2001/12/30
つなぎに中野で映画「セックスチェック第二の性」(1968年 増村保造監督)を見る。
自己中心的な短距離走コーチ(緒形拳)が新人女子ランナー(大楠道代)を鍛えオリン
ピックを目指す。男になれと言い、毎日ひげを剃らせたり、男言葉をしゃべらせた。
しかし連盟のセックスチェックで半陰陽と診断され絶望する。コーチは今からお前
を女にすると・・・。おおまじめな顔をしてとんでもないことをいうコーチの言動
が、今見るとかなりおかしいんだけど、当時は結構純粋な言葉と受け取られたよう
な気もします。1950〜70年代の特集上演なのに客たくさん入ってる。でも小出監督
はもっと強烈なんだろうな。。。いろんな意味で。
つなぎに池袋で映画「ダンボールハウスガール」(2001年 松浦雅子監督)を見る。
男も貯金も失った女(米倉涼子)がホームレスになる話。仕事優先で生きざるを得な
い状況にある人には効きそう。ちょっときれいに撮りすぎているような気もするけ
ど、かなりおもしろい。ル・ピリエが無くなってからはじめて文芸座へ行ったけど
きれいなたてものになってましたが、まわりが風俗店なのはかわってませんね。
この先の「みすず」「光の雨」も楽しみ。
11月10日映画「みすず」を見る。大正時代に童謡詩人として活躍したものの
26才で自殺した金子みすずの心象をわりと淡々と描いたものです。それほど
激しい生き方をしたわけではなく、周囲に影響を及ぼしたわけでもない女流
文人ですが、独特の言葉使いが生まれてきた気持ちを表現しょうとしたもの
と思います。町並みや人物の映像はきわめてきれいなのですが、あまり多く
しゃべらない主人公や、紀伊国屋書店製作で文学的世界を重視した内容なの
で、劇としての面白さはいまひとつでした。田中美里は使い方が難しい。
Light staff 「Capcicious Blue」 千本桜ホールは公演中止。
ひさしぶりにNHK FMシアター、松田正隆「落下傘」を聞く。姉妹が暮らす家に妹
の彼氏がいそうろうしに来るが、たまたま”兄”が帰ってきたので、変な出会い
をする。兄は最近、布を持ち帰ってきては、部屋にこもりミシンで縫いあわせて
いる、姉妹たちは落下傘を作っているのではないかと語りあうが・・・。
あまりに変な登場人物なので、松田正隆とは思えないストーリーと会話であった
けどまあまあ面白かった。
なんとか200本
池袋へ行ったので、八時半も見たかったのですが見れなかったのでFMシアター、
鈴江俊郎作「魚たちのために」を聞きました。
NHK教育で「こんにちわ、母さん」(作 永井愛)を見る。見てたら夜中になってしまった
ので演劇の感想はちょっと待ってください。
文芸座で「光の雨」を見る。連合赤軍浅間山荘事件に至るまでのできごとを映画に撮
っている、そのメイキングビデオを見せるという趣向です。
暴力は全く駄目という人以外は、みどころ多いのでぜひどうぞ。
年間で217本でした。後半は集中力がなくて理解しきれないものが多かったので、まとも
なこと書いてなくてすみません。睡眠不足で眠かったり、仕事の事考えたりするんで、
観劇のリズムもかえなきゃならないと思ってるのですが、なかなかうまくいきません。
2001年のまとめは1月中旬に公開予定です。
10月06日 GRASSHOPPER 「ばらいろ蝶」 明石スタジオ 2000円
見るの2作品目です。カイコとマユの姉弟は、母親が死んでからカイコが体を売った
りしながら生きてきた。カイコは養蚕会社の連中がよくくるバーで働き出し、マユ
はその会社に雇われた。そのバーはカイコの友達の兄がやっているが、友達と兄は
とても仲が悪く、さらに母親が刺されて死んだ場所でもあった。
今回もかなり人道に反するストーリー。この劇団の本は、どぎつさが売りかもしれ
ないけど、根本的なところは人間の良心が丁寧に書かれていて好きなんです。当事
者にだけしかわからないハッピーエンド。
10月06日 開座 「肢を蔵する果実は冥王星で妹を生む。屍をひく蟻一匹我
が影を超えず」 テルプシコール 2000円
ダンスカンパニーノマドのワークショップスタイル公演とのことです。歌とゆっく
りめのダンスで、ストーリーやパフォーマーに役割りは無いんだけど、無秩序とは
いいきれない内容でした。日本風でもありアジア風でもあり西洋風でもありました。
最近あまりコンテンポラリーダンスとか見ないんで、ダンスの面で見ごたえがどう
のとかわからないのですが、ソロや集団で何か表現を引き出そうという努力があり
ありとしていて刺激的でした。でも暑かった。
10月07日 FEEVER DRAGON 「Wolf」 芸術劇場小1 3300円
わりとよく見る劇団です。未来のあるとき、地球では火星からの移民に対する差別
や弾圧がおこなわれていた。火星移民の過激派グループは、過去の暴動で狼男と恐
れられた男を冷凍睡眠から呼び覚まし革命を起こそうとするが・・・
ひさびさのヴァイオレンスものということで、登場人物のほとんどが殺されてしま
う過激な内容でした。もりあがるシーンの出来はいつもながらレヴェル高いと思う
のですが、落ち着いたシーンでの集中や迫力が、最近の若手劇団の細かなことへの
こだわりに比べるとさみしいかなあとも思えます。
10月07日 本谷有希子「FINAL FANTASY」 ブラッツ 2000円
見るの2作品目です。私設遊園地の地下室に監禁された7人の女は、女教官のしごき
で強制労働を強いられていた。主犯で遊園地オーナーの男がいうには、君たちが愛
の無いセックスで精子を無駄にしている報いだと。彼は種なしになってしまい、子
孫を残せないかわりに、遊園地を作り子供を楽しませるといっているが、周囲から
は危険人物とみられ・・・。
業界的に注目度の高い公演で混んでいました。本もおもしろいし、演技も恐怖や怒
りの空気を上手く作っていたと思います。新旧のテクニックをかなり取り込んでい
るようにも思えるけど、ここまで現代にフィットした言葉や感情にまとめるのは、
かなりすごい。
10月08日 ボーナストラック「ついてない奴等」 千本桜ホール 2300円
強力左ブラシの休み中企画のようです。はじめてみました。
ビルの屋上で自殺しようとする少女の話。ミラクルマンとかいう戦隊もの。
自殺志願の自衛官によるバスジャック。死者が天国と生き返りを選択する話。
で、つきがない人の可哀相な結末がそれぞれありました。バスジャックの話が、
最近の金目当てでない人質事件の数々をネタにしていて興味深かったです。かな
りうまかったけど、ちょっとこってりしたくどさ以外に個性がみいだせなかった
かも。
10月13日 ベリィギャルド「勝ちにゆく」 明石スタジオ 2000円
はじめて見たと思うのですが、見たことある顔もあったような。いなかの孤児院
で育った5人の男女も色恋沙汰の年になったが、彼らを育てた神父は決して子供
を作ってはいけないという。悪い金持ちがやってきて住民をいじめたり、不幸を
もたらす女が次々と男達をたぶらかし、混乱が深まってゆく。。。
チラシにミュージカルって書いてあったのでいってみたのですが、最近多い反人
道的ファンタジーでした。登場人物のキャラクタや事件は、その方面では珍しく
ない作りでしたが、とにかくよく走り回りました。こういう傾向の見慣れてるせ
いもあり、本や表現に刺激は感じないのですが、かわいい女の子までイカレタ役
をやらねばならない、厳しい時代です。
10月13日 デイタイムスターズ「MAGIC HOUR」 銀座小劇場 2200円
旗揚げ公演とのことです。元バンドミュージシャンの男が店長代理をしている中
古CD屋でインディーズ映画の撮影がおこなわれることになった。店員の女の子が
主役で、その弟が監督なのだが、ストーリーは店長のお気に入りの曲にまつわる
大学時代の恋話を元にしており、その相手まで現れた。恋と映画の行方は。。。
映画の撮影をやってるところを見せなくて、声だけ聞こえていて、奥の事務所で
のいろいろなやりとりをコメディタッチで作ってます。旗揚げ公演とは思えない
こなれかたで、個性的なキャストの使い方もうまかったです。でもみんなでやる
ギャグがかなりすべってたかも。
10月14日 ペピン結構設計「地獄」 麻布die pratze 1800円
はじめて見ました。どこかの島にあるつり具工場に、夏休みのアルバイトとして
大学生などの男女が集まった。大学に入ったもののつまらなくて不登校になった
女子や、まゆげが濃い女子、子供の頃に兄弟を失った男子など、ひと癖ある連中
ばかりで、顔をあわせるとどぎつい話をしてしまう。そして1人の男だけが他の
人には見えない2人の鬼を見るようになって、自分がここに来た意味を知らされ
る。。。
激しい静かな演劇とでもいいましょうか。ラッパ型のわざとせまい舞台をつくり、
接近したやりとりの中で、若者の言いたい事と言いたくない事を、ひっぱりだし
、はぐらかし不思議な人間関係を形成してゆきました。特殊な舞台空間を作って
いただけあって、シーンのきれいさや、配置センスは特筆ものです。今日は暑か
ったので水着シーンも良かったけど、天気悪かったりしたら見てるだけで寒いだ
ろうな。
10月14日 東京キリンプログラム「終わりなき日常を笑う」 千本桜ホール 2500円
はじめて見ました。男2人でのコント集です。教祖の演説から始まり、瞬間芸的
なのが続き、わりと長編なのでコインランドリーの話がありました。2人とも演
技はうまいんだけど、ふつうに笑えるようなオチではなくて、たまに変な動き
をすると笑いが出る位でした。考えすぎてこうなっちゃたとも思えないんだけ
ど。ほんと寒かった。
10月18日 「FOOT LOOSE」 ACTシアター 9000円
ご存知、1984年のヒット映画のミュージカル化です。田舎町に引っ越して
きた若者が、ロックやダンスが禁止されていることに反発して、若者たち、
そして大人たちを説得してダンスパティーを開いちゃう話です。
若手の歌やダンスは良かったのですが、ベテラン勢のシーンが渋すぎて、
隣で見てた子供も遊びだしちゃうし、バランスをもう少し工夫して欲しか
ったです。でもダンスや3人娘の歌とかは、この年代の舞台としては期待
以上のものでした。
10月20日 とっても便利「バイセクシュアルな夕暮れ」 タイニイアリス 2300円
昨年、大阪でみた以来2度めです。1990年に初演してから2回めの再演だそ
うです。彼の変な動きを見せると精神病で苦しむ人が直っていまう大心理
学者がいたが、ライバルがあらわれマスコミにも扱われなくなってしまっ
た。話題を作るため、彼はバイセクシュアルであることを告白した本を出
すが、周囲の人達との関係がおかしくなり・・・。
コメディとして書いたとあるけど、オペラ風な歌がしっかりしているので
コメディらしい機転を入れる余地が少なくて、東京の小規模なミュージカ
ルを見慣れている人には、ちょっと硬めにかんじるでしょう。
昨年みたGOOD MOTHERもそうなんだけど、ああいう結末が好きなのかな。
せっかく2丁目でやるんだからゲイネタはもっとディープなのを見たかっ
たかも。傾いて見える舞台が面白かったけど少し気分悪くなってしまった。
10月20日 ワンスモア「八岐大蛇」 サンモール 3700円
ストーリーやセリフに関しては、best 5に入ると思います。続きは後日。
10月21日 流山児事務所「幕末2001」 本多劇場 4500円
西南戦争の最後を描いたショーの稽古中、薩摩軍の首領中村半次郎役を演じ
る役者が、本当の戦場にいるような感覚を覚え・・・。
よりによって南野陽子に歌わせるという快挙までやってしまいました。何を
やるかわからんのが流山児のいいところ?かも。
10月14日 石山海と劇団火扉「ナミキ所長」 千本桜ホール 1500円
ときどき見てる劇団です。製本会社にアルバイトとして所長の娘が入ってき
たが、仕事はしないわ、いたずらはするわで社員は大困り、特にアルバイト
の少年を苛めつくし・・・。
親子問題をおもしろいタッチで描いていました。終盤の展開はびっくり。
10月27日 「ヴァニティーズ」 アップル 6300円
1年ぶりにキャストがかわって再演です。藤田朋子はかわりなしですが、その
他は、藤谷美紀と松本紀保になりました。学生として活発な生活を送ってきた
3人が卒業して別々の生き方を始め、6年後に再会してみると・・・という話で
す。1960年代〜70年代なので話の古さとかはあるのですが、彼女らの考え方は
現代日本で生きる目的が今までと違ってきている状況と通い合うものが多く、
アメリカは普通の人の意識でも進んでいたのかなあと考えさせられます。
昨年の感想
10月27日 かちどきばし少女探偵団 「部屋と仏像と私」 BRATS 2200円
劇団としては初めてみますが、主宰者の作品は前にみたことあります。部屋
にTVもなく、仏像彫刻が趣味なOLの所に刑事が調べに来た。昨夜、お笑
い芸人が棒状のものでなぐられ重傷で、彼女の知人であったためである。電
話線も抜いていたため、友人が電話しても誰も出なかったという証言まで出
て、彼女の容疑が深まり、彫られたばかりの仏像が昨夜の凶器だろうとまで
いわれてしまい・・・。
コミカルな推理物ですが、カギとなるものが仏像というするどい目のつけど
ころです。かけあいの呼吸とかが、すごくうまく作られていて、オチが口か
ら出る前に笑えちゃうような出来でした。
10月27日 「ラフカット2001」 スペースゼロ 3200円
毎年見てます。詳細は後日にしますが、3話目のブルースカイの書いた本が
気に入りました。役者のパフォーマンスも3話目以外はうまくやりすぎた感
じがして方向性としてどうかなと。。。
あるていど有名な作家や演出家が新進の役者でやるという企画なので、作家
や演出家の特色がでる内容になるのはわかるのですが、最近の役者は意図以
上のことが出来すぎてしまっているのではないかという気がします。
10月28日 四季「異国ノ丘」 四季劇場秋 8400円
うまいだろう見なさい、という感じがして、はっきり言うと四季嫌いなんで
すが、新作オリジナルというので見にいきました。結論的には、大人向けと
してかなりいいミュージカルだと思ってます。日中戦争時、首相の息子でア
メリカ留学経験をもつ青年が軍に内密で蒋介石と和平を試み、その後シベリ
ア抑留され苦しむ話で、死に近い状況での人間の生き方を深く描いています。
灰汁が強いので、誰もがリピーターになるような作品ではないですが、1度
見ておいて損はない内容だと思います。
10月28日 ピンスパイラル「風車の姫」 池袋小劇場 1000円
2作品目です。25年に一度おこなわれる、姫を神への捧げ物とする祭りが近づ
き、姫は何故自分が死ななければならないか、婆や近習に激しく尋ねる。婆
は核心に触れる答えをしないかわりに、姫に記憶を失わせる薬を飲ませ、も
う他に道が無いという。
理由のわからなさがポイントでしょうね。姫の苦しさがよく表現されてました。
11月03日 宝塚月組「血と砂」 日本青年館 4000円
日本青年館の公演に行ったことなかったので、いってみました。映画にもな
ったスペインの闘牛士の物語です。原作や映画と異なり兄弟の争いが軸にな
っています。闘牛大会に参加した兄弟とその友人は、友人が牛に殺されてし
まい動揺するが、兄はスカウトされマタドールとなり、弟は闘牛をやめて結
婚しようとするが恋人が事故で死んでしまう。弟は兄を恨み殺しまで引き受
けてしまうが・・・。
スペイン人の情熱って、男優が演じても日本人では厳しいと思うんだけど、
(松平健が超ハイテンションになればなんとか・・・)よくやっていたと思
います。男女の部分もドライで甘くないです。好みは別れると思いますが、
激しいのが好きな人はかなりはまるのでは。フラメンコダンスは普通に迫力
ですが、闘牛シーンの牛のダンスが静と動のメリハリが良かったです。
11月03日 麦「飛び散った蝶たち」 東演パラータ 2800円
山口洋子原作で、昭和55年〜58年の銀座ホステスのいき様を描いた物語です。
開業10年のクラブクィーンは、新興店によるホステス引き抜きでややピンチ
であったが、ママのひとがらや店の雰囲気に定評があり、他店から移ってく
るホステスもいる。主人公のホステスもママのひとがらで移って来た1人だ
が、しっかりものでありすぎて、店の売れっ子たちに少し煙たがられている。
しかし契約違反をたてにライバル店社長が殴り込んできたとき、身を挺して
店を救い、みんなの信頼を得るが、ポジションが高まったことで、新たな火
種がうまれ・・・。
題材が題材なので、どぎつい内容ではあるのですが、すごくまじめに作って
あるのが、ある意味感動的でした。最後端折りすぎの観はありますが、20年
前というのが、時代劇の範疇に入りかけているのがショックかなあ。征美役
が秀逸でした。
11月04日 アクターズオフィス「Cold Angel,Sweet Devil」 芸術劇場小2 3000円
はじめてみました。人の運命に天使や悪魔が手出しをしたら・・・という3
本立てです。島原の乱で天草四郎がなぜメシアとされ反乱の先頭に立つ事に
なってしまったのか、グレースケリーはなぜ主演女優の座を捨ててモナコ王
妃になったのか、金の亡者であった悪徳司教が改心することができたのは。
悪い話ではないのですが、題材や演出方法がすごくアマチュア劇らしく見え
る手法を選んでしまったように思えます。
11月04日 レミントンハミントン「BETTER CHOICE」 千本桜ホール 1800円
人生の分かれ道ともいえる選択を迫られたとき、人はどうするかという短編
集です。笑えるのはかなり笑えましたが、渋いのはいつもより渋かったです。
みんな大人になったなあと感じます。
11月10日 力の加減「郵便男爵」 pamplemousse 2500円
土曜の昼なのに満員でした。ノスタルジック・ホラーだそうです。ある村
ではポストに入れた郵便が男爵様によって配達されるか、処分されてしまう
かがきめられてしまっている。よそから来た男も少女に郵便を投函を依頼し
たことからポストの中の不思議な世界に放り込まれてしまい・・・。
いつもながら力が抜けてしまう、わけのわからん内容ですが、いつもより
突き放さないで、ネチネチしていたように感じます。ある程度、不愉快で
劇場を後にするのも作者の狙いにはまってるんでしょうね。
11月11日 1mg「空が。」 麻布die pratze 2300円
後日かきます。
11月11日 七面鳥歌劇団「ドヴェナッツアチ・メーシャッエフ」 アゴラ劇場 3500円
ひさしぶりに見ました。男といくつもりで申し込んだロシア旅行が、男運のない
女2人旅になってしまい、連続婦女暴行事件があった森で、12ヶ月の妖精に出会う。
妖精は12の輝ける夢を見せてくれるというのだが、その看護婦ファッションがあ
まりに怪しい・・・。
ロシアものとして作ったというのですが、ロシアに旅行でやってきたというだけで、
どこがロシア劇なんだーと叫んでしまいそうです。あまり後をひかない作風を目指
している団体なので、その場で笑えればいいのですが、けっこう今思い出し笑いを
しているような、やや生ぬるい笑いかも。衣装がかなりよかったです。
11月17日 DMα「恋風」 麻布die pratze 2800円
見るの3回目です。シェークスピアのから騒ぎを原作とするダンスミュージカルで
す。内容はへんな男女がくっついたり、嫉妬に燃えたりする話ですが、ほとんど
せりふがなくてダンスで表現なので、かなりベタベタです。これを正視できれば
どんなミュージカルもへっちゃら? ここのダンスの特色はステップのやわらかさ
でしょうね。はじめは違和感も感じるのですが、人と人のコミュニケーションを
表現するのに、有効な方法かもという気になってきます。群舞の構成とか音楽は
レベル高いです。
11月17日 水企画「水の行方」 WENZスタジオ 2800円
第1回公演ということです。NHKのラジオドラマで放送されたものの演劇化です。
水道メーターの検針アルバイトを始めた男が、大量の水を使用している家に出く
わす。先月の20倍もの水量なのでその家の人に確認するが、追い返される。男は
事故で同乗していた恋人に死なれ、極力人と関わらない生き方をしていたが、な
ぜか大量の水を使う家の女性には興味をもたずにはいられない・・・。
ラジオドラマをかなり忠実に進めてゆくので、ことばは洗練されているのですが、
生きてる人間の言動としては違和感ある場面も多かったです。水に関するエピソ
ードはすごく奇抜なんだけど、話のなりゆきとかが普通の演劇ほどバラエティが
なくて、同じ方向へ流れがちだったように思います。最初から劇場演劇として書
かれた本との違いでしょうね。署名簿の私の前は、加藤健一でした。
11月18日 弘前劇場「職員室 5:15p.m.」 世田谷パブリック劇場 3000円
遠くまで出かける気力がなかったので歩いて三茶にいってみました。青森のどこ
かの高校の3年生職員室での出来事です。のんびりはしているのだが、女性教師
が離婚すると言い出したり、修学旅行あっせんの旅行代理店の営業員に物色され
たり、あやしげな女が総合科目でやる演劇の指導をやらせろといってきたり、授
業以外にも先生たちは結構忙しい。さてこの実写的演劇の結末はどうなるでしょ
う。
大きな劇場だけに、机や応接セットなど大量に使い職員室らしかったです。演劇
のテクニックとしてはおもしろいけど、なんで実生活みたいな演劇を作るのか以
前から理解できず。英語字幕があったけど外人いたかなあ。それとも・・・?
11月18日 遊演地「ムーンライト・プリズナー」 千本桜ホール 1500円
第1回公演ということです。雑誌等には「カネクレ王国」という予告が出ていた
のでお笑い系かと思ってましたが、少年少女が大人になり、役者は何をなすべ
きかといった、ちょっと小難しい内容でした。個人的にはかなり気に入りまし
た。今年の千本桜の良かったものに入りそうです。実在のテレビネタをかなり
使っていたのが、おじさんにはうれしくもあるんだけど、シャープな演劇にこ
だわる場合にはどうかと思います。演劇なんか3日経ったら見た事忘れちゃう
って、結構痛いところ突かれました。
11月23日 音速かたつむり「カゲロウ達のユメ」 シアターグリーン 2500円
はじめて見ました。さっぱり客が入らず借金がかさんだ定食屋で、さらに一家が
食中毒で死んでしまったが、近所では心中したという噂になっている。しかし家
族と巻き添えになった友人が幽霊になって、生き残った娘を励ましていやおちょ
っくっている。娘は定食屋を改装して再開するといっているが、いつもの取りた
て屋の他に、こわもてのアニキまであらわれ・・・。
人情コメディでお約束な展開だけれど、わかもの感覚でノリの良い作りでした。
かわす会話もところどころ福島三郎に匹敵する、ほれぼれするのがありました。
登場人物のキャラクターの作り込みがみごとで、短めだったのでもうちょっと
活躍させてあげたい人物も多かったです。
11月23日 ズーズーC「明治六年敵討ち禁止令」 新宿Fu 1000円
得意の明治初期物です。江戸末期、ある道場で客の武士が斬られ、道場主が切腹
する事件がおこった、居合わせた道場主の娘の言うことには、武士と道場主が話
をしている所に道場破りが現われ、用件の順番で武士と道場破りが争いになり、
突如現れた牛に気を取られている間に道場破りが斬ったという。武士の息子達は
敵討ちを探すために、その話を芝居にして旅の一座を旗揚げするが20年かけても
相手は見つからず、明治六年になってしまい・・・。
題材の選びかたはとてもいいと思うんだけど、劇中劇をくどい位にやる狙いも最
後までみればわかるんだけど、見てる途中は劇中劇とはっきりしてるだけくどい
かも。笑いを取るのもオーバーアクションにたよりすぎているので、今回はやや
辛口です。
11月24日 電動夏子安置システム「月と真珠の喋り方」 麻布die pratze 1500円
はじめて見ました。日本列島のはるか南に地図にも載っていない群島があり、1
人の男が無人島として買い取った。彼女を連れてやってきたが、この島に住もう
と言ったら相手にされず、争っているうちに岩に頭をぶつけ死んでしまった。と
ころが、その場を島の原住民に見られ、無人島でないこと知る。案内人と研究者
の他は日本人なんだけれど自給自足に近い生活をしていて、昔からの生活を守ろ
うとする人達と、本土との交流を広げようとする人達がいる。いかにも健康的な
島であるが、若者や子供にも病気が多く、研究者は何かを知っていそう。
不思議なシチュエーションの中で次々とおこる、現代人やこれからの人類が背負
う悲劇。あかるいだけに、より怖いとも言える。
11月24日 太陽族「Re-Born」 シアタートラム 3300円
199Qからコーダマークに変わって活動再開だそうです。廃品回収を仕事にしていた
親の家を処分するために、リサイクルショップに引き取りを頼んだら幼なじみもや
って来て、リストラされ最近再就職したという。その家には処分を頼んだ長男夫婦
の他に脚の悪い長女がいて、元幼なじみの男と訳ありの様である。深夜、死んだは
ずのその家の親父や、知恵遅れでとんでもないことをする寺の娘が現れ、人間関係
に不思議な作用をもたらす。。。
人間の言動はきわめてリアルに、かつ思考は理性的に書かれているのですが、起こ
るできごとが、常軌を逸していて、なんか好きですねこういうの。都会に出てしま
った人が、ひさしぶりにいなかの旧友に会って、忙しさにかまけて記憶の底に沈め
てしまったものがいやおうもなく沸き上がる気持ちがぶつけられてると思います。
こういう内容の劇を作る劇団が東京に無いことは、良いことなのか、仕方ないのか、
視野がせまくなってしまっているのか、どんなもんでしょう。
11月25日 On your markS「かんづめ!」 千本桜ホール 2300円
4年ぶり2回目の公演ということですが、はじめて見ました。ある高校のグランドの
地下に裏演劇部の部室があり、アングラ演劇大会めざして作品つくりをしている。
といっても野球部監督も兼任する教師とスクールカウンセラーの他は入ったばかり
の生徒1人しかいない。鼻を伸ばすかたつむりの話や、悪刑事の結末などむさ苦し
い出し物を練習するが、生徒が高校野球ネタをやりたいと言い出す。演出のカウン
セラーは誉めるが、教師には後でぼろくそに貶してアングラの訓練にするというの
だが・・・。
劇団ひまわりの大阪教室出身者で作ってるユニットで、アングラ的なこともうまか
ったです。観客は子供から若者が多かったですが、アングラについてどう思ったか
興味深いです。高校アングラ演劇大会、本当にやってほしい。
11月29日 レーヴェ「女が女を誘う瞬間」 ウェストエンドスタジオ 3600円
はじめて見ました。怪しい美人がいてSMクラブの経営をしてるらしい。銀行員を手な
ずけて、裏金融をやっている女を騙す協力をさせようとするが、彼女は金が目的では
ないらしい。金融屋の店員や客、用心棒の刑事、同じ店を狙っていた若者達が巻き込
まれてゆく・・・。
スタイルの追求としては、かなりすごい。ストーリーはB級映画なみだし、演技も危
なっかしいんだけど、ところどころの妖しい雰囲気はみごと。それほど露出している
わけではないけど、衣装へのこだわりがかなり痺れる。
ブーツ好きな女性には気をつけることにします。
12月01日 濱田和幸・清河寛「観客不在」 千本桜ホール 3000円
はじめてみました。昨年7月からの再演だそうです。15年売れないお笑い芸人が素人
と組んで最後のコンテストに挑戦する。普段はものすごく面白いのだが、仕事だと
失敗ばかりで、元サラリーマン素人相方にも、リサーチがなってないとかネタが面白
くないとか言われてしまう。あと数日でコンテスト出場できるのか?
役者2人でお笑いの話というので、コント的なものかと思っていたのですが、お笑い
に取り組む若者の骨のあるストーリーものでした。お笑いについては下手だという
設定もあり、お笑いとしては寒いけど演劇としては意味あるネタにしなければなら
ないのを、とても良く考えて作ってありました。
12月01日 ミュージカル座「サイト」 俳優座劇場 5500円
後日書きます。
12月02日 佐藤正隆事務所「スカイライト」 OFFOFF劇場 4300円
イギリスの現代劇で作者はデイビッド・ヘアです。ホテル社長の中年男が妻の
死後1年経って、以前つきあっていた女の元を訪ねてくる。女は男にはこりごり
と教師の仕事に打ち込んでいたが、君が必要だという彼の言葉に気持ちが動き
ベッドをともにする。しかし彼女が夜中に生徒の宿題を採点しているのを冷や
かしたことから、彼が結局は自分しか信じない人間であることが浮き彫りにな
り・・・。
「リタの教育」と同じキャストなんですが、作品の内容上、激しいぶつかりあ
いが多くて印象はかなり違いました。翻訳や演出のやり方によるかもしれませ
んが、イギリスの人気作家の作品らしさというのが感じられず、オリジナルは
もう少し会話劇の味わいがあるんでないか?という風に思ってます。
12月02日 ハグハグ共和国「さかな」 シアターグリーン 共通券
はじめてみました。後日書きます。オフ会の待ち合わせでのボケは「サイト」
より面白かった。
12月08日 炭酸ズノウプロジェクト「THROUGH THE GATE」 シアターグリーン 共通券
2年ぶりに見ました。アメリカで次期大統領候補の隠し子が誘拐される事件が起こる
が、候補はその娘を含めて関係者を全て始末するようにマフィアに指示する。娘は
通りすがりの少年達に助けられるが、そもそもこの隠し子の話は、ごく近い秘書な
どしか知らないはずなのに・・・。
スピーディなアクションがなかなか見物でした。ギャグはどちらかというと悪趣味
ですが、日本人が考えるアメリカンジョークって感覚が楽しめました。
12月08日 スイセイミュージカル「ONLY ONE」 芸術劇場中 5500円
今年3月に初演された作品の全国公演中の東京公演です。いわゆるクサいミュージ
カルですが、ミュージカル好きな人にはかなりいける内容だと思います。
3月公演の感想
12月09日 「GODSPELL」 ルテアトル銀座 6800円
30年前に作られ、今でも上演されてるアメリカのミュージカルです。高級劇場で有
名人集めてやるような作品ではないと思いますが、小劇場的楽しさもいろいろあり
ました。
12月09日 娘の予感「メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス」 千本桜ホール 1000円
2000年/2001年に黒テントで上演されて好評だった作品のようです。タイトルと異な
り内容は人間的でわかりやすいです。まだ見てない人は内容を知らないでみることに
超したことはありません。
12月14日 アセチレンラヴ「夢華」 千本桜ホール 2300円
見るの2度めです。自殺の名所の近くにあるカクテルバーには夜な夜な不思議な来客
がある。振られてすでに酔っ払ってる女、やくざに一目ぼれしたサラリーマンなど。
マスターが出すカクテルは、満たされない気持ちでいっぱいの彼らに転機を生み出
すが・・・。
スタイル重視のオムニバスですが、美術や観客との近さの制約のなかで十分手を尽
くしていたと思います。口調もバーの雰囲気を出そうとよく練られていたように思
います。
12月15日 豚耳「狂塚」 西荻WENSスタジオ 2000円
旗揚げ公演とのことです。安達が原の鬼伝説にまつわる時代ものです。抽象性を持た
せた美術で工夫は感じるのですが、途中まではテーマがわかりにくい構成だったよう
に思います。でもラストの迫力はよくできていた。
12月15日 螺旋組「ノエル」 シアターグリーン 共通券
ひさしぶりに見ました。留置場で知り合ったダンサーと失語少女、少女は彼のダンス
に惹かれ、教えてもらうために万引きを繰り返すが、殺人を犯したダンサーには死刑
が待つ裁判が始まろうとしていた。。。
ストーリーや会話については、うまいとはいえないのですが、この劇団はポイントを
凝った作りをいつもしていて、今回もダンスへの熱意について効果的な表現をしてい
たと思います。
12月16日 「美女で野獣」 新国立劇場小 5250円
ぴあでチケット買うとき美女と野獣と書いてしまい、しっかり店員さんに直されてし
まったです。夜のコンビニに現れる常連さん達とゴミ箱の話です。新国立劇場製作の
演劇としては今まででいちばんくだけているのではないでしょうか、8割方がパルコ
劇場向きコメディで、2割がパルコじゃできないといったところでしょう。現代人の
ライフスタイル、特に主人公の独身女性の孤独に対する嫌悪というテーマのドラマは
多々ありますが、テレビドラマでなく演劇で見せるには何をすべきかをよく考えた演
出がされていたと思います。
「女子高生のは安っぽい化粧品の匂いがするからいやだ。」が気に入りました。
12月20日 「四谷怪談」 シアターコクーン 9000円
年に1回は蜷川みなきゃいかんかなあと思い行きました。昔の言葉でよく聞いていな
いと何言ってるかわからなくなる以外は気楽に楽しめる内容でした。新旧の舞台技術
を駆使していろいろな仕掛けがあり、あれだけ動かしても燃えてるヒトダマとかどう
やってるんだろう。個人的には生首が一番気に入りました。
12月22日 CAPTAIN CHIMPANZEE「サンタクロースの弟子」 シアターグリーン 共通券
すこしひさしぶりです。さえないサラリーマンが老婆を助け、お礼に願い事を叶えて
くれると言うので、サンタクロースになりたいと言ったら、南池袋に住む日本人サン
タクロースの弟子になれということで会いに行ったら、彼はもうサンタはやめたと言
う。老婆から預かった金星を狙って悪い奴等もあらわれ・・・。
ちょっとかわった物語の出来がいつもすばらしい劇団です。今回はクリスマスねたで
サンタクロースがプレゼントを配ることに空しさを感じたらというのがテーマで、医
薬品開発や雪女がからんできます。意味深いものも多いけど、今回のは遊びをたくさ
んもりこんであり、笑えるものでした。
12月22日 二兎社「日暮町風土記」 シアタートラム 4500円
後日かきます。
ニナガワなら解体されるところまで作るだろうなと不届きな事を考えながら見てしま
いました。
12月23日 ジョーニズ「pre-pop宣言」 ウッディーシアター中目黒 2300円
後日かきます。
12月23日 Sky Theater Project「半ライスのたてまえ」 千本桜ホール 2000円
後日書きます。
12月28日 cat foot project「メイクホーム」 千本桜ホール 2200円
後日書きます。
12月29日 レインボウ城「冒険儀式」 シアターグリーン 共通券
後日書きます。
12月30日 菅原千彗オフィス「香港夜想曲」 相鉄本多劇場 3000円
後日書きます。
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