2001年の演劇

2001/07/01


パート2です。

04月01日 無現「BENRIYA」 アトリエ無現 1500円

エ・ネストという劇団からリニューアルして第1回公演とのことですが、 はじめて見ました。アトリエの場所が世田谷区野沢なので歩いて20分位の所です。 地下だけどけっこう広くて、階段状に100席程客席を作ってありました。新作の 予定がぽしゃって昔の作品を改訂再演したようです。主婦向けのダンス教室も やっている便利屋に人探しの依頼が来た。中学でいじめられた相手というのだが 容易には見つからない。そんな時、求人広告に1人の男が応募してきて、その 男こそ、依頼されていた男であった。依頼主に連絡すると殺してくれという。。。 ストーリー的にも意外な結末でおもしろいですが、主要キャストの動きのキレ の良さが気持ちよかったです。ただしんみりとする所がコクになってるとは言い 切れないのがやや不満。ダンスはかなり良し。

無現

04月07日 春風堂「LOVE GUN」 ウッディシアター中目黒 2500円

初めてみました。ある日、自衛隊を軍にする法律が成立し、特殊部隊に外国で の日本人救出の任務が内示された。ところが軍事予算が半減されたために作戦 費用は隊員のアルバイトで賄うことになり、建設仕事をするが金が貯まらない。 休業するバーを借りて水商売を始めるが、むさい男ばかりで客がこない。なじ みの占い師のアイデアで、○○○バーに商売替え。。。
全体的には、男の汗臭いような力強いコメディなのですが、途中から恐ろしい ことになってしまいました。馬鹿馬鹿なことを大まじめにやるのも、これぐら い徹底してやってくれると本当におもしろい。せりふもかなり冴えてる。

04月08日 北区つか「熱海殺人事件」 シアターX 3000円

半年ちょっとぶりの北区です。いまさらどうのと言うことは無いですが、マン ネリとは言えないだけの見所を作ってくるのが、さすがです。でもちょっと 地震の話も、故郷の話も甘めだったように思います。日頃うまい劇を見ている 人には必要ですよ、つか劇団が。

04月08日 Eva「悠国」 東演パラータ 2000円

はじめてみました。昔ある王国で、生まれてからずっと幽閉されていた王子が、 王を殺して城を脱出した。当然城からは追手がかかり、戦いになるが王子が持 つ絵を見せると武将はひるんでしまう。いっぽう人が出払った城では、山賊出 身の総務担当大臣が、他の大臣を罠にかけ権力を掌握しようと動きはじめた。 。。
王子や王も演じたのは女性で、その他女性出演者の方が多いので、雰囲気は違 うのですが、王政と国家というものの描きかたはシェークスピア劇に通じるも のがあったように思います。でもどこか和風な価値観かなあ。剣闘シーンが多 かったのもありますが、せりふの作りとしても舞台を広く使って、小劇場の演 劇というよりは、蜷川チックな大劇場向き作りだったように思います。後半の せりふかなり良かったです。

Eva

04月14日 バフドクロ「ブラトゲーニョのポロリあり」 千本桜ホール 1500円

8ヶ月半ぶりの第3回公演です。映画完成の記者会見風景からはじまり、男ばかりの むさくるしいコント集ですが、タイトルの意味はまったく不明。それが良かったわ けでもないけど、戦争の救援を求めるがいちばん記憶に残ってる。

BAFDOCRO

04月14日 NYLON100℃「すべての犬は天国へ行く」 本多劇場 4500円

1年半ぶりのNYLONです。でも役者や作品は他で見てるからひさしぶりという感じでは ないかも。西部劇です。それ以上の内容については公演中なので、また後で。恐ろし い話なのに笑っちゃいますね。話の進み方が絶妙です。ケラの作品は一定のアピール または価値観によって書かれてないので、小手先のパロディは作りやすくても、大き な反テーマが作りにくいと思うのですが、今回のは西部劇でセオリーがはっきりして るので、ツボ押さえまくりだったと思います。うまさとセンス悪めのギャグを対等に 評価するとバランス悪く見えるかも。現在の超人気作家の中では、もっとも自由で広 い方向性を持っていると思います。NYLON向きでないと思えるのもありますが。

04月15日 National Youth Music Theater「PENDRAGON」 厚生年金会館 6000円

ロンドンのミュージカル俳優養成劇団のようです。子供も多数いましたというか未成 年の出演者ばかりのようです。アーサー王伝説の、義姉モーガンとのかかわりを中心 にしたストーリーです。子役の演技は日本の子役の方がうまいと思うけど、歌がうま いのにはおどろきました。音楽もかなりの出来だと思います。外人客ほとんどいなく て、おばちゃんばかりというのが不思議でしたが。

04月15日 蜜「ヒスパニックラブ」 pamplemousse 2500円

PENDRAGON終わったの3時10分だったので、帰ろうかと思ったのですが、時間を潰して 見て帰りました。はじめてみました。ある金持ちに雇われた派遣社員が、愛人にする 女を連れて来いといわれ女探しに出る。あるボクシングジムに弱そうな男と巨乳なね えちゃんが入所して、変なトレーニングが始まる。はたまた性格悪い女優とまぬけな 女プロダクション社長のとこへひきぬきが来る。派遣社員はジムの娘、巨乳女、女優 を次々に拉致するが・・・。
おばかで救い難いけど、ちょっといい話だけの戯曲演劇をやりたくないという姿勢は 買えます。役者、すごく個性的なの集めてますね。性格悪い女優(偽大神)役の人い いなあ。加藤直美を初めてみたときの印象に匹敵する。つるつる衣装の偽MAXもなか なかグー。

04月21日 青年劇場「もがりの海」 サザンシアター 4935円

小説「ひかりごけ」で広く知られるようになった人肉食事件の人物の晩年を描いた ものですが、劇の作りとしては暗くはありませんでした。負い目を感じさせてはい けないと、人に預けて40年会わなかった息子が訪ねてきても追い返し、故郷にいら れず上京した際に助けてもらった人から譲られた店を立て替える事を拒み、かたく なに自分の生き方を貫いてきた男が、昭和天皇の危篤を聞き、自分の行いを許して くれる唯一の存在の喪失を感じ苦しみます。特殊な事件を題材にしてますが、戦争 世代の人間にはかなり実際的に、そうでない人でも人に迷惑をかけてない人はいな いと思いますのでそれなりの重みがあります。でもラジオ体操会の話とか明るい話 題を多く盛り込んであったのが現代劇としてうまく作ってあるともいえます。メン バーが死んで減ってゆくのを笑って語り合える場を作るのがベテラン劇団の余裕で しょうか。

04月21日 SOAP「ぼけー。」 モリエール 2000円

1年ぶりです。かなりおばかな短編集です。”しゃべる羽毛布団”、”大人の立体 絵本桃太郎”などが良かったです。最近の若い連中ほどキレはないけど、なまくら 刀で痛めつけられる感じの、マニアックな楽しみが味わえます。真美子ちゃん目当 てで来た人には、ややセクシー不足?

SOAP

04月22日 BLOCKS「TIES」 ウッディーシアター中目黒 3200円

はじめてみました。あるマンションの一室は日替わりで、この部屋の持ち主の娘で 恋人のカメラマンをユーゴで失った女性、死んだカメラマンの弟で彼もカメラマン の男、おさななじみ、友人で大会社の跡取りの男が使っている。女性の兄で大阪で シナリオライターをやっている男もたびたび窓から訪ねてくる。彼女は死んだ恋人 のことを割り切れないのだが、弟と付き合いはじめる。周囲の人間も2人の事を認 めるようになった時、彼も自分にとっての壁を乗り越えるためだといってユーゴ行 きを告げる。。。
テレビの役者中心ということで、最初の方動かず、せりふも少なくどうなるかと、 不安になりましたが、次第に迫力も出てきて、おもしろいというには一歩手前でし たが、見所多かったです。かっこいいシーンの作りかたは感心するものがありまし た。ストーリーの結末も予想ハズレでやられたです。

04月22日 東京23区外劇団「斎藤君の見えざる手」 千本桜ホール 1500円

見るの2回目ですが、前回の全く記憶なしです。商店街の個人商店とのつきあいで やってきた町のやくざが、大資本の進出でビジネスを真剣に考えざるを得ない状況 になる話です。男5人キャストですが、全編ハイテンションで、まあよくやったです。 ストーリーも今の安売り商売のポイントと問題を鋭く突いていて、おもしろくて、 勉強になる内容でした。この前の北区より激しかった。

東京23区外劇団

04月26日 一跡二跳「海のてっぺん」 紀伊国屋ホール 4300円

ラッパ屋が売り切れだったので、こっちにしました。結婚を間近にしたカップルが 海の見える場所に建てている新居の工事の様子を見に来る。家は3階建てだがどう やら2世帯住宅で、婚約者の女は親が同居だということを初めて知る。さらに母親 だけのはずが、再婚して2人で住むと言い出し・・・。
母親と婚約者の板はさみになっても、なんとか両者をなだめてうまくやろうとする 男の姿がなんとも涙ぐましいです。いつもの社会性のレベルからすると、2世帯住 宅に関する問題の掘りさげ方が、やや物足りなくも思いますが、カップルと親と 大工たちの人物設定で、1場物としてできうる限りの動かし方をしていたと思いま す。小劇場で見た方がおもしろいだろうな。

一跡二跳

04月28日 流山児事務所「ゾンビな夜」 スズナリ 3800円

行くつもりなかったんだけど、急に気がかわって見てしまいました。山崎哲演出 というのも久しぶりに見ました。遊びで付き合っていた女に結婚を迫られた男が、 母親に女をかたずけてくれと頼む。超親バカな母親は、かつていらなくなったペ ットを始末したように、公園の裏山でスコップを使って女を殴り殺すのだが・・ ・。
大人の学芸会と銘うってあって、子供の劇と同じ作りを大人がやったらどうなる かという作劇法的にも興味深いものでした。まあ、ほんとうに学芸会的内容で、 演劇見たい人が3800円も払って見るもんじゃんないと思いますが、アトリエ公演 を多くやるようになって、現代演劇のかなり最先端にかかわる作品作りができる 環境を整えたなと思える出来でした。

流山児★事務所

04月29日 アブドラ座「ランバージャック」 ウッディーシアター中目黒 2800円

はじめてみました。中学生がアジトにしている小屋に、ひとりの男が隠れるよう に潜んでいた。中学生たちに、少し説教的なこともいうのだが、後から来た女生 徒とテレクラで出会って、ゲーセンで遊んだことがわかると、親近感をもたれて 仲良くなる。みんなで泊り込んだ翌朝、警察がやってきた・・・。
元々オムニバスの短編として書かれた作品ということで、30分位だと友情とショ ックがうまくまとまった内容になったような気もしますが、長編にしたことで、 中学生を演じる無理が目に付きすぎて、やや心地悪くなってしまいました。小町 役の人の演技は質感が良かったです。大人のセーラー服もたまにはいいかも。

劇団員のページ

04月29日 X-X-X「ING」 千本桜ホール 1500円

見るの2回目です。あるバーで酔いつぶれた男が気が付くと、いつもと少し違う 様子。マスターに連れられていろいろな夢の世界に行くが、どこも自分の想い とは違う。
男4人による肉弾コント的内容でしたが、ストーリーは渋いところを狙っていた と思います。でも何が本テーマだったかよくわからなかった。オープニングなど ライティングはかなり良かったです。

連休で、劇場はいつもよりすいています。偶然でしょうが、今週は2時間未満 のばかりで楽だったけど、ちょっと物足りない。

04月30日 テアトルミュール「シモーヌ!、シモーヌ!、シモーヌ!」 アイピット目白 2500円

はじめて見ました。戦争が町に近づいたある日、夫が突然銃殺刑となり身重の 妻シモーヌは毒を飲んで自殺する。気がついて天国かと思うと、そこは自殺し た女が集まる場所で、生前の記憶がなくなるまで修行するらしい。先輩が指導 するだが、なぜかピエロのかっこうをした2人で、下手な手品などで彼女を慰 める。しかしこの世界で前例の無い、彼女の出産がおこり、その子は彼女ら3人 にとって大切な男の記憶を呼び起こす・・・。
見た目はおかしいのですが、自殺にかかわる絶望状態を断片的に描いているの で、重く辛い所もありました。話のつながりより、幸せと不幸せ、生きている ことと死んでいること、当人と第三者、人生のコントラストを演劇表現したよ うな作りでした。場面間の生演奏音楽もよかったです。

テアトルミュール

05月01日 Human b.「MISSING LINK」 シアタートラム 2000円

はじめてみました。森の研究をしている人達が、外国から戻った研究者と謎の 旅人の出現から、不思議な夢を見るようになる。その夢では自分が違う名前で 呼ばれ戦いに巻き込まれている。なぜ戦っているのかわからないが、異次元世 界での前世が原因だということがわかってくる。。。
世田谷パブリックシアターの企画公演で、チラシも渋かったので、ハードな活 劇は予想外でした。動きは極めて良いですが、せりふが多少難しい内容のわり には大声で怒鳴るのが多くて、誰に向かって語っているのか漠然としていたよ うにも思います。理屈っぽいせりふが多いけどクライマックスで暴れてた男が 正気を取り戻すきっかけがアレというのは、予期せぬ展開でいいかも。エンタ ーテイメントと割り切ってしまわないのが、いいか悪いかわからないけど持ち 味でしょうか。

05月02日 Mt.BOK'75「ポッポネルネル」 アゴラ劇場 2800円

劇団ふれるーじゅを中心とした企画のようですが、はじめて見ました。HIV感染 者が共同生活する家ポッポネルネルで、1人の入居者がAIDSを発病し、新しい入 居希望者があらわれる。みんなは発病者を励まそうとダンスの練習をはじめたり、 新入者が打ち解けるための工夫をしたりする。レイプで感染しショックで記憶を 失っていた女性が記憶を取り戻しかけるが・・・。
特殊な状況ですが、日常感を大切に作ってありました。さりげないリアリティを 出すには、ことさら集中した演技が必要と思いますが、かなりの部分で適切なプ レイをしていました。というか数年前にはなかった表現方法をあみだしているよ うに思います。

ポッポネルネル

05月03日 猫しり演劇社「湯たんぽを持った脱獄囚」 アイピット目白 1800円

旗揚げ公演のようです。別役実の2人劇です。終バスに乗りおくれた男が、バス 停にいた女になんで待つように言ってくれないんだと文句をいうと、勢いよく反 論してきた。そのうち、女は男に、持っていたバラや灰皿をあげると言い出し、 ついには湯たんぽや毛布まで取り出し男におしつける。女はなぜそんなことを するのか?
かみあわない会話の駆け引きを楽しむ劇だと思いますが、なかなかよかったです。 ジョークとして言うことと、ディベートを同じ真顔で連発してゆくので、どれが 本気の発言なのかさっぱりわからなくなる感じでした。

05月04日 創劇舎「迷宮の彼方」 王子小劇場 2100円

はじめて見ました。医大の落研のメンバーが合コンの出し物コントで病人相手に ボケるのを練習していると、病人役の人が本当に心筋梗塞になってしまった。当 人が気が付くと天国の入り口に来ており、入国審査は野球のバッティングでホー ムランを打つと天国に行けるらしい。
チラシの題字が古風だったので、渋いストーリーものかと思ったら、いきなりコ ントではじまり、天国のシーンも素っ頓狂なやりとりが交わされ予想外な出だし でした。しかし、後半は人間の生死の意味を問い掛ける思想的な内容で、それな りにいいこと言ってるのですが、何がもっとも表現したかったのか、理解しきれ なかったです。役者はいい演技や動きをします。

創劇舎

05月05日 アセチレンラヴ「いつかやさしい黄昏に」 千本桜ホール 2000円

バンタン芸術学院卒業生で結成した劇団を新ユニットにして第1回公演とのこと です。見たことある顔もありました。退行催眠治療で有名な女性セラピストの 所に、警察から連続通り魔事件の参考人が記憶喪失なので情報を引き出して欲 しいという依頼が来た。その人物は3年前に別れて消息不明だった元恋人であっ た・・・。
催眠をキーにしたサスペンスですが、女性セラピストの心情を丁寧に作ってあ りました。伝説の催眠術師とかベタベタなギャグもありましたが、人への気持 ちや仕事への情熱を語るせりふはかなり良かったです。若者にも関心のあるテ ーマで、ギャグ以外部分のクオリティを出せれば、人気劇団になるのではない かという気がします。音楽の使い方もよい。

ACETYLENE LOVE

05月05日 Beans「すぎのとを」 TOPS 3500円

第6回公演とのことですが初めてみました。女性3人のユニットに今回は、男優1人 がゲスト出演というスタイルです。来週もあるので内容は無し。
あまり普通でない生い立ちで、普通でない仕事をしている3人の同居生活を大晦日 の紅白歌合戦の時間だけで描くという、ちょっと変わった作りです。紅白なんで すぎのとをなんですね。うまい。いかにもTOPSのコメディーという出来です。他 にこの作品に合う劇場を思い着かない。

05月06日 FEVER DRAGON「ボタン 〜押す人々〜」 芸術劇場小1 3300円

よく見ている劇団です。謎のいん石がやってきてミサイル迎撃で直撃は避けたも のの、かけらが日本にふってきた。エイリアン達は、そのかけらを集めるために 映画会社、ペットショップ、レンタルビデオ屋に怪盗をさしむける。いつもはハ ードな内容が多いのですが、ぽわったとした3話構成で、エネルギー出し切れて ない感じでした。落ち着いたことをやる劇団ではないので、新しい内容へのチャ レンジとしては評価したいと思います。女性映画監督のキャラのつくりがおもし ろかった。

FEVER DRAGON

05月07日 シアターナインス「夏ホテル」 パルコ劇場 9000円

松本幸四郎の現代劇企画の第4回ですが、初めて見ました。ドイツでの手品大会 のために、ホテルに滞在している日本人マジシャン、マネージャ、助手たちが 深刻な問題に直面する物語です。
基本的にはあて書きされた本ではなく、ことばがわからない所にやってきた人 達が手品師だったら、こんなやりとりがかわされるだろうというのが出発点だ ったとおもうのですが、作ってるうちに、だんだん親子のやりとりになってし まった観です。登場人物の感性を象徴する出来事がいくつか、理屈っぽく入り 込められていますが、まわりくどいの好きな人には楽しみ甲斐のある本だと思 います。役者を見るのが趣味ではないのに高額なのを見てしまい、少し後悔。 木村拓哉からのお祝い、花と言えず、いかにも草なのがいいかも。

05月12日 Frozen Peach Sugar & Sugar「幻花希譚」 さいたま市民会館うらわ 1000円

ちょっと怪しそうなのでいってみました。チィニーズアクションミュージカル 活劇ということで、武道アクション、歌、チャイナドレス等イロイロありまし た。ストーリーは、劇場を乗っ取ろうとする悪者と、役者達の戦いでちょーと ひねりが足りないような気がしますが、意外に歌と音楽がよかったです。劇用 の刀で勝負にならないのがわかっているのに、あきらめずに向かっていき逆転 する所とか迫力あってよかったのですが、それ以外のシーンがほとんど同じ構 成の繰り返しなのは工夫が欲しいです。

05月12日 ピンスパイラル「紅月」 池袋小劇場 1200円

はじめてみました。奥様、ひきこもり娘、召使いの愛憎3人劇です。母親の全 てが嫌いになり、その血を引く自分までも嫌いになってしまった娘がその極限 でおこした行動は。。。あんまりかわいそうな話ではなく、娘が勝手に煮詰ま っていくだけだと思うのですが、そう思えるのは自分がオヤジになったからだ ろうな。シンプルな構成で、ダンスやじっと動かなかったりする動きで無言の 表現もしてたりしますが、言葉がある部分はゴージャスな言葉使いで、けっこ うシビレました。集中力の高さが特筆ものです。

ピンスパイラル

05月13日 カナリアロード「サイファ」 千本桜ホール 2000円

通常開演時間近くにいったら満員で入れないということで、夕方の追加公演の 方をみました。函館で最後の戦いを前にした土方の所に、死んだはずの沖田、 竜馬、高杉などがあらわれる。30世紀の少年がゲームのデータ集めのためにタ イムマシンをいたずらしたからだった。。。タイムマシンというと数百年離れ た時代で使おうとするのが多いが、この話は数年の間で移動させ、知っている 人間を集めたという設定がめずらしい。架空の再会でこれまで敵味方でしかな かった関係にあたらしい通じ合いがうまれるところがおもしろい。役者さん達 相当がんばってるけど、押しはいいんだけど、引くところを引く技術だろうね 必要なのは。

カナリアロード

05月13日 1mg「rush」 MOMO 2300円

今回はパスしようかと思っていたのですが、昼間の観劇が時間変更で、結局見 てしまいました。きらいになったわけじゃないけど、前回公演から3ヶ月だっ たので。独身だけど姪を育てている女性美大講師が、一人の女性死刑囚の創作 鑑定を依頼された。弁護士は芸術と認めさせ上告審への影響を狙っているが、 講師や大学関係者は、創作は認めるが学説的にそれは芸術では無いと考えてい た。何度かの接見を経て、関係はなかなか良くならないのだが・・・。 商業的な戯曲の書き方をするなら、もっとクールに徹するだろうけど、死刑囚 の空想世界などが混じっているのがらしさかなあ。死刑囚は理性を失っている としても、もうすこし自発的言動をさせてもよかったのかなとも思います。 「ダンサーインザダーク」のよくしゃべる人物との違いなどを思い出してしま いました。

1mg

5/13行くつもりだったのに、行けなかったグワィニャオン 「Aくんメモ」

05月16日 東宝「細雪」 帝国劇場 12000円

谷崎潤一郎原作で、大阪の商家の四姉妹の夫婦関係や男女関係を描いています。 旧家の誇りを守ろうとする長女、明るく誰からも頼られる次女、家の格式など にしばられ縁遠かった三女、自由奔放に生きる四女、それぞれの生き方や、姉 妹のことを考える心情が、どっしりと描かれています。着物ショーとも言えな くはないですが、劇としても見所多いです。

05月16日 モーニング娘。「LOVEセンチュリー」 日生劇場 12000円

つんく♂がミュージカルにどんな曲を書くか興味があったのでいってみました。 つぶれかかった遊園地のダンスショーのメンバーが、あることのためチャリテ ィーファイナルショーをおこなう話です。ミュージカル部はあっさり目でした が、それぞれソロで歌があったり、人間関係もかなりシビアに描いてあって 10代の女の子がはじめてやるにしては立派な出来だと思います。されどこれ だけでは12000円は納得いかないと思うけど、終盤のライブで盛り上がってし まうのでみんな満足してしまいます。毎日これだけのことをやって、他の仕事 もやってるというのが信じがたいですが、小中学生のあこがれの的として夢 と希望を作っていって欲しいです。パフォーマンスの質としては矢口が好み かな。オヤジギャグは別として。

05月19日 Nameless Studio「誰が見ても同じように青い空」 タイニイアリス 3000円

はじめてみました。設立後15年になるそうです。女性弁護士の一人娘が誘拐 された。犯人からの要求は7年前におこった薬物中毒通り魔殺人で彼女が担当 した当時17才だった加害者女性を殺せというものであった。。。
ストーリーテラー役のおばさんというのが、忍者になったりかなり変なこと をするので、笑えたのですが、事件の背景とか最初の結末とかシリアスで、 男性作家では書かないような生臭さがありました。子役の最後のせりふがは まりすぎ。

05月19日 「リバティ・オン・ザ・ストリート」 中野サンプラザ 7000円

アメリカのストリートパフォーマンスを題材にした、いろいろなジャンルの 音楽とダンスのショーです。私はあまりアメリカものは好きでないので、NY に行こうとも思わないのですが、さらに内容が良くわからない企画なので期 待してなかったのですが、意外におもしろかったです。音楽はオールディズ っぽいのと、ブルースとジャズにゴスペル。ダンスはクラブショー的なもの やストリートもの。白人グループと有色グループでダンス対決なんてのが、 ダンスやってるあんちゃん観客がかなりいたせいもあり、盛り上がりました。 白人の硬いけど力強いステップ、有色系のスピードとしなやかさ、見ごたえ ありました。女性ダンサーもモーニング娘よりかわいかったし。ごちゃまぜ なんだけど、不思議にまとまったショーでした。

05月20日 「夢の裂け目」 新国立劇場小 5200円

ひさしぶりの新国立です。井上ひさしの新作で、東京裁判にかかわることにな った紙芝居屋の話です。公演中なので内容は割愛。日本の戦争責任がどこにあ るかというテーマで、登場人物が紙芝居屋なんて、並の作家には書けないと思 うし、多くの資料を調べて、それを直接出さずに、登場人物の自発的思考に溶 け込ませてるあたりは、本当にすごい本だとは思います。しかし現代劇として、 何かものたりない。下町らしい歌や音楽は気に入りました。

05月26日 MUSICAL BOX CANNABIZ「HAMLET TABLET」 西荻WENZ 2500円

第三エロチカ川村毅のハムレットクローンを小人数用にアレンジしたようです。 一貫したストーリーがあるわけではなく、断片的に繰り返されるハムレットの 悩み、ラジカルな女子高生達のニヒリズム、登場人物になりえない人の存在、 せりふや動きは多いのに、テーマがなかなか見えません。スカート丈の長い女 子高生が登場するシーンが多くて、第三エロチカのは見てませんが、たぶんそ れよりはアングラ色を出すことに苦心したのだと思います。この退廃感はなか なか味わえないものです。

05月26日 はらぐろ「7月7日くもりのち晴れ」 千本桜ホール 1500円

第2回公演とのことですが、はじめてみました。結成10年の劇団が公演1週間前 にして大ピンチ、団員はやめるは、看板役者は入院するは。結局、演出家が主 役で出演することになったが、新入団員の顔を見て看板女優の態度がおかしく なった・・・。
緩急つけた流れ、人間関係のかけひき、グッとくるクライマックス、作りの上 手さでは、今年の千本桜で一番かもしれません。はりせんでドツキ合いとか、 劇中劇の使い方とかテクニックとしては古いですが、愛される小劇場演劇を作 るための努力がみなぎっています。あのとぼけた男役の存在も貴重。

05月27日 Funny*Flying*Fish「檸檬」 銀座小劇場 2800円

はじめて見ました。ボトルメイルで知り合った3人のアリスがネットを通して 恋愛相談したり、おまじないを研究したりする女3人劇です。ネット物演劇と しては、私が見た中で最新内容です。年齢の違いだけでなく国籍や言語も超 えたコミュニケーションが可能となりつつある状況の、わき腹をうまく突い ています。大笑いしたいのをずいぶん我慢しました。いちばんおかしかった のは英文字それぞれに意味を付けようという所。おきまりのオチではありま したが、私の好みとしては、かなりヒット。役者も個性的で良かったです。

Funny*Flying*Fish (工事中みたい)

06月02日 現代制作舎「うしろ姿のしぐれてゆくか」 シアターV赤坂 3800円

当日券で見にいたったらさすがに年配客が多かったです。さすらいの詩人、 種田山頭火の本心をさぐる宮本研の本で、15年前に初演されたそうです。偽 坊主として施しを受けながら、酒を飲み、女遊びをしながら旅を続ける山頭 火に知人達は腰を落ち着けるように忠告し、彼自身もポジティブな思想だけ で旅をしているわけで無いことに気づいている。。。
考えさせること多いのですが、いろいろな出会いにおいて彼の行動が必ずし も統一されていないまま書かれているので、作者が何を書きたいのか、その 場でわからず、見終わってからあそこはこういう意味なのかと気づくのが多 かったです。主人公以外女性ばかりというのも、テンポの変化をつけるのに 難だったかも。

06月02日 クーピーズ「ピース」 アトリエフォンテーヌ 2800円

旗揚げ公演とのことですが、役者は20代後半から30代でした。20年間人形を 主にやってきたおもちゃ会社が経営難で、元共同経営者だった男の会社から 援助を受けることになったが、その男の狙いは人形の版権を奪い、生産中止 にすることだった。苦境に立った現場社員のもとに、変なカウボーイが現れ 超能力を授けてゆく。。。
ビジネスの裏側の戦いをネチネチ書くよりは、超能力を出してきて冗談っぽ くしたのは、今回については成功したと思います。おもちゃ業界とかわから ないので、私の目から見ると、人形への愛情や執着が、大人がはたしてこう いう風に愛せるのか理解しきれない部分もあるのですが、ある意味爽やかで した。衣装がかなり良かったです。

06月03日 M's Crew「豆腐と水門」 タイニイアリス 3000円

声優もやってるらしい三澤真弓さんから案内が来ていたのですが、うーむど こで見たか思い出せない。低地で大潮や雨の度に水害を気にしなければなら ない、どこかのうらびれた町、小さな食堂ははやってはいないが、友人達が よく現れる、変な人間関係をひきずって。。。
学者をしている夫が繭にこもって寝てしまったのに、まぼろしが現れては よくしゃべるとか、かなりふざけた設定ではあるけれど、人間関係のドラマ としては大作だと思う。時間は流れ過ぎず、そこに在り続けるとしたら、人 は、どう人とつきあい、自分を確かめるのか。せりふの時代に載っても不思 議でない戯曲だと思うけど、豆腐の意味が劇全体からすると漠然かなあ。 演出が静かすぎないのが私にはうれしい。

M's Crew

06月09日 ギルド「恐竜の息子たちへ」 モリエール 3000円

この劇団見るの2回目です。サブタイトルが「ロミオとジュリエット21」と あり、介護施設を抜け出した老婆たちがジュリエットのような恋をしたい と願ったことで始まる夢の世界です。複数のロミオと複数のジュリエットが 場面を奪いあうようなつくりですが、ロミオとジュリエットのストーリーは かなり忠実におっています。ものすごくうまいというわけではないのですが、 この劇団の演技のつくりはかなり好みです。アレンジをふくめロミオが追放 されたところまででも見所あったので、2人が死ぬ所は見る人だれでも知っ てるので抜かしてしまうのも、構成としては面白かったかもしれません。

ギルド

06月09日 力の加減「エメラルドの都」 アゴラ劇場 2000円

わりと良くみている劇団です。ドロシーが嵐に飛ばされてやってきたオズ の国は、西の悪い魔女によってエメラルドの輸出が邪魔されていまいちパッ としない国だった。しかもブリキはプライドが高く、ライオンは理屈っぽ く旅の一行は喧嘩ばかり。。。
たぶん、はじめて有名な原作をベースにした作品だけど、原作が冒険でわ くわくするところを、とことんくだらなさを追求した逆説的な展開です。 原作への裏切りという観点では笑えるけど、いつものオリジナルで客を小 馬鹿にしたような内容に比べると、アピールダウン気味かなあ。くだらな さを面白く見せるってのは難しいね。

オフィス加減

下北沢、TOLLYWOODで短編映画「悪魔のダッチワイフ」(監督 高橋亨)を見る。 21:30の最終回とはいえ1人だけで見るのはちょっとさみしい。首が切り落と される連続殺人がおこり、主人公の女子高生も怪しい男達に狙われる。改造 人間となった女子高生は事件を謎を求め、先祖の事件にたどりつく。その時 ダッチワイフが。。。
もともとB級作品として作っているので、かなりめちゃめちゃな内容だけど ここまでやれば立派なもの。演技も東京の小劇場では見れないレベルだけど、 まじめにやってないというわけではなくて、映像でかっこいい演技を作るの はそれだけ大変なのだろうと思った。

TOLLYWOOD

シネマ愚連隊

6/10昨日見れなかった「ねぇ、歯みがいたの?」(作 浅川いづみ、監督 金海初芽) を見る。結婚2年目の夫婦は互の時間を大切にしようと夕食を別々に取る生活をし ていたが、妻が仕事上のストレスもあり過食症になっていく。ある日夫が帰ると部 屋中に食物の容器と、死んだようにように眠る妻をみつける。。。
男女の精神面の関係を描いたものとしては70%位の満足。女性作家の作品だけあっ て女性がブルーな気分になったときの荒れ方などみごとな作り。夫という人物に 対しても、不満だけでなく、作家としての愛情が込められていてグー。

「ねぇ、歯みがいたの?」

06月10日 プロジェクトジョカ「祭りの夜」 駅前劇場 2500円

ひさしぶりに見ました。宮沢賢治の銀河鉄道の夜をベースにした大人の童話的内容 です。少年たちの純粋な気持ちも最終的には出てましたが、かなりギャグをがんば ってました。しかもハイテンションでうごきまくりなので、ノスタルジーとは遠い 世界です。脈絡なく現れる変な連中も面白いのは面白いですが、今この童話を使う 意味をもう少し掘り下げてほしかったように思います。

06月16日 「CABARET」 ACTシアター赤坂 15000円

体調悪かったのですが最前列だったので見にいきました。1951年に「私はカメラ」 のタイトルで劇化され、66年に「キャバレー」としてミュージカル化された名作ら しいです。60年代ならば奇麗でまとまった従来ミュージカルに対して猥雑さを直接 表現した刺激的作品だったかもしれませんが、現代では時代劇以上の意味は見つけ にくいです。昨年の「RENT」が現代にフィットした好内容だっただけに、本場のミ ュージカルが見れた事以上の満足は得にくいのでは。役者のパフォーマンスは良か ったと思います。

06月21日 「贋作 桜の森の満開の下」 新国立中 7350円

まだ体調良くなかったのですが、せっかく買ったので見に行きました。結論として は、美術と振り付け以外に目を見張るものはないけど、今年の日本演劇界を代表す る作品になってしまうでしょう。テーマ的にややぼけになってしまったのは、人々 が考える「鬼」の意味が80年代とかわってきていることにあるように思います。人 間における鬼が自主的なものから強制されるものになりつつあるのに、自らの意志 で生きることを前面に出すだけでは見る人にシンクロしにくくなっているのではな いかと。アグレッシブな作品を作っている人に、年月の経った再演をやれというの がふさわしくないことなのかもしれない。

06月23日 ズーズーC「喜劇 姥捨山笑」 ミニホールFu 1000円

2週間も調子悪いのは10年ぶり位です。休んでいるべきなのですが、小劇場の感覚を 忘れるのが怖くて出かけてしまいました。屁理屈な体力系喜劇をやる劇団ですが、 今回はあと4日で捨てられようとしている爺さんが、家族や隣の住人を混乱に巻き込 んで、捨てられないようにがんばる話です。入れ札で捨てる人を決めようと言ったり、 投票の心理を突いて大混乱をおこします。バカな部分だけでも面白いのですが、屁理 屈が国会討論なみの困った内容で、いつもほれぼれします。でも理屈っぽさは好き嫌 いが別れるかも。

ズーズーC

100突破

06月23日 スズキビリーバーズ「悪霊〜下女の恋」 本多劇場 4700円

1997年の初演は見てません。コントグループのかたわれが結婚するが、事故で車椅子 の生活になり、相方はけだもののような男だった。。。
若者が松尾スズキをこぞって見たがるのがわかるような、人間の本質をするどく描い た一品です。これだけ本がいいと演出での遊びも冴えるでしょうね。4人の役者はそれ ぞれ、いい味だしてますが、小島聖の動きの良さが予想外でみごたえありました。 「家族をやめる言い訳に」というキャッチコピーもグーすぎる。

森崎事務所

06月24日 スイセイミュージカル「夢があるから」 前進座劇場 7500円

日本のミュージカルで、完成度の高いものを見せてくれるのが、スイセイミュージカル と思っております。新しいことはやらないし、いわゆるクサいミュージカルなんですが、 ミュージカル好きな人にはお勧めしたいです。昨年から全国公演している作品で、NY生 まれの振り付け師中川久美の成功と挫折の物語です。ダンサーの物語だけあってダンス シーン、特にショーダンスがうまく作られています。個人的欲求としてはもっとダンス シーンを多くして欲しいけど、クオリティ追求だとあれくらいが限界かなあ。前進座初 めていったけど、赤い壁がハイテンション系には、いいかも。駅から遠いけど。

スイセイミュージカル

06月29日 「CANDIDE」 国際フォーラムC 12600円

18世紀の思想家ヴォルテールの反楽天主義小説が原作で、レナード・バーンスタイン 音楽によるミュージカルの日本初演です。男爵家に生まれたものの戦争で国が滅び放浪 の身になったキャンディードは、楽天主義の家庭教師が教える全ての状況は幸福につな がるという考えに納得いかず、どこかに最善の人生があると信じている。しかし行く先 々で苦しみが、だけどそれなりにラブラブ。。。
かなり変テコなストーリーで、思想的内容があり、ラストはかなり見る人を馬鹿にして いるような結末だけど、オペラスタイルなので長時間はあまり気にならないです。1956 年にこういう内容ですから、ブロードウェーミュージカルの楽天傾向に反するものを作 りたかったのでしょうか。まれにこういう作品があるという意味では、かなり気に入り ました。

CANDIDE

06月30日 東演「恋でいっぱいの森」 東演パラータ 3700円

ロシア式演劇をスタンダードにしている東演が初めてミュージカルをやるというので、 見てみました。シェークスピアの「夏の夜の夢」「から騒ぎ」「お気に召すまま」の の話がややこしくなるあたりを再構成して、かなり歌を入れてありました。シェーク スピア劇としてのせりふも多くて、せりふの部分はいかにもシェークスピア劇の語り でした。ミュージカル劇団の公演が見せ所を絞って、他を簡単というか感情にしても はっきりさせているのと異なり、古典劇の複雑さをそのまま出す、そのわりには衣装 は現代だったりする、想像力を必要とする演出でした。実験的企画で商業的にやろう と思ってるのではなさそうなので、こういうのもありかなとは思いますが、日本の年 配者が楽しめるミュージカルでフィクションベースのはなかなか作れないかも。

東演

06月30日 遊機械プロデュース「ムーン・パレス」 新国立小 5000円

遊機械がクオリティの高い作品をやってるのはわかるのですが、こだわりがまともな 方向に向いてるので、普段あまり見ないのですが、プロデュースでかわった作品をや るというので見てみました。ポール・オースターの不思議な青春小説で、本を乱読し 大学をやめ、金持ちで盲目の老人の読書係となった青年の話です。舞台や役者の動き などが非常にきれいだったのが印象的ですが、小説的な台本のつくりと日本人には無 い感性がせりふの端々に語られていたのが気に入りました。見る側があまりハイテン ションでない時のほうがしっくりくると思います。

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