまま語られました。幕末の江戸で外国人警護の役を承ったために友人を斬ってしま い、攘夷派に狙われる事になった侍、万二郎の芝居が決してうまくはないんだけど万二郎の生き 方に良く合っていました。手塚のご先祖も悔しがるシーンで床を思いっきり殴っていてすごい音 してました。ともかく気合入っていて良かったです。衣装費用がたいへんでしょうね。

    11月14日 T.P.T.「春のめざめ」 ベニサンピット 6000円

    ドイツの過激劇作家ヴェデキントのシリーズ、第1段を串田和美の演出で上演です。アイデアたく さんの演出ですが、本質はなんだったのと尋ねたい気分。でもきっと原作も変な本なんだと思いま す。見方によってはハイレグジーザスに近い(けど高尚なところもあり)かもしれません。
    14才の少年メルヒオールとモーリッツは同級生で、勉強家のモーリッツも思春期のめざめを迎え あった。しかしどうやって子供ができるか知らないモーリッツは、メルヒオールに図解の説明をも らい衝撃を受ける。進級のストレスもありモーリッツはピストル自殺してしまう。同じく14才の 少女ヴェンドラも姉に子供ができたことから意識を持ちはじめるが、元来子供的なところがあり、 母親の”結婚して愛し合えば子供が授かる”という言葉を信じてしまう。メルヒオールは自我に対 する意識とかもそなわっていて大人びた少年ではあるのだが、学校が思春期の精神状態を考慮せず に処分を下したことから、衝動的にヴェンドラと性行為に及ぶ。
    某氏もご贔屓の馬渕英里何(ヴェンドラ)と開演前のゲームで言葉を交わしてしまいました(一瞬 だけど)。22〜3才かと思って見てたんですが、帰ってから調べたらまだ19才なんですね。白線 流し見てなかったので良く知らないですが、善向きとも悪向きともいえる不思議なアクを持った人で す。ストッキング無しの薄着は寒そうでした。 久世星佳は男役で、出番も多かったんだけど役割がはっきりしない役で何を見せるか難しかったかも。 雑談コーナーは及森玲子がひもパンを落とした話でした。 ともかくT.P.T.で一番くだけた(リラックスした)公演じゃないでしょうか。

    11月15日 FEVER DRAGON「砂爆」 青山円形劇場 2800円

    前回の「Deep Blue」に続き2回目の観劇です。3周年公演で初の青山だそうです。副題が23世紀 伝説とあるように、未来物ですが、けっこうバイオレンスものでもあります。世界は再編され4国家 がパワーバランスによって成り立ち、核融合やクローン技術がしのぎをけずっていた。旧アジアの東 国では核融合炉を持つサイバノイド、レイラが開発され1号は人間の18倍の力、2号は19倍の力 を持ち、レイラが核爆発をおこせば国家が消滅するといわれている。開発者の男は国家に追われスラ ム街に隠れていたが、軍がレイラを使って何か事を起こそうとしているのを知り、マザーコンピュー タへ向かう。。。
    お笑いじゃないけど、シリアスでもないです。だいたい18倍とか19倍強いってどうゆう根拠なん じゃー。根拠不明な数字というとピスタチオとかを思い出してしまいます。それはともかく、一生懸 命やってるのもわかる。練習たくさんやってるのもわかる。だけど出演者の多くが自信無いような気 がします。主役級以外のキャストが1人で演じるシーンも寒い雰囲気を予期して作ってあるし、動き も場面に流され気味だと思います。慣れない円形劇場のせいもあるでしょうが、もっと自信をもって 演じてほしかったです。T.P.T.の翌日でなければもっといいこと書いたと思うのですが、実力ある劇 団だと思うので、さらに苦言をいっちゃうと、 銃とかが現代とほとんど同じで、細かいところもっとこだわるか、まったくこだわりをやめるかはっ きりさせたほうが良かったと思います。衣装もチャイナ服とか金かかってそうだけど、レイラはジー ンズにセーターだし、ちょっとセンスに難ありのような気もします。次回作は魔女物で趣向が違うみ たいなので、興味がわきます。

    11月15日 クッキーモン星「オクトパス・サマー」 千本桜ホール カンパ円

    半年以上前からチラシが出ていて楽しみにしていた公演です。高校教師と高校生の義理の兄弟の所 へ弟の実の母と名乗る由美かおるに似た女が訪ねてきた。その女は弟といっしょに預けた4つの石 も返してほしいというが、兄弟には何のことかわからない。マンションが火事になり友人宅へ転が りこんだ兄弟と隣に住む女教師は、母親を名乗る女が怪しいと考え、石をめぐるインカ伝説の調査 をはじめる。。。石を8個集め石の神様にお願いすると願いが1個だけ叶うという伝説は本当で、 神様が出てきたのだが「永遠の命と、永遠の若さ。」「2つは叶えられません。」とかいう問答と なり結局は誰の願いも叶わず、欲深な偽母親と女教師はくたびれもうけという話。兄弟の友人は刑 事なのだが、事件に関してはまったく役に立たないというドタバタ付き。
    ひさしぶりの公演ということで、チープなサスペンスコメディの割には、お笑いがべたべたに作り 込まれていて、客席は笑いの渦。刑事役の看板俳優(女性劇団なので一応女性ですが)がただうる さいだけの役なんだけど、笑わせてくれます。たいした劇団じゃないはずですが、第25回公演の 貫禄かな。

    11月21日 一跡二跳「ONとOFFのセレナーデ」 芸術劇場小1 3800円

    前に見たのと違うみたいとかアンケートにも書いてしまったのですが、私の勘違いで、この作品は はじめてのようです。(テレビでみたのかなあ?)パソコン通信のチャットで仲の良い4人がオフ 会を開くことにしたのだが1人がチャットに現れなくなり連絡が取れなくなった。しかしその人か ら3人に白い粉が送られ、その送り方も交番に落とし物として届けられるという異常な方法だった。 3人のうちの1人(ハンドル名ヤリタイ)は病院駐在の葬儀屋で、遺言バンクの人と葬儀をやるや らないでいつももめている。
    派手さはないけど古城十忍の本は現代社会に即したものを、しっかりと、それでいて重過ぎずに書 いているので好きです。若い人には刺激が足りないかもしれませんが、幅広い年層で楽しめる現代 劇作家としては貴重な存在だと思います。演劇スタイルとしてオーソドックスなのも、いろんな劇 団見過ぎてる私ら以外の人々には、受入れやすくて良いと思います。

    一跡二跳のページ

    11月22日 ザ・どどんぱっ!「銀河鉄道の夜」 千本桜ホール 2200円

    早大ミュージカル研出身の劇団で6年ぶりの公演だそうです。宮沢賢治原作、北村想作の童話チック な話です。みんな普段は堅気な仕事をしてるんでしょうが、小学生という設定を迫真のなりきりで演 じていて、舞台を愛する気持ちが伝わる劇でした。

    11月22日 Zinjanthropusboisei 「シャガ語/破壊しにと彼女は言う」 ジンジャンのアトリエ 2000円

    日曜なのに駒場に人が多くて、ラーメン食べるのに時間がかかり開演時刻にやや遅れてしまいました。 フランスの作家マルグリット・デュラスの1967年と1969年にかかれた作品の2本立てです。どちらも 人間の狂気を扱ったもので、「シャガ語」は3人の女性のうち1人が突然意味不明なシャガ語をしゃ べりだし、あとの2人が鳥やライオンについて議論して走り回る内容ですがストーリーは無いらしい です。「破壊しにと彼女は言う」は精神療養者が利用するホテルで2人の男と2人の女が非常に強い 思い込みのもとに行動する様を断片的に描いた作品でいくぶん筋書きめいたものがありました。 「破壊・・・」の方は私好みの小品で、心理的な描き方は日本人作家には無い内容かと思います。 普段のzinjanは大がかりな作りで、せりふもイメージ的にとらえればいいみたいな気がしてるのです が、これだけ小さいところでせりふが多いのをやると考えながら見ちゃいます。その考えてゆくプロ セスが、ミステリーの謎解きをするのとかと違って、正気と狂気の狭間を進んでいく感じでなかなか 刺激的です。もうちょっとお尻の痛さを気にせずに見れたら良かったかな。

    ZINJANTHROPUSBOISEIのページ

    11月28日 明学小劇場「たったひとつの冴えたやりかた?」 千本桜ホール 700円

    宗教改革のルターを主人公としたラブコメ?です。新教徒のクルトと、カトリックのフローラは一目で 恋に落ちてしまったが、もめごとをおこしたクルトは国外追放になる。落ち込むフローラを助けてやり たいルターたちの目に止まる、毒薬と解毒剤のテレビショッピング。上手くいきかけた計画であったが、 クルトに気があった新教徒の女ロザラインガがフローラに飲ませるはずの解毒剤を奪い、作戦は破綻し てしまうのか?
    宗教改革時の話ってあまり劇とかないので、いいとこ狙ったかなと思ったのですが、ロミオとジュリエ ットみたいななりゆきだし、宗教的な話もほとんど出てこないドタバタでした。でもアホさもここまで やってくれると気持ちいいです。全員白シャツというのがなんかいいかも。そういえば明治学院大学っ てキリスト教系じゃなかったでしょうか。

    辻田氏のページ

    11月28日 ミュージカル座「ひめゆり」 世田谷パブリックシアター 7000円

    1996年の初演は見てません。解説によればハマナカトオルがポップオペラの題材を10年間探し求め た結果「ひめゆり学徒隊の悲劇」しかないと考え、初めから完全なポップオペラを目指して作ったと いうだけあって、歌の聞きごたえは十分ありました。卒業式から軍病院勤務、多くの犠牲者を出した 摩文仁の洞窟での投降までを36曲歌い繋げていきます。歌の最中は劇的表現が情報量的に制限され るので説明不足気味になるかとも思ったのですが、どれだけ内容を把握できるかという見方が無意味 だと感じさせるのに十分な、感情の通じ合いを覚えました。鈴木ほのか・伊東恵里・比企理恵・岡幸 二郎の主要キャストもよかったですが、多くのキャストに歌が割り振られており、それぞれに精一杯 演じているのが好感を持てました。
    ただ、もうすこし音楽(曲調)に工夫が欲しいのと、はじめのほうの軍病院の病室の凝った作りと後 半の空間が多い場面作りにギャップが大きいのと、動きで見せるものが欲しかったです。欲張りです みません。でも間合いを付ければ感傷に浸って観客ぼろぼろになってしまうところを、場面転換を次 々におこなって歌を聞くための作品であるという姿勢を貫いていたのは立派だと思います。

    11月29日 流山児事務所「夜と夜の夜」 本多劇場 3600円?

    佐藤信の1981年の本を、役者の大鷹明良が演出しました。副題が「one broken heart for sale」と もっとわからんタイトルですが、スラム街の1日をエピソード形式で書いたものです。たった1日で 36才まで成長する男、家庭の医学にしかけた爆弾で街を爆破する女、血だらけの肉屋の兄弟、軍人 の像を聖者だとおもって祈る老婆、博物館の所長副所長と太鼓を叩きたがる助手、地域の若者を束ね るバイク野郎などなどが、騒々しく場面を作っていきます。トータルとしてのストーリーはありませ んが、81年というとまだ既成価値観の破壊基調というものが演劇に残っていたんじゃないでしょうか。 そのために意図的にめちゃめちゃにしてあると理解したいです。(決して格好いいためだけじゃないと)

    流山児☆事務所ページ

    12月05日 紅王国「井戸童〜化蝶異聞録〜」 ウッディシアター中目黒 3300円

    今年のテアトロ新人戯曲賞を受賞した野中友博の新作です。特に新しい事をやってるとか、息を飲む完 成度だとかってわけではないのですが、かなり気に入りました。 戦前の長屋を場面とした、人間くささと非現実的事象を併せ持つ作品です。日本人の神と人間、現実と 空想、普通と異端などの意識境界を描きたかったようです。 演劇実験室・紅王国はちょっと大仰な劇団名ですが、極端にアングラでもなく普通に演劇を楽しめる内 容でした。芝居も迫力あります。
    紀元2600年の祝奉にわく昭和十?年、ある長屋に突然1人の女が引っ越してきた。隣組にも入らず 娼婦らしいということで、長屋のおかみさんたちは亭主をたぶらかされないか心配をしだす。大家の息 子で病気療養からもどった少年は戦死した父親と同じ軍人の道を歩ませようとする母親に表向き従順な のだが、軍人にはなりたくなく蝶に興味をもっている。やもめ作家の娘の少女は自分の女を意識し始め たのだが母親がないせいか、少年との関係を含め年頃の少女らしさがない。長屋へ特高警察が来て火本 教という邪宗が検挙されたが残党が隠れているかもしれないということで調べに来る。警察は残党が井 戸に毒を撒くかもしれないというので、長屋の住人は1人住まいの女を見張ることになる。女の色気に クラクラとなる男たちであったが、その女がすでに死んだはずの女であることがわかり、蝶となった女 は森へ戻っていった。その後、少年と少女は憑かれたように森へと吸い込まれていった。 役者では妖しい女を演じた広瀬奈々子の切れがあって吸い込まれるようなせりふまわし、紐でしばりあ げられ尋問で責められながらも見せる不敵な表情がよかったです。

    12月05日 ベターポーヅ「オトメチック・ルネッサンス」 ジャンジャン 2500円

    6時に行ったらすでに30人くらい並んでいて、最終的には座布団席も20人くらい出る程の客の入り でした。オープニングは女優5人が1人づつゆっくりと靴を履いて、永谷亜紀振り付けのダンスから始 まりました。めくるめく変な話の連続なんだけど、失恋女新田役の渡辺道子がいちばん変だったかな。 「くもくもがけにこんち○○○○」なんでしたっけ。1行レビューに書いてくれ た人がいるのでわかりました。最後は「たびなし」ですね。

    ベターポーヅ

    12月06日 西田プロジェクト「Paradise Parodies -We Are Music Vol.4-」 千本桜ホール 2800円

    満員で立ち見になってしまいました。初めてみる団体です。歌あり、踊りありの4本立てでした。 松田優作風の探偵が出てくる、人探し物。電話をめぐる風景のような物語。けんかしたカップルのクリス マスイブを復活させる、なつかしのヒーローとなめ猫。新宿でサラリーマンとホームレスとして再会した バンド仲間の話の4本です。変質者に襲われるOLを彼氏が助ける芝居を2回やると、ばかばかしくなっ て彼女の所へ行く気になるというむちゃくちゃな解決をみるクリスマス物がよかったです。最後はアフロ でディスコ騒ぎ。これだけおお暴れしてくれるとすっきりします。子供からおお年寄りまでみんな楽しめ ました。

    BS2でZenmaiを見ました。スズナリくらいでもっとコンパクトに濃く作った ほうがおもしろかったような気がします。ついでにブッダも全体的には散漫としてるけど、場面ごとの せりふや演出は良くできてますね。今年最大の大作だったかもしれない。1回で理解する/舞台を見き るのは難しい位内容がありそうです。

    12月12日 大回転劇団「ノヴァ準急」 キャラメル 2750円

    観客数9人は、今年の最少でしょう。3本立て公演のうち”アバンギャルド好きに送るコチコチの前衛 劇”と説明されてたのをまず見ました。うーむ、たしかに変です。10人中○人くらいは金返せと叫ぶ かもしれません。W・バロウズ追悼作品ということですが、彼の”カットアップ”という技法で作られ ているということです。でも暗転が多いし、暗転ごとに脈略不明な展開をしていくので、もーわけがわ かりません。近頃ここまで変なのも少ないので、見ておくのも刺激になるかも。
    1月7日まで公演があるので、行く予定がなくて、内容が気になる人はソースの表示でどうぞ。

    12月12日 TOO LOOSE 31「GRAVER --柩屋--」 ウッディシアター中目黒 2000円

    初めて見る劇団です。かなり不思議で面白いストーリーでした。ある所に決められた職業のみに有効な 才能を持つ人たちが暮らす街があり、1人だけの大工、1人だけの鍛冶屋、1人だけの仕立屋などがい る。才能は親子で受け継がれるものではなく、医者の癒水(いやしみず)の娘カンナは柩屋だった。癒 水が死に、キリーという青年に医者の才能が宿ったのだが、キリーは高額の医療費を要求し、人々を苦 しませた。キリーが言うには、確かに才能は与えられた物だが、その才能の質は個々人が磨くものであ るから、最高の技術にはふさわしい代償を得るのが当然だと。 柩屋のカンナは、柩屋の仕事に疑問を持ち、医者になりたいと感じはじめた。かつてピアニストで、才 能を失いロストマンと呼ばれている男と出会い、現在持っている才能をなくすことの恐ろしさも知る。 結末はヒミツ
    最近もっともくいいるようにみた演劇作品となりました。非現実的な話で幽霊の活躍で解決するという 安直さはあるんだけど、モデルストーリーとしての完成度はかなり高いし、人間の死によって成り立つ 柩屋というテーマが劇場演劇でしか扱いようが無い。コメディタッチの所も多かったんですが、コアな 部分がきわめて劇的でありました。
    役者は20才くらいから50才くらいまでいたのですが、カンナを演じた皆川恵満子と、キリーを演じ た大濱晃が秀逸でした。皆川恵満子は今年見た女性の役者で一番、私好みの演劇をした。

    12月13日 娘の予感「越前牛乳」 千本桜ホール 1000円

    東京工大の劇団ですが、年に1度の学外公演だけ見にいってます。「越前牛乳」はカムカムミニキーナ の松村武の作品で、えんぺの記録によると1993年に初演されたようです。武田信玄と上杉兼信の戦 いで祖父と牧場を失ったハイジは、子牛のドナドナをつれて町の市場へ行く。ドナドナを金で買えない かけがえのない物と交換しようとすると、越前屋と越後屋という大商人が現れ、越後屋は自ら伴侶とな って明るい未来を与えようといい、越前屋は明るい過去を与えようという。祖父の敵として殺した男が、 実の父だった事を知らされたハイジは明るい過去を手に入れクララとなって新しい人生を歩み始めるが、 越後屋やマダム越中の策略で苦労を重ねる。結末はヒミツ。
    作品的にはギャグの後ろにある、資本主義経済への問題提起、人間の幸福追求のはかなさなど内容もり だくさんですが、1度見るとおなかいっぱいになってしまうような作品です。ドナドナもけなげでした が、唯一の女性キャスト、ハイジ役の畠中英里のがんばりがすごいです。日本の産業界の明日が心配に なりますが、みんなよくやってます。昨年のハッシャバイの50%増しくらい見所ありました。

    娘の予感のページ

    zicenturyを見ようと法政大学までいったら事故で公演中止だそうで。

    12月19日 ヒラタアクターズスタジオ「断雲・ラブレター」 千本桜ホール 無料

    風邪気味で、いくのやめようかと思ったのですがいってよかったです。2本立てですが、内容は共通する ものがあります。「断雲(ちぎれぐも)」は一柳俊邦(知らん)原作だそうで、主人公の18才くらいの 女の子が両親のように地道に生きるのが嫌で家を飛び出す話です。ちぎれぐものように世間の風に流され ていった彼女の運命はいかに。両親や祖母も同世代の役者でやってるので、うそっぽい感じもあるのです が、短編としては良いストーリーだと思います。
    「ラブレター」は、昨年の直木賞作品、浅田次郎「鉄道員」の中にある小説を原作としたそうですが、力 作です。売春組織に売られてきた中国人女性の戸籍上の夫となった男が、病死した戸籍上の妻の死体を引 き取りに行く話です。やくざ物なので激しいところもあるのですが、山場は泣けますね。トリプルキャス トだそうで、役者の名前はわかんないですが、主人公(ゴロウ)が1度も会ったことがない中国人妻から のラブレターを読んで、悲しむ、悔しがる、怒る、その気持ちが深く深く演じられていて良かったです。 ほんと、無料というのが申し訳ないくらい見ごたえありました。

    アートデビューストリート

    12月20日 ルナティックフリンジ「パンドラのはこ」 劇小劇場 3200円

    第2回公演ということですが、はじめてみました。謎の場所にあるバーに迷い込んだ男が、そこに現われ る変な連中と不思議な一夜をすごす話です。ねーちゃんたちは色っぽかったけど、内容よりも流山児祥の ごあいさつがおもしろかったかも。

    ボーナスが出たら買おうおとおもっていたDVDプレーヤーを買いました。映画とか見ないのにどうする つもりだ。>自分
    コンパチブルなので、とりあえず音楽物LDみてます。T.P.D.のライブ物いいですな。

    12月26日 1999QUEST「RPG 私を土星に連れてって!」 ザ・ポケット 2700円

    この劇団、名前は聞いたことありましたが、初めて見ました。役者の怪我のため25日から出演者変更になっ たそうで、代役は初演の時の出演者だそうですが、この年末の忙しい時によく出てもらえましたねー。しか も裸だし。28日まであるので内容はソースの表示でどうぞ。

    いまどきホントにロールプレイング物をやるとは思ってもみませんでしたが、1年半ほど前の作品の再演な んですね。アクション&ギャグの内容にしてはキャストの方々インパクトに欠けるのではと感じながら見始 めたのですが、後半はなんとなくこの劇団のテンポが分かってきて笑えるところもいろいろありました。考 えて作ってあるなとは思うのですが、常連さん向きというか、小劇場うけ専門というか、もうちょっと内容 としてスケールの大きな物を作って欲しいなという気がします。キャリアがある劇団を1作品だけで決め付 けるのは良くないと思うので、そのうちまた見にいくでしょう。中盤のダンスシーンは良かったです。

    ザ・ポケットは以前1回だけしか行ったことなかったので場所を確認してから出かけようと思いつつ、あわ てて支度はじめたら見忘れてしまい、中野駅の西南方向だったという記憶をたどりに歩いていたら、いかに も演劇関係風の兄ちゃんがいて、後をつけたら無事にたどりつきました。風邪の治り際で寒空に道に迷って いたらと思うと助かりました。

    12月29日 D.T.P「熱海殺人事件〜モンテカルロイリュージョン〜」 千本桜ホール 1500円

    内容については有名作品なので触れませんが、演出も阿部寛版に近かったと思います。厳しい芝居をやりた くて熱海を選んだということで、熱意と努力はかなり感じられました。でもね、熱海で大山金太郎が山口ア イコを殺す時に観客の1人1人がホントに殺してやりたくなって、その後の木村伝兵衛の怒りで引き戻され るあのギャップに浸らせるためには、もう少し命懸けの演技が欲しかった。

    12月30日 ネジ「【53】」 アゴラ劇場 2200円

    岩手の若手女性劇団ということです。東京では、昨日と今日の2回だけの公演なので見た人は少ないでしょう。 平均年齢21才というのを見てしまうと、テーマの選びかた、劇団員のキャラクタを生かした構成、ディテー ルの表現方法とかうまいなと感じてしまうのですが、この先劇団の活動(量、方法)を変えていくとも思えな いので若いというとらえかたは不適切かもしれません。さすがに岩手まで見に行くわけにはいきませんが、お もしろい作品を作ってくれる劇団だと思うので地元の人は応援してあげてほしいです。おもしろさは他人に決 めてもらうものではありません。
    内容のさわりを見えないように書いておきます。

    ネジ

    12月30日 「止まれない12人」 スペースゼロ 4000円

    関西劇団の大物を集めてのプロデュース公演で12人シリーズの完結編だそうです。時速500km/hで新大阪か ら新青森を5時間で結ぶ超特急の試運転に招待された人、抽選に当たった人たちが恐怖のずんどこ(ほんとは どんぞこ)に落ちる様がネタにされてます。大阪では1月に公演があるので内容は見えないようにしておきま す。
    でも一番おかしかったのは、LED掲示板に出るニュースだったかも。「拳銃を奪って逃走した男は子供番組 のコスチュームを・・・。」「政府は犯人の要求をのみ2号車以降を奪回。」絶妙なタイミングで内容は馬鹿。 東京公演の千秋楽でしたが、カーテンコール用ネタは用意されてなくて残念。きっと大阪で見るほうがおもし ろいんでしょうね。

    今年はたくさん見ました。140本です。


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