2000年の演劇まとめ
2001/01/07
2000年のまとめです。私は趣味で演劇を見るだけなので、作る側になったり、深く
研究するつもりはないのですが、それでも、無責任な放言をしてよい年齢でもない
ので困ったものです。現代演劇が社会にはほとんど影響ないでしょうが、業界人や
観客に与える影響、作品作りを通して進んでいく技術、今後の価値など日頃から考
えねばなりませんね。なかなか時間がないのが辛いですが。
疲れていて寝てしまったりして、同じ状態で見たわけではないので、公平な評価では
ありませんが、主観的に良かったと思うものを挙げます。その公演で、見せたいもの、
伝えたい事が、特色を持って表現されていたものを選びました。非娯楽作品にとりく
む団体を応援したい気持ちがあるので、取り組む姿勢に娯楽と非娯楽で違いがあると
は思っていませんが、非娯楽が多くピックアップされています。
なにかずばぬけている
- 06月 空間詩人「untitled」 タイニイアリス
ベスト1はこれです。言語コミュニケーションの能力、限界をシビアに描きました。
- 07月 ダミアン 「阿呆神」 東演パラータ
演劇の空間としての舞台美術は、ここ何年かダミアンが優れていると思います。
- 09月 CAPTAIN CHIMPANZEE「アリとキリギリス」 シアターグリーン
SF+メルヘンで決してうまい出来の作品ではないけど、作者の書きたかったことが
深い所で伝わってくる結末。
オリジナル
- 04月 MUSICAL BOX CANNABIZ「CANNABIIZの宝島」 東演パラータ
アンダーグラウンド風味のミュージカル。万有や月蝕とはちょっと違う。
- 03月 偉人舞台「人格販売機 Vol.4 是空」 タニイアリス
家族や個人レベルでない、社会危機を扱った作品。そういう系統なぜか少ない。
- 05月 Dark Moon「男的女式」 千本桜ホール
シナリオライターの作品らしく、細かい部分のこだわりがうれしい。
- 06月 クレセント・フェイス「Anodyne-鎮痛剤-」 扇町ミュージアムスクエア
原因不明の病気と薬の開発に関する問題。スリルありました。
- 08月 ギルド「命短し恋せよ乙女」 ウッディシアター中目黒
2人の実在女性の生きざまがダイナミック。
- 09月 本谷有希子「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 プロトシアター
現代劇の先端で使われる言葉が興味深い。
- 10月 Jalopy「ハイジ」 ウッディシアター中目黒
力技の応酬。
- 11月 GRASSHOPPER「トリコジカケ」 明石スタジオ
老人介護の問題を若者感覚で扱った。かなり過激。
- 11月 猫ニャー「将来への不安」モリエール
善意というものが、むなしくなってしまっている今では、こういう描き方で喚起
してみるとどこかで成果がでるかも。
名作
- 01月 StageStation 「罪人」 千本桜ホール
アメリカらしい宗教事件もの。読むだけでもおもしろいはず。
- 04月「陽のあたる教室」 世田谷パブリック劇場
映画の劇化。人間関係の大切さを問い掛ける。
- 05月 キリスト伝道劇団「薔薇の館」 新宿新生館
遠藤周作の思慮の深さ。
- 06月 イプセンを上演する会 「ヨーン・ガブリエル・ボルクマン」 新宿新生館
利害が対立する人間のものの考え方が辛い描き方。
- 07月 Flash! All Spirits 「アダムの星」 千本桜ホール
ジェームス三木の作品。思いやりの心。
- 08月 メッセンジャープロジェクト「愛しすぎる男たち」タイニイアリス
私では決断できない。
- 09月 青年劇場「島清、世に敗れたり」 紀伊国屋ホール
清次郎の問題は、現代人にとってはとても身近。
ミュージカル
- 06月 四季「李香蘭」 四季劇場秋
本はそれほど良いとは思えないけど、オリジナル作品に対する愛情が現われて
いました。
- 06月 とっても便利 「GOOD MATHER」 HEPホール
初めて見たので、まだなんともいえないのですが、他にはない独創性があります。
脚本、作曲、演出、実質的主演までやってしまう大野裕之はいつかトップに立つ
かもしれないけど、時代のニーズがどうでるか。
演技良かった人
- 04月 斉藤舞(オフィスJIN) 「ロマンティックス」
演技や歌における表情がとてもよかったです。
- 08月 産婦人科女医役の人(メッセンジャープロジェクト) 「愛しすぎる男たち」
役名も姓だけなので役者さんの名前を判断できません。ごめんなさい。やりとり
の呼吸が一番見ごたえありました。
- 09月 佐藤由美子(MUSICAL BOX CANNABIZ) 「CANN'ABIZの快楽の園」
倒錯した世界をいかに見せるか。よく考え、よく作りました。チープでない粘り
強さを感じます。
ダンス良かった人
- 06月 原田優一(天狼プロダクション)「キャバレー」
若さあふれるタップが軽やかすぎです。
- 11月 大野優子(DMα) 「巡恋話」
ダンス中に止まった時の姿がかっこよかったです。
- 12月 阿久津葉子(FEVER DRAGON) 「Love」
ステップの切れの良さがすごいと思いました。
一年分のパンフやチラシをひろげると、部屋中ひっちゃかめっちゃかです〜。
インデックスにもどる
take@gene.ne.jp