2002年の演劇

2002/03/23


今年も花粉症の季節となってしまいました。つらすぎ。思考力もほとんどゼロ。

01月06日 reset-N 「Vision of Tokyo」 シアタートラム 3000円

はじめてみました。ある若者がビルの地下空間で何かを隠すように積まれた土嚢を 見つける。見張りの男がやってきて、ここで見たことを忘れて出て行けと言うが若 者は置かれているものがわからなければ出ていかないと言う。奥の部屋から先に閉 じ込められていた男もあらわれ、かなりヤバイものらしい。。。
男4人だけの緊張感あふれる展開でした。話の進め方がうまくて、語りも最初遅す ぎるくらいからだんだんハイテンションになってゆき、各人が何を考えていたのか 意外な結末でした。でも楽譜に書かれたメッセージとかは、かわいすぎるのでは。

reset-N

01月12日 ワンスモア 「645 大化の改新」 サンモール 3700円

ラジオドラマが原作だそうです。中臣鎌足は占いであと10ヶ月で死ぬといわれ、友 人達と蘇我蝦夷と入鹿を打ち倒すことを決めた。スパイがいたことから計画は蘇我 にばれて待ち伏せされるが、鎌足と入鹿はうりふたつのそっくりで、へんななりゆ きに・・・。
初のオリジナルミュージカルということで、生演奏も入れてました。「八岐大蛇」 が大和時代なりきりだったのに、今回は現代スタイルでヒップホップで始まったの で意表を突かれましたが、オフブロードウェー流のZAP感が全編で出ていたと思います。

シアトリカルベースワンスモア

01月12日 「ミュージカルへようこそ」 よみうりホール 4300円

ミュージカル作家と放送プロデューサーが企画を考えながらミュージカルの歴史を ふりかえり、ミュージカルナンバーを歌いまくるという即興劇仕立てのショーでした。 鈴木ほのかと安崎求がソロまたはデュエットで60曲以上、さわりだけのもありました が、なぜか日本の演歌もあり、ここまで歌いまくるとはちょっとおどろきました。

01月13日 俳優座 「肝っ魂おっ母とその子供たち」 俳優座劇場 5250円

俳優座の本公演はたぶん初めてだと思います。ブレヒトの代表作ですが後半が現代と して演出されています。肝っ魂おっ母と呼ばれているアンナは戦場で物を売りながら 子供を育てている。2人の息子は軍に志願し、アンナは手柄は立てなくていいから 生き延びろというが、ばか正直気味の息子達は・・・。
若い人には古臭さも感じるでしょうが、私としては思ったより現代向きに作られて いて見やすかったです。内容、スタイルとも演劇論の題材になるような作品ですが、 演劇好きには、ほんとおもしろいと感じる所が多いと思います。

01月14日 ジャブジャブサーキット 「中野エスパーをめぐる冒険」 シアターグリーン 2300円

ひさしぶりに見ました。改訂再演だそうです。リサイクルショップと占い師をやっ ている中野は、予知能力のあるエスパーで組織から追われている。しかし近所付き 合いなど良く、いろんな人が訪ねてきて楽しく暮らしているが、身近な所にも組織 の手が伸びていた・・・。
中野さんのキャラクターがなんともいえずいい感じで、狂犬病などのなぞのかけか たもおもしろい。小道具にめちゃくちゃ凝ってるけど、劇を壊すこともなくセリフ 以外の音として刺激が良い。トースターとかいつもちゃんと跳ね上がってるのだろ うか。

ジャブジャブサーキット

01月14日 ステージステーション 「回転木馬」 千本桜ホール 2500円

年に1回くらいみています。19世紀末のアメリカでおこったリジー・ボーデン殺人 事件を10年後に友人の女優が再現し、事件の真実に迫ろうとする話です。単なる サスペンスというよりイプセン風の多面的悲劇で、本としても良くできていると 思います。それ以上に役者の集中力と、セリフ以上のモノを語る目の作りにかな りドキドキハラハラでした。初期のtptをほうふつさせるものがありました。 来週までやってますので、みんなみてね。

01月19日 「彦馬がゆく」 パルコ劇場 8500円

珍しくチケットが取れたのでみました。幕末に日本初の写真屋を開業した一家と 坂本竜馬、桂小五郎などとの交流をえがいたコメディです。約10年前にサンシャ インボーイズで初演されたとのことですが、それは見てません。ただの歴史劇に していないのが竜馬のキャラクターの作り方でしょうね。予定していた楽しみを 味わえたというところでしょうか。ネタ的には”おりょうさんは4尺、わたしは 2尺5寸”が気に入りました。

01月19日 グワイニャオン「テルさんハ笑わない。」 スペース107 3000円

新劇団にかわってからはじめてみました。つぶれそうな劇団が坂本竜馬が世界一 周するへんな劇を公演する初日、客演の2人が来ない、照明係は寝坊で来ない、役 者は演出のいうことを聞かず好き勝手なことをやっている。お先真っ暗な状態で 幕が開いた劇場に竜馬とおりょうの霊がやってきて・・・。
パニックの楽屋とトラブル続出の舞台という、これまでにも多く使われているシ チュエーションですが、笑いのネタ的には三谷幸喜より大胆で面白いと思います。 全体のつなぎや浮き沈みのつけかたでは及ばないものがありますが、東京の小劇 場コメディらしさを見せてくれる人達です。

01月20日 MEN'S WORK 「夏の風に乗って」 劇小劇場 3000円

年に1度くらいみてます。高校演劇用に書かれた本のようです。高校生9人でやっ ているダンスユニットが活動3年間の成果としてコンテストに出ることにした。 しかしコンテストの1週間前になって、ユニットの発起人で中心だった女の子が NYにダンス留学するのでコンテストには出ないと言い出し、メンバーに動揺が走 る・・・。
シアターガイドに載っていたタイトルと違うし、短期間でやったとかいってるし、 計画変更なんでしょうね。一生懸命やってるのはわかるけど、演劇の面白味を引 き出すところまで出来ていないのが残念。でも初舞台の何人かを含めて、これだ け声が出てるだけでもすごいといえばすごいのかも。つか系演劇がこれからどう なっていくのか。。。

MEN'S WORK

01月26日 公共ホール演劇製作ネットワーク「若草物語」 世田谷パブリックシアター 4000円

オルコット原作のアメリカ小説ですが日露戦争時の札幌に置き換えた設定でした。 いきなり畳に和タンスなのでなんじゃこれと思ったのですが、歌いながら登場し たり、いろいろなカルチャーがほどよくブレンドされていました。演出がMODEの 松本修で怪しい演技もみせていましたが、翌日見た「かもめ」よりある意味チェ ホフ劇の味がありました。

01月26日 Many Crane「TWINS -二人のライザ-」 アートスフィア 5800円

基本的には剣幸のコンサートで、ミュージカルショー風になってました。ライザ ミネリが落ち込んでOver The Rainbowを歌っていると、少女風おばさんが現われ 母親ジュディーガーランドだという。彼女のはげましでだんだん元気になってゆ く。様々なプレッシャーで苦しむところからはじまるので結構暗い雰囲気もある のですが、個々の歌やダンスはかなり良かったです。キャバレーのダンスとか独 特なものがありますが、見せ場を作ってました。男性キャストのオペラ歌手、歌 はいいんだけど、こういう場には硬すぎるかも。

三都企画

01月27日 「かもめ」 新国立劇場小 5250円

チェホフシリーズの第1弾です。本格的なかもめは初めてみました。作家と女優 の物語で演劇的に見せかたが微妙な作品だと思いますが、私の感触としてはメリ ハリ優先のイギリス風に感じました。戯曲も一旦英訳されたものを和訳したらし いです。1896年の初演が酷評されたものの、後のチェホフの代表作となったいわ くの作品でもあるように、何をどう理解すればよいのか難しく、今回も良かった と言っていいのか、なんじゃこれと言うべきなのか判断しづらいです。

01月27日 アイジョウ 「床の上のざくろ」 千本桜ホール 1800円

初めてみました。作品はtecconickという劇団で以前に上演したものだそうです。 雑誌やタウン誌の小口編集をやってる会社があるマンションの一室、女社長の彼 氏がぶっ倒れている。スタッフの女性達は、年下で生活力もない男と社長がつき あっているのを不思議に思っている。しかも彼のお姉さんがブラコンで彼を手放 そうとしない。関係者の間でも年長の連中は核心的な事は口にしないのだが、若 い人達は痛いところを突いてくる・・・。
ほんとうまい本で、現代劇として良くできているんだけど、いやーな気分になる ところが多い作品です。初心者にはつらいものがありますが、ベテランは時々こ んなの見なきゃいけませんね。

02月03日 夢ORES 「水槽のソコに沈むウミ」 アゴラ劇場 2800円

鳥取の劇団だそうです。県立のカニ水族館の建設計画があり、準備室が水産試験 場内に作られている。しかし財政問題などから建設は中止になりそうで、投石な どで職員はナーバスになっている。死にそうなカニを処分するために、みんなで カニを食べているときに市民団体の人がやってきて。。。
おわってから振り返るとかなり面白いんだけど、最初みているときは、あまり意 味のないことに細々とこだわっているようで、じれったい感じでした。もう少し 個人の心理に踏み込んだ内容を予想していたのですが、大人数での変な会話の劇 らしからぬタイトルだったかも。

夢ORES

02月03日 DarkMoon「メビウスの輪」 千本桜ホール 2000円

ときどき見ている劇団です。3ヶ月ぶりのデートなのに彼氏はものまねの新ネタ 披露ばかり、彼女はキレて、結婚相談所に。すぐに青年実業家を紹介されたの だが。。。
終盤みずからネタにもしていたのですが、全然メビウスの輪的なストーリーで はなくてパッピーエンドになってしまいました。笑える小ネタは充実してまし た。主人公の女性の喜怒哀楽の演技がおもしろかったです。

FMシアターで、角ひろみ作「あくびと風の威力」を聞く。1995年1月16日の神戸 ではいつもように暮らしがあり、小学生達は秘密基地に宝物を隠し、明日の合 唱大会もあると思っていた。2002年1月16日、意外な来客があった。。。
坂道ストアの名前が全国区になった作品だけあって、するどい。数字や映像で 大きなことを語るよりも、人間の言葉で断片を語るほうが、わかることもある ような気がします。

02月04日 T2 project「BROKEN HEART」 博品館劇場 4500円

新作ミュージカルです。バンドをやってる女の子が、脚の調子が悪くて入院した 病院は重病患者も多くて、見舞いに来た友達が、誰かが手遅れだと聞いたと口を 滑らせたことから、みんなが不安になる。彼女は他の入院患者となかなか馴染め ず、特に中国から自分を捨てた親を探しに来たという青年と激しく衝突するが。 。。
現代劇のミュージカルが何をテーマにするかは、今、多くの人が苦心しているけ ど、この作品も病院で死を近くに感じている人達が生きることについて考える重 い内容です。音楽的にも激しいか暗いかで、楽しい歌とか全然無いです。 「RENT」レベルの現代劇ミュージカルというのが日本ミュージカル界にとっての ひとつの目標で、取り組みも多く、この作品もかなりレベル高いとは思うのです が、演出が南少でやるならこの路線も生きるかもしれないけど、大人キャストで は伝わらないように思います。

T2 project

02月09日 ハマナカプロデュース「野の花」 ウッディシアター中目黒 4000円

ストレートプレイの2作品目です。ヒトラー時代のドイツで親友だった2人をユダ ヤ人弾圧が引き裂いた物語です。はじめナチスの宣伝材料程度と考え、ユダヤ人 もドイツ人もそれほど深刻化するとは考えていなかったものが、みるみるエスカ レートしてゆき、戦争と虐殺に至る様が、市民の立場で手厚く書かれていました。 ミュージカル座の若手は、今まで演技がうまいとは思ったこと無かったのですが、 今回はうまいとかんじました。特にすごい本だとは思わないのですが、再演に耐 える演劇のために書かれた本であることは確かだと思います。

ミュージカル座

02月10日 プロジェクトナビ「処女水」 シアタートラム 3500円

ひさしぶりに見ました。昨年10月に大阪と名古屋で上演された作品です。ある地 下室で小学生と清掃係の老人が話をしている。昔、この水槽で女性研究員が謎の 死をとげ、自殺か事故かはたまた他殺かわかっていないという。熱心なクリスチ ャンの家に生まれながら、生物進化の研究をしていた彼女は、死と永遠について 新しい試みをしようとしていた・・・。
進化論を再検証するというより、これからの生物進化の可能性を感じさせてくれ るという意味で興味深い内容でした。でも植物の話を出さなかったのは、必然性 が多くなりすぎて飛躍し難かったからでしょうか。動物の話だと複雑な要因があ りすぎて結局なぞのまま。

プロジェクト・ナビ

02月10日 禅問答「鈴木さんちの銭湯」 千本桜ホール 2500円

旗揚げ公演だそうです。オール座布団席でいっぱいだったから、かなり入ってた でしょう。潰れそうな銭湯鈴木湯の前にスーパー銭湯銭屋ができて、駐車場にす るから土地を売れと言ってきた。両親なきあと銭湯を守ってきた2人の娘は、は じめ、妹が売ろうと言って姉が嫌だというが、祖母が倒れて姉も売る決心をする ・・・。
よくできた人情コメディでした。うまくつながったのは、役者のうまさによる所 が多いと思いますが、笑いのネタの豊富さもかなりのものでした。でもやっぱり 一番の活躍はカメ?

02月16日 TRASHMASTERS「TRASHMASTERTAINMENT」 タイニイアリス 2300円

1年ぶりです。通信販売の商品企画課で防犯訓練がおこなわれた。犯人役の社員が 現れる前に、そこのOLに振られた男が乗り込んできて暴れだした。OLと浮気 しちゃった課長代理は青ざめたが、課員達は悪ノリをはじめてしまい。。。
狙いも複雑で、情報量の多いので、何を面白いとするか、見る側がかなり考えて 見る必要があります。密室の緊迫した状態というのは演劇に向いた状況で、最初 に訓練であることを明かした上でどういうドラマが作れるのかは、おもしろいテ ーマです。でも今回のは作者が詰め切る前に暴走しちゃった感があります。

Last Creators Production

新宿で映画「コンセント」(監督 中原俊)を見る。餓死した兄の幻や腐乱臭の幻 臭を感じるようになった主人公(市川美和子)は、兄の部屋に使われていないのに コンセントに差し込まれた掃除機があったり、兄が見ていたコンセントを差し込 むと動く分裂病患者のビデオが気になりだす。大学時代に関係をもった教授のカ ウンセリングを受けたり、元同級生の精神科医に相談するが、悪化してゆくのが わかる。結局彼女を理解したのは・・・。
心理学や精神医学で語られる科学的な所と、それだけを良しとしないメルヘンチ ックな所が併存する見たことない感覚な内容でした。題材が精神分野だけに特異 性を表現するにはセックスシーンを多用するしかないのかもしれませんが、見せ る以外の工夫が欲しかった。

02月16日 SOAP「イデオロギーと股ぐらと」 モリエール 2000円

1年近くぶりです。切れがあるのかないのかわからない短編集でした。いままでの 加護ちゃん応援から、ミカちゃん応援になっちゃいました。E-1グランプリ決勝進 出だそうですが、しぶとい活動をする団体です。若手もなかなかいいキャラがい ます。

SOAP

02月17日 青年劇場「ケプラーあこがれの星海航路」 サンモール 4935円

地動説の惑星運動を説明したヨハネス・ケプラーの物語です。甲斐性なしの父親 とキツイ性格の母親の元で育ったヨハンは牧師を目指すが、月へ行って地球を見 たいという子供の頃の夢があって数学と天文学も学ぶようになり、ついに数学天 文学者になる。しかし彼は物理法則そのものは、もともとある物だとして発見を 誇示せず、さらに太陽系の構造も神の作った調和だと言って、今から見るとかな りかわった科学者だった。彼の住んでいたドイツ(神聖ローマ帝国)の地方はプロ テスタントの弾圧が厳しく、母親が魔女裁判にかけられたり、波乱の生涯を送る。 サイエンティック・メルヘン調でおもしろかったけど、中学生向きかなあ。科学 に厳密に取り組む熱意と、家族想いで小心なキャラクターのギャップがうまく作 られていました。

青年劇場

02月17日 ウエスト「トーパラ」 千本桜ホール 2000円

はじめてみました。ファミリーレストランの従業員室には休憩の店員が次々とあ らわれるが、この日はなぜかみんなおこりっぽい。ある男が2人の女店員と付き合 っていて、うすうす互いに気づいていたのだが、ついに衝突。落ちる売り上げに 対して、ただ笑うしかない店長と本社係長。バイトの面接に来た女の子は、間の 悪いときばかり現れて、ぜんぜん面接にならない。。。
間の悪さと人間関係の誤解みたいなものを作っているので、見ていて気持ちの良 い作品ではないですね。劇としては難しいのをよくやったといえますが、こういう 苦しめ系は、つきるける冴えがあれば、また見たいと思えるかも。

02月22日 紅王国「御蚕様」 MOMO 3500円

ひさしぶりに見ました。昭和初期、ある地方の没落した名家で当主が死に、病弱 な息子が後を継いだが子供が望めそうにないので、父の隠し子だった娘をひきと る話がもちあがった。その娘を迎えるのは縁者だからだけではなく、オシラサマ の宣託を受ける力があったからである。いっぽう、その家の娘を嫁にしたものの 先立たれてしまった男が、その家が製糸業で栄えていた事とオシラサマとの関係 や、男は見てはいけないと言われている神物に興味をもち手に入れようとする。
怪奇的でもありましたが、民間信仰にあらわれた日本人の民族性や、名家がこだ わった血統に、厳しい書き方をした本だったと思います。ただオシラサマに関し ては、守り手としての女の位置づけは克明でしたが、その地方の人々の生活や考 えにどのような影響あったか、またすでに形だけのものになっていたのか語って 欲しかったように思います。

紅王国

02月23日 ドラッグストア「NEIGHBOR」 タイニイアリス 2000円

旗揚げ公演だそうです。女性ドラマ作家が仕事場を兼ねてマンションを借りた、 引越しがおわった時、男が入ってきて自分が契約した部屋だという。不動産屋 のミスであることがわかるが、しばらく同居することに。その後、友達が家出 してきたり、近所の人が次々とやってきて溜まり場になってしまい。。。
マイルドで素直なコメディでした。後半のテンションで最初から飛ばしてくれ たらとも思うのですが、キャラクタの設定とかうまいかも。

新宿で映画「ムーランルージュ」を見る。パリの夜遊び場ムーランルージュが 劇場に変わることになり、近所に住む貧しい小説家が出任せにしゃべったイン ドのラブストーリーがこけら落とし作品にきまった。しかし公演スポンサーの 侯爵が、出資条件としてスター女優が自分のものになることを要求し、小説家 と女優の恋を邪魔して、ついに。。。
変なミュージカル映画という評判でしたが、確かにフランス人には絶対うけな いセンスだと思います。しかしドラマ部分がきわめてセオリーにそった内容で 「恋におちたシェークスピア」に近いテイストです。既成曲を使って、各曲を じっくり聞かせる作りでもなく、個人的にはミュージカルと認めたくはないで すが、歌の付け方が好みに合ってました。

02月23日 国際パンツ「ブッチャーナイフ」 パンプルムス 2000円

こちらも旗揚げ公演だそうです。連続殺人事件があってから2年後、警察に犯人 の存在を仄めかす密告があり、ある肉屋を調べた。冷凍庫から人間の腕が見つ かり、一番働き者の女性店員が自分が犯人だという、しかし警察はいろいろ裏 がありそうだと捜査を続行させ。。。
劇団名やキャストの顔からしてナンセンスものだと思ったのですが、途中から けっこうまじなミステリーになっちゃっいました。これだけでは意図が見えな いですが、そのうちおもしろいことをやってくれそうな予感あり。

02月24日 R:MIX「必殺!季節外れの蛍」 千本桜ホール 2800円

はじめて見ましたが、役者はみたことある顔も。銀行の不良債権処理にからん だ非道を仕事人がケリをつけるというものです。おきまりの展開ですが、役者 が舞台なれした人達で味のある演技をしてくれました。小さい千本桜のステー ジにしては、大人数で激しいアクションを作っていて、うごきかなりよかった です。

R:MIX

03月02日 形態ZERO「ゲッセマネの処女」 plan B 1800円

ひさしぶりに見ました。ある一室に覗きを趣味とする男が迷い込んできた。そ こには兄を待ちわびる少女がいて、その部屋と外を分ける穴のむこうがどうな っているのか聞いてくる。一見、同じ世界なのだが。。。
けっこうまじめに破壊に取り組んでいる団体です。あるホームレスの男が妄想 で書き綴ったノートに基づくと、最初に説明され、もちろんそれもフィクショ ンでしょうが、どうしたらそういう精神状態になるのかを考える方向づけにな ってしまってます。正常人が語るような言葉でないのですが、アドリブじゃな いでしょうから、覚えているんでしょうけど、ちょっと考えただけでも辛いな あ。

形態ZERO

03月02日 緋國「ハル」 アイピット目白 2000円

はじめてみました。島原の乱でただ1人生き残った絵師が鎮圧にあたった松平 信綱と通じていたという話をベースに、天草四郎と友人達が何を選択したかと いう内容です。語りは弱かったのですが、チャンバラや剣舞の動きがなかなか よかったです。ドラマ的にはいつもキリシタン側がクローズアップされてるけ ど、幕府側を踏み込んで書いてくれる人はいないもんですかね。

03月03日 夢想舎「悪魔の囁き」 麻布die pratze 2200円

はじめてみました。魔女狩りが盛んにおこなわれた時代、特に大量の火刑が 行われている国があり、その女王にバチカンから贈り物が届けられた。使者 として訪れた神父が、女王は夫も異端者として火刑にしたという話を聞いて 口を滑らしたため、地下牢にとじこめられた。そこでずっと監禁されている 王女にあう。。。
チラシをみてもっとシリアスなのを予想していたのですが、やたらと元気が 良い劇団でした。魔女狩りの歴史に関する新解釈というほどのものでも無い けど、かわった視点で書かれているのがおもしろかったです。

03月09日 Bo-tanz「ステリル〜地下都市の発生学」 萬スタジオ 2800円

はじめてみました。1997年作品の再演とのことです。環境汚染が進んだ未来、 性別をもたない人類ステリルが隔離されたブロックへの電力供給が停止され、 生き残っていた数人がバイオコンピュータを守るため原子力発電所を襲撃し た。爆発事故や制御システムの故障でメルトダウンの危機が発生。。。
大量のテクノロジー情報をもりこんで、かなり辛口のハードSFになってま すが、登場人物の心理もこまかく描かれていて年配者でも楽しめる内容だと 思います。最初の説明が多かったところの動きとかが第三っぽくて、すこし 退いてしまいましたが、オヤジが現れたところあたりから、もち味が飲み込 めてきました。

演劇レーベルBo-tanz

03月09日 ハートランド「ひなあられ」 相鉄本多劇場 3200円

はじめてみました。1年中ひな人形がかざってある喫茶店「ひなこ」は、独 身女や家庭がうまくいっていない女のたまり場になっている。オーナー3姉 妹の末妹に結婚話がまとまり、すでにない両親にかわって姉が婚約者の親に あいさつにいくが、フランス料理や気取った感じに我慢できず途中で逃げ出 してきてしまった。その後もいろいろあり、2人の姉はひな人形をしまうこ とにするのだが。。。
人間性に関するコメディとしてはとてもハイレベル。店に入ってくる前に窓 から見えるそぶりが、コメディの演出としてときどき使われるテクニックだ と思いますが、今回のは最高の出来のひとつではないでしょうか。日本人に しか意味がわからない内容ですが傑作だと思います。 大塚から横浜はさすがに遠かった。

ハートランド

03月10日 こまつ座「國語元年」 紀伊国屋ホール 5250円

NHKのドラマを1986年に劇場作品にしたものだそうです。明治初期に話ことば の標準化にとりくんだ1人の役人のあれこれです。公演中なので内容はここま で。日常会話にも困るような全国あちこち出身の人がひとつの家に暮らして いるというのは、ちょっと作りすぎのような気もしますが、ことばの音が内 容をおもしろくする重要な役割を果たすところまで作り込んであるのはさす がです。歴史の側面を扱ったものとして「彦馬」とノリが近いものがありま すが、こまつ座のほうが荒れが少ないので、ノーマルな演劇好きな人むけで しょう。

03月16日 「くしゃみ」 新国立劇場 3150円

チェホフシリーズの2本目です。短編をマイケル・フレインがオムニバス風に まとめたものを翻訳上演したものです。日本でふだん上演されている長編と はかなり趣が違う、単純に笑えるはずの内容です。はずというのは、ロンドン の公演はきっともっと客も笑ったのではないかと思うのですが、喜劇に適し た役者を集めたとは言い切れないところがあり、淡々と演じる場面が多く、 笑いの追求が足りないぞと思うからです。斬新なキャスティングで、ああ こんなこともやるのかという楽しみはありましたが、もの足りなさは否めま せん。いっこく堂の腹話術は見ごたえあり。

03月16日 BLUEHIPS「ゲキマブ」 アートボックスホール 2300円

他のに行ったら当日券おわりだったのでこれになりました。もともと他劇団 の作品ですが、この劇団では1999年 からの再演です。アングラ劇団の公演が大ピンチなんだけど、好きでやって いる者の力は偉大で不可能を可能にしてしまう話です。前回とはかなりキャ ストが代わって、練習できっちり合わせるスタイルから、役者個々のコミュ ニケーションスタイルを重視するようになったと思います。観客も役者も小 劇場慣れしているのを前提にアングラとはなにかという問いかけが面白いと 思います。一番狭い列に座ってしまいまいった。

03月17日 キリスト教伝導劇団「黄金の国」 新生館スタジオ 2000円

こちらは2001年に同じ劇団で見たもの です。江戸初期の長崎でのキリシタン弾圧を扱った遠藤周作の本です。昨年 見たときは、農民の信仰心のあり方におもみがあったように感じたのですが、 今回はフェレイラ司祭の言動に凝っていたように思います。個人的にはあま り同じ作品を何度も見る趣味はないので、改めて語ることは無いのですが、 初めてみる人には感じるものが大きい作品だと思います。

03月23日 innerchild 「ハダノシタデ雪ガ降る」 モリエール 2800円

初めてみました。ある真っ白な部屋に記憶を失った女性と心理治療をおこな う男がいる。TATと呼ばれる絵を見せて関連する物語を語らせる試験をおこな うが途中で苦しみだす。彼女が拒絶する1枚の絵が彼女の病気と関係ありそ うなのだが、治療をおこなっている男や周囲の男達までもが。。。
本も非常に凝っていて、パラノイアを扱っているだけに流れが理性だけでは 理解しきれないし、映像の意味まで考えると結構難しいです。硬い内容だけ でなく変なキャラが多数登場してへんてこさの面白さもありました。 タイトルの意味が鮮烈でした。

innerchild

03月23日 浪漫一家 「ポップ☆コーン」 千本桜ホール 1200円

たぶん初めてみました。やたらポジティブな女子大生がいて彼ともう1人ス トーカーの男をてなづけている。彼女が通っているスポーツクラブは会費が 月1000円で、さらに社長が会員ひとりひとりに健康に生きるための方法を授 けてくれるという。おじさん会員たちが社長の誘導でハイテンションになっ た後、社長のいうことを受け入れてしまってしんまってるのを見て、彼女は 反撃にでる・・・。
内容はともかく、ここまでオーバーアクションな演技をしてくれると、それ を見ているだけでもおもいろい。へんにつっこまないで暴走するままという のがいいかも。インストラクター役の人、いろいろな役ができそうで有望か も。

浪漫一家

3ヶ月で38本でした。


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