1998年の演劇PART3

最終更新 1998/12/13


個別にリンクを作成したいときは、
A HREF=http://www.gene.or.jp/~take/play98_3.htm#p98-62のようにどうぞ。

7月4日 東京モダンガールズ 「百花涼乱 -TRIP TRICK STOIC!-」 モリエール 3300円

堤泰之演出ということでいってみました。女性11人によるけっこうおバカなオムニバスです。 インド舞踊で始まり、次の堤作品が水中バレエ団の話なんだけど、鼻をクリップするのでタコが できるのだが、”鼻タコ”なのか”鼻ダコ”なのかにこだわる、ストーリーそのものはさほど面 白くもないんだけど途中の突っ込みが絶妙な短編でした。どの話もかなりおもしろかったけど、 会話劇として特に面白かったのはオウムの話、劇の作りとして面白かったのは美容院の話です。 オウムの話は母親と娘の全く噛み合わない会話を、ペットのオウムが解説する内容で、美容院は 美容師と客、それにそれぞれの影がいて、人間の方は互いに愛想よくしてるのに、影がお互いに ボロクソに言い合いをするってものです。 結構いい年した人たちなんだけど、そこらへんの学生より、ナンセンスの質が渋いです。主婦物、 婦人物というか、お子様には見せられないものもありましたが、いまだかつて知らなかった世界 です。30代既婚女性ってのは演劇の観客としてターゲットにするのは難しいと思うのですが、 ドラマを共有する相手としては、非常に良い相手なのかもしれません。

7月5日 NYLON 100℃ 「Φ」 ポケット 3900円

この暑い中、指定席じゃなかったら行くのやめてただろうな。とかいいつつ見てしまうと、ここ まで作るのがプロなんだなと感心してしまいます。核戦争後、戦争の記憶を消された人々が生き る2099年のトウキョウの、とある食べ物やを舞台としたナンセンスダンスコメディです。珍しい キノコ舞踊団の人が振付けしてるので、いつもよりダンスが多くって、キノコっぽいシンメトリ ックな群舞もいいです。あいかわらずいろいろおちょくった内容だけど、おしげもなく注ぎ込ま れるアイデア、白け寸前のしつこいギャグ、初見の人には受け付け難いかもしれないけど、好き な人にはかなり満足のいく出来だったのではないでしょうか。ただし、若手女優陣の成長に比べ ると、若手男優のキレの悪さがちょっち不満でしょうか。

7月12日 北区つかこうへい劇団 「私が愛したスーパーマン」 王子小劇場 2000円

王子小劇場こけらおとし公演で3週連続、つかこうへい劇団の1つ目です。劇場はできたてでき れいでしたが、普通の地下スペースです。遠いので今月以外はあんまり行かないでしょう。
ストリッパーと結婚詐欺師とクリプトン星の王子のラブストーリーです。クリプトン星の王子ド トールは結婚相手を探しに地球にやってきて川越市役所で働きだすが、先輩につれていかれたス トリップ劇場の踊り子ジェーンに惚れてしまう。ジェーンは腐れ縁の詐欺師ギャツビーに愛想を 尽かしつつも別れられずにいるが、ギャツビーが社長令嬢に本気だとわかると、デブで空も飛べ ないスーパーマンのドトールの愛を受け入れようとする。ジェーンが病に倒れた時、ドトールは 禁じられた時間を戻す事をやってしまう。
たぶん初主演の相馬あゆみですが、いきなりストリッパー役でハードだったけど小劇場としての 立ち回りはこなしていたと思います。生方和代や鈴木聖子よりも都会的で垢ぬけてはいるけど、 面白味という点ではまだまだかなと。ドトールの「ああ、ゴジラだ。助かりたかったら脱げー。 脱がないなら俺が脱ぐ。」がよかったです。桟敷の指定席で文句をいうようじゃ、つか劇団の観 客として失格でしょうか。

7月12日 メッセンジャープロジェクト「TAKE A NAP」 アートスペースプロット 1500円

王子から阿佐ヶ谷まで急いでかけつけました。でもDMもらっててもどんな劇団か思い出せない ままに行ってます。役者の顔みても思いださん。殺人ミステリーもの「バインド」、アパート シチュエーションもの「ぼくさあ・・・」、霊界ラブもの「ブランク・ハート」の3本立てです。 気合入っていておもしろかったけど、短編なのでクライマックスから終りまでが瞬間的で、また しても後に残らないような気がします。大きなオカマの不気味さは残るかも。

7月15日 「セーラームーン/新伝説光臨」 サンシャイン劇場 6500円

新キャストに変わってどんなものかと観にいきました。平日とはいえこの空き様はちょっとショ ック。ギャラクシア・クインベリル対セーラー戦士で、登場人物は少なめですが、前回公演ま でとストーリーはあまり違わないかもしれません。しかしほとんどのキャストが変わったことで テイストの違いは大きいです。レベルが下がってるとかじゃなくて、違うものを作ってると思っ たほうがいいかもしれません。音楽は同じ小坂明子なんだけど、歌はかなり強化されています。 歌に関しては仁科有理の頑張りがすごすぎです。出演者の年齢が下がったということもあるでし ょうが、舞台全体のひっぱり役としても熱意あふれてました。新セーラームーンの原史奈は三ツ 矢サイダーのCMやってるとか書いてあるけど、見覚えないです。はっきりいって芝居と踊りは できてません。しかしすごい大物の観があります。(見たことないけど)天海祐希の若い頃が こんなんじゃなかったのかなという気がします。
とにかく一見の価値はあると思うし、席もあまってると思うので、暇と金のある人はいってみて はどうでしょう。

ミーハーな私は握手会にも参加。出てきたのは、マーズ(坂井ひろみ)、 ヴィーナス(小谷美裕)?、ムーン(原史奈)、ネプチューン(島田沙羅)、ウラヌス(高木ナオ) でした。

7月18日 かたくりこ 「お化けやしき」 千本桜ホール 2000円

お化け屋敷に閉じ込められた、客とお化け役のスタッフ、その人達に取り憑いているお化けたちの 話です。状況としてのアイデアはいいと思うんだけど、ちょっとストーリーが無さすぎでしょう。 前説で、ホラーミステリーとか言ってたので、どんな展開があるか期待していたのに、走ったり転 がったりが多くて、お化け役もコミカルな女の子たちだし、セットや客席が良くできていただけに もう少しメリハリのある内容で作ってほしかったす。
商店街の道端にマネキンの首が置かれてたりしたけど、この劇団の仕業だろうか?

7月19日 北区つかこうへい劇団 「俺が愛した16の女」 王子小劇場 2000円

こけらおとしの2週目です。若手女性歌手とようやく売れた中年作曲家の話で、芸能界の裏話付き で、もう題材的には古いような気はするのですが、中年作曲家のほうにもウェイトが置かれていた のが、工夫されてるかなという気もします。でもつか劇団のレパートリーにするには完成度がいまいち (特に結末)かなという気がします。相馬あゆみが若手有望歌手とその姉の幽霊の2役なのですが、 見せ場的には恵まれず、ライバルを演じた功刀梨江の超わがままアイドルと悲劇的な最期の熱演が 光りました。

7月19日 With Company 「Le meilleur」 セシオン杉並 2000円

あまりに怪しいので、内容は省略しますが、歌とダンスによるショーです。漫才も入ってました。 1年がかりで作って来たというだけあって、ダンスはアマチュアのスキモノの域を出ていました。 衣装、照明、音楽なども質が高かったです。しかし劇よりもダンスのほうがアマチュアとプロの 差は出てしまいます。

7月20日 「オズの魔法使い イエロウブリックロード」 シアターアップル 5000円

手話入りミュージカルで、昨年の西村知美から矢部美穂に交替しての公演です。他に見てないので どういうのがオズのスタンダードなのかよくわからないのですが、ダンスシーンが多くて会話場面 が少なかったような気がします。ダンスはロック系が多くてかなり激しかったですが、ドロシーな どの主要役はあんまり踊らなかったです。ダンサーの方々、これだけ踊ってくれると嬉しくなりま す。歌は企画的理由で多くできないのは仕方ないですが、たまにソロであるだけで、もうすこしか け合いの歌とか入れたほうが雰囲気としても盛り上がると思いました。矢部美穂ですが、顔も口も 小さい(共演がアゴイサム、ウガンダということもありますが)です。TVとかで見るのと同程度 のメイクでしたが、表情がすごく良いです。

コマ劇場前で誘惑に負けて、安達祐実のオズの魔法使いまで買ってしまいました。うーむ、あと ピーターパンとハイジを見ると完璧かもしれない。

7月25日 北区つかこうへい劇団 「僕らが愛した若大将」 王子小劇場 2000円

3週連続公演のラストです。1969年の安保闘争の時代、加山雄三ファンの高校生が、学生運動へ走 る仲間達に、若大将のすばらしさを訴え、ばか扱いされながらも自分の信念を貫き、マドンナを守 るために精神破綻してしまったという話です。見た目はかなりドタバタでしたが、個人個人の生き 方、考え方を描いた部分はかなりちゃんとしてると思いました。それでも何故、加山雄三なのかと いうのはよくわかりません。この高校生を演じた小川岳男は何本か見てますが、これだけぶっとん だのは初めてみました。あと精神破綻した兄を直そうとする妹の中村真知子が絶妙な演技でした。
この公演だけ完売でしたが、やはり3本のなかでは1番ストーリーは面白かったと思います。相馬 あゆみに関しては1本目のインパクトが2本目、3本目で感じられなかったのが残念ですが、ここ の劇団は自分の得意な分野だけできればよいでは生き残れないですから、とにかく何でもとことん やるしかないでしょうね。観客の感想とかも気にしない方がいいでしょう。

7月26日 ヒラタアクターズスタジオ 「ナツヤスミ語辞典」 千本桜ホール 500円

成井豊の作品です。中学2年の女の子たちの、プール補習とお化け探しにまつわる夏っぽい話と、 クリスマスに夫が他の女と事故死してしまった夫婦にまつわるラブストーリーがくっついたよう な話です。中学生を演じたのがたぶん高校生くらいの子たちで、どう見ても中学生には見えない けど、若いことはすばらしい。芝居の技術としての表現不足は否めないけど、まず大きな声と体 全体での動きができていて、小劇場で見せる合格点はいっていたと思います。親や教師も20才 すぎくらいの連中が、実際以上の年を演じていたのですが、ちょっと無理はあったけど親娘対面 シーンとか良くできていたし、ともかく言動がおもしろかった。いい本だし、かなり自分達で考 えた芝居作りをしていたので楽しめました。夏休みでもあるし、もう少し一般の中高生も集まる ような公演にしてほしかったです。

アート・デビュー・ストリート

8月01日 Zinjanthropusboisei 「海へのピクニック」 スパイラルホール 3500円

8ヶ月ぶりの公演でしたが、座布団席が出るくらい人が入ってました。自分たちがおかれた状況 を理解できない男女が海に向かっていく話で、ごあいさつに書いてありましたが「Dots」や「Waltz」 と共通のテーマを持った作品のようです。おなかに水がたまってドロドロに溶けてしまう病気に よって人類のほとんどが死に絶えてしまった時にめざめた男女は、怪しい男に海蜘蛛の雌雄をお なかの中で育てると良いという話を聞き、海までの地図を手に入れ海へと向かう。地球から汚染 を完全になくすという(残存)意識に制御された存在が男女が海へ行こうとするのを阻む。人類 全体がどう生きるべきか、男女間の感情やセックスが個人の事なのか種や生物の摂理なのか、ま じめに考えると難しそうです。もともと普通の演劇をやる団体ではないけど、いつもに増してダ ンスやパフォーマンスによる表現の比重が大きかったように思います。最近濃い劇を見る機械が 多かったので、抽象的でせりふが少ない、こういうのを見ると希薄に感じてしまうのですが、ビ ジュアルの印象としては残っていくんでしょう。

Zinjanthropusboisei

8月02日 大人計画 「Heaven's Sign」 本多劇場 4200円

20代の観客でぎっしりですが、みんながみんな気にいっているようではないようです。公演中 なので内容はやめておきますが、本当にひどい話です。それも現代日本で同じような事が起こっ ているだけに困ったものです。社会制度や家族のありかたを理由にしたくはないですが、自制心 が利かなくなってしまってるのは日本人全員の責任でしょう。
大人計画は2回目なので、まだ愛着とかなくて、なんと言っていいのかよくわかりません。

8月02日 JAM BAL JAN JAN パイレート 「grand bazar」 東演パラータ 2500円

帰りのついでに寄ってみました。女性5〜6人によるオムニバスものです。テーマは20世紀の 終りと21世紀のはじまりについてです。せりふの内容も難しい(それをそういう言葉の表現を して何を伝えたいのだろうと考えてしまうような)し、ギャグも脱力物だったのでテキストとし はいまいち楽しめなかったけど、このまま21世紀になだれ込んでしまっていいのか、この100 年間に人類がおこなってきたことが何だったのか、ちょっと考えさせられました。使いこなし切 れていない観がありましたが、美術が良かったです。 疲れていたので所々寝てしまいました。すみません。

8月08日 ミュージカル座 「コンチェルト」 アトリエフォンテーヌ 3800円

9人*3組公演のうちBキャストを見ました。演劇学校卒業後、オーディションを受け続けてい る人や、仕事に就いても舞台への夢を持ち続けていた9人が手作りのミュージカル公演をおこな うために集まった。歌やダンスはブランクによってなかなか思うようにはいかないが、少しずつ 出来上がってきた。しかし1人が大劇場のオーディションに合格し、手作りミュージカルに参加 できなくなってから、次々と問題がおこり、公演の実施は不可能となり、呼びかけ人で演出担当 の男は2年後の再会を訴え、NYへと旅立った。そして2年後、約束の場所に結集した中には、 2年前下半身不随で車椅子の生活だった仲間の立ちあがった姿もあった。
舞台に立ちたい若者を扱った、まさに等身大の内容なんだけど、登場人物はヤクザの情婦だった り、つきあってる彼女の父親が柔道5段だったり、おそらく現実よりハードな設定になっていま す。でもほんとうまくなりきってますね。ただなりきって役をこなすだけではなく、ミュージカ ルをやりたいという気持ちがあふれている。どうしてここまで楽しいステージを作れるのか不思 議なくらいです。ま、大劇場ミュージカルほどうまくないのも事実だけど、かっこいいシーンも あんまり無いけど、いいですね。特にオリジナルで行こうというポリシーが。

8月09日 鬼に金棒 「ネコガラ・テインクルテ」 千本桜ホール 1500円

大学生っぽい劇団で、はじめて見ました。ある若者が住んでいるプレハブの離れに、高校時代の 教師とか、ボランティア団体の会長とか、すぐに怪我をする男とかが現れて、まったく噛み合わ ない会話をくりひろげるナンセンス物です。たまにうけるところがあったけど、劇としてのテン ポを作るところまでいってなくて、まだこれからかなというところです。

8月11日 七面鳥歌劇団 「一色庵で会いましょう」 駅前劇場 2800円

連休前で仕事が早く終れたので、適当に出かけました。といってもこの日7時すぎ開演の公演が 他にほとんどなかったのでこれになりました。初めて見聞きする劇団ですが、アンケートとかに よると発表作品はすでにたくさんあるようです。
ソープオペラを目指したようですが、調べたところによるとソープオペラとはアメリカで昼に放 送される連続ドラマで、洗剤会社がスポンサーに多いことからこの名前になったようです。
葉山一色海岸にあるそば屋一色庵では1年前に主人が病死し、未亡人が好き勝手に生きてい る子供たちに手を焼きながら暮らしていた。長女の彼が結婚の申込みに来て、次女や末弟も店を 継ぐ気が無いようなので、店を閉めようと考えはじめたのだが、テレビの取材が来ることになり 、子供たちが観客に扮して盛り上げようとしたのだが。。。
たしかに、10分〜15分ごとに事件がおこって、もりあがって、解決していくんだけど2時間物に 慣れてる私らにしてみると、だらだらして、所々おもしろいのはちょっと変な感じです。でも美 術や衣装なんかの見た目はナイロン100℃よりもハイカラかもしれない。NHKで紹介するほどの もんでもないような気がするけど、新し物好きな人には見る価値ありそうです。

8月12日 「オズの魔法使い」 コマ劇場 7500円

はじめてコマ劇場に入りました。思っていたよりきれいで見やすい劇場でした。でもおみやげや とかやっぱり観光名所なのかも。元々登場する役は少ない話ですが、ダンサー37人、子役34人 と出演者数はものすごい数です。かかし役の沖田浩之がキレのある演技をしていて同世代の私とし てはなんかうれしいです。デザインも凝っているし、空飛ぶ演出とかもすごいかもしれないんだけ ど、芝居としての迫力を感じないんですよね。まあ気合入れすぎても子供たちが泣き出したらどう しようもないので、こんなもんなのかな。ドロシー役の安達祐美ですが、動きは非常にきれいです。 走る後ろ姿とか芸術的です。でもやっぱり声がミュージカル向きとは言い難い気がします。 大人向き作品で見れる日を楽しみに待ちましょう。

8月12日 ぽちっとなプロデュース 「魔法少女バイオレットグリーン」 OFFOFF劇場 2500円

新宿から下北沢に急いで見にいったのですが、ここも初めて見る団体です。ふぐさしに当たって死 んだ”みどり”という名前の男を姉が黒魔術で、女性だけに見えたり話ができる幽霊にしてしまい ます。いっぽうシナリオライターの卵の由美子は「魔法少女バイオレットグリーン」の執筆が進ま ず困っている所に”みどり”の幽霊と出会い、幽霊と気づかずに親しくなっていきます。幽霊であ ることに気づいていった周囲の人達は、由美子に好きと言わせて”みどり”を成仏させようとする のですが。。。
本を書いたのがアニメ監督の望月智充とかいう人で、出演者もアニメをやってる人が多かった らしいです。たしかに終盤はセーラー服姿のバイオレットグリーンに変身したりしてオタクな所も ありましたが、全体的には小劇場らしい劇になっていました。”みどり”役とか古田役とか男性陣 のボケの効いたギャグも面白かったし、女性陣のちょっと過激な台詞も良くできてました。感心す るほどの内容ではないんだけど、娯楽としてはけっこうヒットかも。

8月22日 赤黒風線形態零 「爆裂弾は我が延髄に燃ゆ」 Theatreアンネフォール 2200円

アングラ臭そうなのがあったので出かけてみました。観客11人しかいなかったけど、演劇として 今年1番おもしろかったです。富士山麓で最終戦争に生き残るために修行をする宗教の話です。登 場人物は、だらだらした生き方をしている絵描きの青年、その青年と別れて入信した女、夫婦で入 信した強気の妻と弱気な夫、人形としか話さない娘をつれた親娘、ある意味で騙していると自覚し ている教祖の7人です。ストーリーとしては恋人を連れ戻そうとする青年と、激しい修行のなか教 祖に認められマリアと呼ばれるポジションを得た女性が、帰らないと言い張るやりとりが中心です が、ストーリーよりも、登場人物が社会通念を超えた所でやりあう言葉の熱さや、信念に生きる人 間の狂気的な行動の演技に見所がありました。マリアとよばれる女を演じた真名子美佳の目を見開 いた瞑想が恐いくらいにインパクトありました。作演出の竹内秀雄は弱気な夫で演技的には今一つ でしたが、これだけ厳しい本が書けるというのはすごいです。

8月23日 猫ニャー 「もぐらたたきの大きさ」 ウエストエンドスタジオ 2000円

いまさらナンセンス物を何がなんでも見たいわけではないのですが、もののためしに見にいって見 ました。たしかに満員だったけど、いい席でなくてもよければ当日券でも大丈夫そうです。ナチ ス統治下の時代、ある家で娘のバースディーパーティーがナチス軍人をあつめて開かれた。親ナチ スの母親に対し、娘はナチスが嫌いで鍵十字入りワンピースなどのプレゼントにもご機嫌斜め。そ の家の息子は、なぜかもぐらたたきのもぐらチームに入って暮らしている。収容所送りにされそう なユダヤ人メイドの運命やいかにという話です。脈絡のない展開、何故だと叫びたくなる無謀なギ ャグ、確かに面白いけど、私にとってはどうでもいいというのが今の所感じていることです。現実 社会や演劇の通念みたいな物をとことん否定して、ナンセンスを極めるというのも、今後を考える 上では重要だと思うけど、壊したままでは進歩がないちゅーか、殺伐としたところにしか行かない と思うわけです。新しい秩序を!とか叫びはじめるとナチスになっちゃうんだろうけど。

8月23日 TIMEプロデュース 「ENSEMBLE」 東演パラータ 2000円

A.R.ガーニーJr.の「ダイニングルーム」を原作とする家庭劇です。しばらく空き家だった家を売ろ うとする不動産屋が客に、前に住んでいた家族について語るという形式をとっています。父親役と か次男役が、アドリブ的オーバーアクションをやりすぎという点と、設定がアメリカなのか日本な のかよくわからん変な作りになっている点は困ったものですが、所々の対話とか、ラストのディナー シーンとか良かったところもありました。照明が暗めの作りだったのでかなり寝てしまい、申し訳ない。

8月29日 G.O.A 「因果律ZEROの卵」 タイニイアリス 2000円

1作目の再演とはいえ4月の次が8月とは小劇団としてはすごいペースです。卵にまつわる話です。 ややこしい話なんですが、「世界が詰まっている卵」なるものを預けられた1人の青年と、卵にまつ わる奇妙な出来事にかかわってくる3人の女性などなどが出てきます。SFっぽい不思議な話を、ハ イスピードで騒がしく展開していくスタイルが持ち味だと思うんですが、はじまりの部分の渋さは意 外でしたが、中盤以降は堪能しました。もしかすると内容無いのかもしれないけど、これだけ派手に やってくれると、うれしい。劇場で生でみなければわからんでしょう。

G.O.Aのページ

8月30日 東京P.R.O. 「ココロのカタチ」 千本桜ホール 2300円

ここも初めて見たのですが、4年ぶりの公演だそうです。人づきあいが苦手な自分の性格を嫌っている 若者が、性格を変えるために精神世界に入っていく話で、けっこう気恥ずかしいことをやってくれます。 テーマは渋いけど、劇の作りは一発芸とかを取り入れた、コメディと言えなくも無い作りです。 一部キャラクターは場の雰囲気と全然あわないけど笑えます。でもちょっと1本調子かなという気もします。

東京P.R.Oのページ

8月30日 原サチコ 「恋愛の解剖学」 美蕾樹 2800円

渋谷の小さなスペースで開れた。2人パフォーマンスです。 坊主頭のバイオリン奏者(太田恵資)が真っ暗な中で擦れるような音を出し始めると、人形の様 な動きで原サチコが登場。今回のテーマがウニカ・チュルンとハンス・ベルメールということで人形 がひとつのポイントでした。だんだん人間らしい動きになってくるとドレスの裾をまくりあげ、そこ には紐で縛りあげられた太股。そのハムのような肉とくいこみは明るい所で見ると笑えちゃったりし そうだけど、赤暗い舞台スペースでは迫力ありすぎ。紐から逃れようと脚腰の動きがなんとも。。。 その後、壁を叩いたり、靴を投げたり、うめき声のような叫びをあげたり暴れ中心でしたが、絵になる んだな原サチコの場合。あまり世間一般に受け入れられるものではないけど、こういうのもあるという ことを記録しておきます。(ハイレグとはキワモノの意味が違う) 終演後お話タイムとかもあったのですが、あまりに混雑していたのですぐに脱出してきてしまいました。

9月05日 KHART 「AURA」 die pratze 2000円

演技力はいまひとつというところもあるけど、怪奇っぽいストーリーが昨年、一昨年と良かったので、 公演を待ちのぞんでいた劇団ではあります。結論からいうと、今年も本はいいけど劇としての仕上げが 不十分でした。遺伝子マッドサイエンティストのヌルは、実験に失敗した人間に近い生物を地下室に閉 じ込めたまま死んだ。その中には助手の二階堂が妊娠中の恋人から作った蜘蛛女もいた。ヌルの息子カ リオは15才の誕生日に地下室の鍵を渡されるが、自分は遺伝子の研究者にはならないと決めていた。 地下室に入ることを拒否していたカリオであったが、3代にわたる研究財産を見てから人生を選べとい う周囲の声で地下室のドアを開くことになった。そしてそこには人間らしさを失った蜘蛛女と、その子 AURAがいた。。。それからAURAに乗り移ったヌルの怨念とカリオ達が戦う山場になって、ここはとって も見ごたえありました。でも終盤に至るまでが、錆びちゃってるというか、ステージ感がつかめてない というか、残念でした。本はいいと思うのですが、「らせんの科学」とか多用される言葉は、もっと工 夫の余地があると思います。でもこの劇団の本は良いです。

KHARTのページ

9月05日 「熱海殺人事件・モンテカルロイリュージョン」 パルコ劇場 4500円

シアターΧで見てからずいぶん年月が立ちましたが、かわっているといえばかわってるし、かわって ないといえばかわってないのかな。今回席が後ろのほうだったので張り詰めた感じまでは伝わってこ なかったのですが、平栗あつみの見せ場はよかったす。阿部寛は落ち着いて鬼気迫るものは消えてし まいましたが、かけひきは上手いです。90年代つか芝居のエースを集めての公演だから、北区とか に比べて1枚2枚も魅力ある内容だけど、役者の味だけで見せるようになったら終りだと思うので、 作品のこころをわすれないで欲しいです。

9月06日 キャラメルボックス 「ケンジ先生」 世田谷パブリック 3500円

数年ぶりのキャラメルボックスです。メンバーにならないとチケット取るのもたいへんだし、サンシ ャイン劇場遠いので観にいってなかったですが、今年はなぜか見たくて、運良くチケットも取れたの で観てきました。100年後、学校や教師が無くなった時代に古道具屋から買われてきた教師アンド ロイド「ケンジ先生」が子供たちに知識としての勉強以外の事を教える話です。アクション俳優の客 演で派手な闘いとか、CDを作るくらいたくさんの歌があったりしてキャラメルボックスとしては、 異色の作品らしいのですが、とにかく久しぶりに観る私には新鮮ですんなり吸収できました。 私も学校はあまり好きではなかったですが、この作品の学校や教師に対する愛を感じると泣けてきま す。私も歳だなあ。当日券(立ち見)の人数のすごさ。

キャラメルボックスのページ

9月06日 Oldies Theater 「renka」 東演パラータ 2300円

三軒茶屋から歩行者天国と化した茶沢通りを、かけつけました。この劇場でこれだけ人が入ってるのも 珍しいかも。つかこうへいの「初級革命講座・飛龍伝」の続編的位置付けで書かれた話で、69年安田 講堂決戦を前にした、全共闘と機動隊の戦い、女性委員長と機動隊隊長の恋を描いたものです。しぼり 出すような長台詞、感情と感情のぶつかりあい、個人的には昨日の熱海より面白かったです。つか芝居 のコピーかというとそうでもなく、ダンスシーンを多用して、新しい感覚と古い感覚をうまくミックス させたスタイルを作り出しています。女性機動隊員の河西がせつない、いい芝居をしてました。

9月06日 十二騎党 「仮面の園」 キンコンカンシアター 1000円

代沢からまた三茶に戻って、かなりヘロヘロになりながらの観劇でした。男4人、女1人の5人による コント13本立てです。浄水装置の話で口移しはかなりエグかったけど、最後女の子が飲んじゃう以外 はハイレグ等で免疫のできている私にとっては平気だぞってか。でも去年にくらべるとかなりまともで、 ギリシアの哲学者が出てくるのが3本あったんだけど、へーっと感心してしまっていたりします。 感心といてっも、「お○○○」とはいったい何なのかをおおまじめに議論するってレベルなので、女性 客の半分くらいは退いてしまって、誉めるほどのもんでもないです。まあ知的お下劣劇団ってのがあっ てもいいかな。

9月12日 zicentury 「もし我々が何かを失ったとき後に残るものはいったい」 T.Y.ハーバーシアター 4500円

小川範子と長田哲也の2人芝居です。すごく刺激的でありますので、まだこれから行く人は事前に情報 収集しちゃダメです。出演者のファンを除けば、かなり演劇通好みの作品です。
ホテルパーティーで知り合った、耳の聞こえない女性画家と、目の見えない男の同棲生活を描いたもの です。女は5才で聴力を失ったが、読唇術で人の話す事を理解でき、自分の話す音だけは骨で感じるの で、話もできた。男は生まれながらの盲目で、色というものを知らなかったが絵の具の匂いや触感で色 を理解していった。2人のコミュニケーションは向かいあっていなければ成立しない。そのために女は 1日中歌を歌って、男に居場所を教える。ともかく彼らはコミュニケーションできていたために、互い のハンデがもたらす弱点を見落としていく。そして破綻の時が訪れる。 床にチョークで絵を描いたり、消したり、絵の具をぶちまけたり、破壊を基調とする表現はとても刺激 的だ。しかも感覚に制限のある登場人物を使用することで理路整然としたシミュレーションを実現して いる。普通の人はほとんどがつまらない理由で恋愛をし、つまらない理由で別れる。つまらないのは目 的が無いからなのか、多様的すぎて理由の分類もままならないのかもしれない。ハンディキャップを持 つ人には失礼かもしれないが、これは物語ではなく研究だと思う。 小川範子の舞台は何回かみているが、大人の役で見たのは初めて。先入観として子供っぽさも感じるが、 頭の先から足の先まで大人である。役者としては、本人が何をやりたがっているのかは知らないが、私 から見るとオールラウンドプレーヤーである。何でもできてしまう。3ヶ月ドラマですり減らすような 仕事ではなく、長期間で考えながらできる仕事をしてほしいです。

zicenturyページ

9月13日 笑軍 「いたいけな瞳」 ウェストエンドスタジオ 2000円

吉野朔実原作のコミック物をオムニバスで5本上演しました。私も10年以上前には結構ぶーけ物は読 んでいたのですが、ストーリーのはっきりしている槙村さとるとかに比べると、吉野朔実作品はコミッ ク以外でテイストを表現するのがすごく難しいと思います。アニメとかでも難しいでしょうね。 劇の方はいづれも変な人達が登場人物の不思議な話なんですが、いずれも間が多い。コミックの味をい かそうとしたのかもしれませんが、長く感じました。もうちょっとサイケデリックな世界にするとか特 徴を出したほうが良かったと思います。全体的にもっときれいに作ってほしかったという気もします。 大学生の同居の話、「極めて個人的な病気」がいちばんおもしろかったです。

9月13日 座・芝居屋さん 「学ばない時間」 千本桜ホール 2000円

来年10周年になる劇団だそうですが、初めてみました。千秋楽ということもあり、立ち見が出るくら い人が入ってました。高校の学園祭で、教師たちが担当学年ごとに出し物をやることになっていて、今 年も1週間後となった。2年担当ははじめ「ミスターサマータイム」を歌うことにしていたのだが、ま とめ役の先生が急に劇をやると言い出し、他の先生は反対する。その劇は、学校でカエルを切り刻む危 ない生徒と、弱気な女教師の対決のはずなのに、終盤はエヴァンゲリオンのごとき精神世界に入ってし まう訳のわからん話だった。さてはて上演できるのやら。。。
とっても良くできたコメディです。ひさしぶりに劇場で大笑いしてしまいました。危ない生徒役をやる 生物教師が小劇場コメディのツボにはまりすぎた芝居で何をやっても笑える。最後のメイクをする所は 笑えて腹が痛くなりました。大きい劇場ではどうなるかわかんないけど、このスペースで見る限りでは 三谷幸喜に匹敵する可笑しさです。

座・芝居屋のページ

9月15日 MOTHER 「DEEP BLUE」 グローブ座 4000円

MOTHERには特に関心なかったのですが、今年千葉の劇団が上演した「DEEP BLUE」がなかなかおもしろか ったので、本家の味を確かめにいったのですが全面的に書き直したということでストーリーは別物でした。 脳細胞が死滅していく病気の治療薬として開発された「DEEP BLUE」は適切な投与方法がはっきりしない ため、副作用としての殺傷能力が軍の目に留まり開発プロジェクトが製薬会社から軍に移されようとして いた。ある日、試作品がタンクいっぱいと、開発リーダ飯田が消え、山合いの村で「DEEP BLUE」の使用 と思われる住民皆殺し事件がおこった。はたして飯田のしわざなのか? これだけの状況説明だとシリアス っぽいけど、生き残っていた子供たちと、農作業用アンドロイドってのが出てきて、アンドロイドは関西 弁しゃべるし、こてこてしたギャグかましてくれるし、お笑い要素の方が強いです。所々パワーある芝居 をしてましたし、広い舞台の使い方も良かったですが、思っていたよりあっさりめだったかなと。関西で 見ると客席の空気を含め違いがあるのかもしれませんが、有名劇団の中劇場公演ってだいたいこんな感じ でしょう。

9月19日 いんがるふ 「日向葵は咲いていた」 銀座小劇場 2000円

DMで送られたきたチラシが渋かったので、見にいってみました。小さい頃の記憶を無くした高校生の 依頼で霊感のある生徒会長と調査の得意な副会長が、記憶をなくす原因となった北海道の向日葵畑を訪 ねる話です。女性劇団なので、2人の女性登場人物以外は男装しての芝居ですが、なかなかさまになっ てました。でもチラシの渋さとはおお違いのギャグホラーでした。設定はおもしろいけど、結末への理 由づけがこじつけとしか思えない。なぜ復活の儀式を行わねばならないかが今一つ書ききれてないよう に思えました。生徒会長を演じた橋本亜紀と謎の女を演じた井汲夕子は演技だけでも楽しめましたが。 パンフのタイトルが日向葵で中は向日葵だったりして。

9月19日 T.P.T. 「勝利・楽屋」 ベニサンピット 6000円

「勝利」はスウェーデンのストリンドベリという人が1889年に書いた短編で、2人の女優がカフェで 不思議な会話をする話です。既婚女優の方が饒舌に夫や子供の話をするのだが、未婚女優は表情で反応 を示すのだが何も語らない。女優という仕事か、家族のある生活かで始まる会話は次第に心理的対決に なってゆく。T.P.T.らしい丁寧な演出なんだけど、日本人が理解しにくい心理的内容(いいかえれば日 本人の価値観に即していない)を、日本人演出でやっておもしろいと感じた劇はあまりないですね。こ の劇もだんだん単調になって、心理を読むだけの注意力を維持できませんでした。
「楽屋」は清水邦夫の作品で1977年に初演されたそうです。かもめのニーナ役の女優の楽屋が場面の文 字どおりの楽屋物です。[ストーリーはソースの表示でどうぞ] 鈴木裕美らしいウイットをきかせつつも、T.P.T.らしい緻密さを持った劇で、小さい劇場で良質の劇を 楽しむしあわせを感じるひとときでした。劇中劇はおもしろいんだけど劇作として卑怯な気がして本気 で書く作品には使ってほしくないですね。

9月20日 プラチナペーパーズ 「ナホトカ」 シアタートップス 3000円

昨日チケットをごみにしてしまったので、ずいぶん高いナホトカとなりました。しかも当日券は桟敷席 で、2時間強は辛かった。この公演は本公演ではなくて若い役者によるアンダースタディ公演というこ とで、BLUE HIPSという劇団名で活動している人達によるものらしいです。作・演出は堤泰之で、私も 大きな劇場でやる堤泰之作品は、おもしろさイマイチだと思うけど、小さい劇場であまり有名でない劇 団がやる公演は、いつもおもしろいです。ナホトカは2時間物ですが、構成的にはエピソードの集まり で、場面場面はかなりおもしろいですが、2時間とおして何を描いたのかと言われると???です。 それでも場面ごとに役者に要求される演技は高く、出演者もよくこなしていたと思います。

9月20日 幻遊館 「堂堂めぐり」 千本桜ホール 2200円

どんな劇団か思い出せずに出かけたのですが、前回と同じシリーズが出てきて、あれ(萩原流石)かと。。。 ナンセンスのオムニバスで6話くらいあったでしょうか。おなじみのシリーズらしいですが、研究所に 博士と助手がいて、萩原流石に似た女が訪ねてきて、自分は冷蔵庫で壊れたので直して欲しいという。 それからいろいろやりとりがおこなわれるのだが、もうすでに何がおもしろかったか忘れてしまいました。 そのぐらい、な・ん・と・な・く・お・か・し・いという笑いを追求しています。かならず白けた雰囲気 で暗転して終るというスタイルもワンパターンだけど、苦労して考えていそうです。 2時間15分くらいあって疲れました。自販機とかエレベータとか大道具がよくできていました。

9月23日 古墳クラブ 「ささくれライブショー その3」 千本桜ホール 995円

インディーズお笑い芸人のコンペみたいなイベントです。 いちばん構成がしっかりして、ストーリー的に良くできていたフル回転木馬が優勝。瞬間的インパクト だと二郎、ネタの奇抜さだと松本卓也がおもしろかったです。吉本興行とかだけでもたくさん若手 芸人いますから、いいねたがあってもお笑いでメジャーになるのはたいへんでしょうね。

9月26日 動物電気 「人、人にパンチ」 駅前劇場 2300円

駅前劇場が9割りがた埋まってるってのがすごいですよね。 プロレスはやめてプロレタリア演劇をやるとかいってるけど、やっぱ要所はプロレスでもりあげてます。 働かせる側の理屈がよくできていて感心しました。ところどころお見苦しいところもありますが、シビ アな話をギャグ満載でうまく作ってます。第一線レベル演劇とは言えないけど、観客全員を退屈させな いというのは立派です。
遠洋マグロ漁船まんぷく丸には、2人のベテラン漁師と、借金返済のためにのりこんだ学生と、保険会社 をやめたという男と、実は王子だという犬男と、漁業会社社員の現場監督と、雇われ船長とコックが乗っ ていた。監督は厳しく働かせるのでみんなに嫌われていたが、船員がいじめられていると変装した船長が 助けてくれていたりした。ある時船内で幽霊さわぎがおこるが、実は10年前、ベテラン漁師の1人が漂 流女性を助けたのだが死なせてしまった事が原因だった。その後、きつい労働に耐えかね船員たちは白マ グロ(白鯨のパロディ)が出る事をいいわけにサボタージュをはじめる。そしてついに白マグロが現れた。

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9月27日 東京あたふた 「猛々しき人々」 東演パラータ 1500円

去年の「竹の間」がこじんまりとしていたけど気の効いたコメディで、今年は「猛々しい人々」というす ごいタイトルからして笑えるやつと思ったのですが、難しい内容でした。作家で詩人の神崎という男があ る街から講演を依頼され、街にやってくる。ホテルにつくとポーターの斉藤から、喫茶店にいる娘と孫に 声をかけてやって欲しいとか、オーナーの息子が自作詩の批評をして欲しいとか、いろいろな人がいろん なことを頼みにくる。しかし街の人々はそれぞれ人の話をきかずにヒステリックに言動をおこなう人達ば かり。次第に神崎のストレスがたかまり爆発するが、神崎がなぜ講演旅行を続けるかということが核心と なってゆく。
大声でどなりあうような台詞がほとんどなんだけど、わざと会話が成立しないような展開をはかっていく ので、かわりにくくて、疲れちゃって、眠くなって、内容は立派かもしれないけど楽しめない公演でした。 つかこうへいが途中に歌を入れたりするのって意味あるなと思う今日なのでした。

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