2000/04/30
シアターグリーン近くの行列ができるラーメン屋
「屯ちん」で初めて食べました。東京とんこつラーメンということで、しょ
うゆ味にほどほどのトンコツスープ。博多風にありがちな甘みがないのが
東日本人には食べやすいかもしれません。下北沢にいくとよく麺僧で食べる
のですが、あそこがいちばんあっさりなトンコツラーメンかもね。
病院務めの人とか見てると、刺激あるカルチャーが欲しいとか言ってられない
気になってしまいますが、より良い人間の生き方を求めてがんばってください。
作家のみなさん。
録画しておいた「マンガの夜」と「蝿取紙」を見る。どちらもヌルくないドラマ
を見るのにじゅうぶんな良作ですね。それ以上のことは頭がまわらないので、か
けない。
2月27日。オヤジもリハビリを始めたので、そろそろ私も復活したいと思います。
なかなか集中できないのが辛いところです。こだわりを持った生き方をしてゆき
たいもんじゃ・・・・焼き。
夜までのつなぎに、「THE WORLD IS NOT ENOUGH」を見る。特に007好きというわけ
ではないけど、お気楽に楽しめそうなので。アクションは見ごたえある。最初のロ
ンドン市内のが、非常識な乗り物で好きだ。CGくさくないのもいい。それにつ
けてもソフィー・マルソーかわいい。年は年だけど他の女優さんたちと一味ちがう。
しかし動機があんなんでいいのか。なんで民間のテロリストがあんな技術持ってん
だ。とみんなツッコミ入れてそう。
今週は脱線事故で、中目黒がいちやく名所になってしまいました。私も月に数回
日比谷線を利用しますが、駅の近くでスピードも出ていない所であんなに壊れる
とは。電車も50年以上の歴史ですから、そろそろ新スタイルを考えてもいいかと
思います。
今週(〜3/20)は帰省していたため更新なしです。20日の晩はエコー劇場へ出
かけたのですが、電車代をケチって代官山から歩いたら道に迷って結局見る
ことができませんでした。前売り買ってたわけではないので損害はないけど
疲れた。
重度の花粉症のうえに、風邪をひいたらしく体調きわめて悪いです。しかし強い
薬を飲んでいるため、鼻や喉の炎症は押さえられていて、だるさと激しい眠さが
つらい。今日(16日)は一日中寝てました。
01月08日 The other side「海人山人」 シアターグリーン 2500円
たぶん見るのはじめてだと思うけど、ハガキが来ていたような。けっこう混ん
でました。
捜査課で刑事たちが犯行声明文を目にしている。局長、課長、刑事の家族達が
謎の失踪をして、捜査課のドアに声明文が直接貼られた。そこの課はサイコメ
トラー刑事を集めた特殊な課であり、能力を使用しても犯人の実像がつかめな
い。失敗をあざわらうかのように、刑事に対する誘拐予告がやってきて4人の
刑事も海人の世界へ連れ去られる。。。
ここまでは刑事ドラマのパロディだったのだが、ここからがなんともわけのわ
けのかわらんものになってしまいました。昔地球は海人、山人、宙人と呼ばれ
る人類がいて、戦いの果てに新興の現人類に地球の多くを奪われた。今ふたた
び海人と宙人のたたかいが起きようとしているため、海人はゆかりのサイコ
能力者を集めようとしていた。
全体を通してギャグなのか、シリアスなのかさっぱりわかりません。とにかく
うるさかった。熱心にやってるのはわかるけど、観客が作品に満足するとは
思いにくいですね。
01月09日 展開回路 「ベルバラ」/ Project T「PRIDE」 銀座小劇場 2000円
銀座小劇場プロデュースのマイラーズシアター企画の2本立てです。ひさしぶり
に見た展開回路の「ベルバラ」はフランス革命の時代に生まれ、腹を押されると
ベルが鳴る特異体質の男が、アントワネットの近衛隊長になる数奇な物語です。
ナンセンスコメディとしてはベルバラのいじめかたが甘く、チックチックもアン
トワネットひとりのがんばりで、ネタ不足気味に感じました。歴史物?ならば、
アントワネットが退屈に耐え兼ねて暴走しだしたという動機付けが、私が今一番
興味ある退屈とは何かということにフィットしていて面白い扱いだと思います。
もう少し長い時間でシリアス味のある内容で見たいような気もします。そのとき
はオスカルを女性キャストで。
初めて見るProject Tの「PRIDE」は便所スリッパの右左?が冒険に出る2人芝居
です。家の中を旅して、靴やぬかみそやはしに出会い、便所スリッパとしてのプ
ライドを取り戻していきます。作者もキャストの2人も女性で、家庭的で目の付
け所がするどい内容でした。でもほんとは別作品の予定だったようです。
01月12日 夜想会 「るつぼ」 紀伊国屋ホール 4500円
夜想会はじめてみました。客層は新劇系ですね。アーサー・ミラーの歴史物で
す。17世紀マサチューセッツ州セイラムで少女たちの誣告により多くの女性が
魔女裁判にかけられ死刑に処せられた事件をあつかっています。少女達が遊び
で悪魔を呼び出そうとしていたのを牧師に見つかり、始めは否定していたのだ
が、魔法研究専門の牧師が来たりして大事になったため、悪魔召喚をしていた
ことを告白する。そして悪魔と共に嫌いな女がいたと証言し、彼女達が魔女裁
判にかけられる。主人公の夫婦は、少女達のリーダーである娘をかつて家政婦
として雇っていたのが、夫と過ちをおかしたために解雇したので恨まれていた。
妻を魔女として逮捕された夫は、裁判でこれは魔法や悪魔の仕業ではなく、恨
みによる誣告だと主張し、自らの姦淫の罪を告白するが、証人として呼ばれた
妻は夫の名誉のために、娘と夫の関係はなかったと証言してしまい、夫の主張
は退けられる。キレタ夫は裁判を侮辱する叫びを上げ裁かれる立場となる。
どんな人間も、それが正しいと思いこんで、とんでもないことやってしまう
ことがあります。後から考えると、どうして気づかなかったか不思議に思う
かもしれませんが、現代でもたくさんそんなことがおこっています。映画はど
ちらかというと価値を見せつける所がありがますが、演劇は見る側が探す性格
が強いから、いろんな評価があって自然なんでしょう。「るつぼ」はいろんな
意味で見所多い作品です。
01月15日 ひょうご舞台芸術 「二十世紀」 パブリックシアター 6000円
いままで、新しい外国作品の上演をしてきたキャスターウェストエンドシアター
の企画が、初めて日本人作品で実績ある団体とのタイアップ公演ということらし
いです。作者は日本人ですが、物語は女性で初めて世界の第一線カメラマンにな
ったマーガレット・バーク・ホワイトの一生を描いたもので、アメリカや世界の
二十世紀を写真を通じて捉えたものともいえます。
フラッシュ光の強さや銃声の大きさには多少閉口しますが、写真映像やLIFEの表
紙は見事な出来栄えです。ダンスや男優陣の口調がやや古さを感じましたが、栗
山民也がクドさを感じる位しつこい作りをしてきたのは意外でした。年月の流れ
とともに展開は速いのですが、マーガレットの動き、しぐさなどが全く隙がない。
年に1回くらい麻実れい主演作品を見ますが、これほど声がよく通る舞台は初めて
かもしれません。23日まで。
01月15日 StageStation 「罪人」 千本桜ホール 2800円
ミラン・スティット原作のアメリカ宗教物です。「るつぼ」はイギリス系プロテ
スタントの話ですが、こちらはイタリア系?カトリックの人々が中心です。ある
町のカトリック教会付属学校で教師の修道女が病気になったので、若い修道女が
派遣されてきた。彼女は親切で教育熱心で信仰心も深いのだが、カトリック聖職
者の戒律の厳しさには反抗的で人間らしく生きるべきと考えていた。神父はカト
リックが少数派で信者が町で不利益を受けていること、司教などとの教会内の力
関係で悩んでいる。病気のことなどもあり、神父は若い修道女を家に住まわせる
ことにした。家政婦の猛反対をおしのけ同居を始めるが、修道女が神父に愛情を
示し始めたこと、2人の事が町の噂になったことで、暮らしはうまくいかなるなる。
そしてある日、修道女が殺され、神父が裁判にかけられる。。。
20世紀初頭の事件をもとに書かれた本で、弁護士がついた近代裁判がおこなわれ
るところが「るつぼ」と異なるところですが、一番違うなと思うのは、それぞれ
登場人物が宗教をすることに動機を求めているというか、もはや聖職者も絶対的
な宗教価値観で動いていないというのが時代の違いを感じます。アメリカ人の宗
教観って面白い題材かもしれません。「罪人」のタイトルもいいです。
麦・StageStationの公演は、これまで演技でも目を見張るものがあったのですが、
この作品にはキャストが若すぎたように感じます。でもクライマックスの修道女
が神父にすがりついて訴えるところなどは、「令嬢ジュリー」に匹敵するもの
がありました。
混む事が予想されたので早く入場しましたが、桟敷席の人は3時間近くは辛かった
でしょう。
01月16日 叙情派「世界が眼にしみる」 シアターグリーン 共通券
なかなか味のあるオリジナル現代劇をやる劇団です。かなり混んでいました。
クリスマスの夜、男が恋人を待ってると、イメクラの姉ちゃんがティシュをく
れた。男はその姉ちゃんに、遠い昔に出会ったような記憶を感じる。恋人が心
療内科にかかり、つきそっていくと、男も退行催眠の治療を受けることになる。
思い出しかけた記憶を得るためにイメクラに通い出す男と、人間不信を募らせ
てゆく恋人。前世の因縁が彼らのメンタルに負の部分を作り出していて、絵を
書くという共通の行動が焦点に向かわせる。
考えなおすとかなり無茶苦茶な話だけど、うまいので見ている時はすんなり受
け入れてしまいます。雰囲気といては鴻上尚史の「トランス」みたいに人間の
精神について重く書きながらも、おちゃらけをたくさん盛り込んであるという
感じです。とにかく見終わってすがすがしい気分になりました。
02月06日 イッツフォーリーズ「MIRACLE」 芸術劇場・中 5500円
12時に浜松から新幹線に乗り、14時に池袋間に合ったってものmiracleだけど、
3週間ぶりの劇場です。注目のジャズシンガー小林桂をメインキャストに迎え
親子の愛をジンワリと綴ったミュージカルです。派手さは無いけどリラック
スしてみれたのが少しうれしい。小林桂(こばやしけい・男)の歌は少年役
で高音ばかりなので、ミュージカル慣れした他のキャストより聞かせる所が
無くて残念だったかもしれませんね。
02月13日 スイセイミュージカル「夢のタイムリミット」 芸術劇場・中 5000円
またまた浜松からかけつけですが、今日は13時開演なので、第2幕しか見れませ
んでした。250年ぶりの皆既日食の日、光の国の王様が闇の国の女王に捕まって
しまい、みんなで助けに行く、ちょっと子供向きなストーリーです。ダンスや
歌は小気味いいんだけど、私自身のブランクのためについてゆけないです。
大人がどっぷりと見る作品じゃないけど、地道に国産ミュージカルをみておこう。
03月04日 燃えよDTフィール「精しき神様。」 モリエール 2500円
都心で夜に診療をやってるメンタルクリニックがあり、体験治療の日に相当危ない
人達が集まった。ヤクザの親分子分、リストラでうつ病になった男、アル中の看護
婦、超イラツキの女教師、ガムテープでなんでもぐるぐる巻きにする娘など。その
日は精神鑑定対象者を扱うことになった弁護士も勉強のために見学に来てい、治療
法とは演劇療法で、役を演じることで普段だせない各人の深層を開放しようという
ものである。そのため部屋には刀や槍が置いてあって「自由に振り回しください」
などと書いてある。予定外の急患、ホモの代議士も加わり、それぞれが精神を病ん
だ原因が明かされていく。結局、現代人は精神の育成やケアができないままに成長
し、日々を送っているというところに落ちてしまうんだけど、こういうことを考え
る機会を多く持つということが、ぶっ飛んでしまう前に重要なんですよ。私もコミ
ュニケーション力が衰退しかかてるし。でもいくつかの劇団では相当キツイことや
ってるだろうな。
03月04日 G.O.A「飛龍伝2000」 タイニイアリス 2000円
また飛龍伝やるのと思いつつ、見に行ってしまいました。前回の飛龍伝は、はっき
り言ってチャラチャラしてたけど、今回のは男くささを全面に出して、神林美智子
が男達のつなぎ役をこなしていたのが、全体として引き締まった感じを出していた
ように思います。でも目立たないとかではなく、最初の世間知らずのお譲様から、
11・26決戦までの成長ぶりを、さりげなく演じた小椋美晴がうまかったんだと思い
ます。
G.O.Aのつかシリーズ3本目で、私が考えるつかこうへいの価値が初めて感じられた
ような気がします。やってる連中や年いった観客は虚構として見ているとは思うの
ですが、若い観客の熱心に見ている様を見ると、打ち込める何かを求めているという
か、鋭角化してしまう価値観を感じてしまいます。
03月05日 うらなり企画「いつか遠いハナシ」 千本桜ホール 1800円
初めて見たとおもうんだけど、姉役の人見たことあるような気がします。姉妹が暮
らす家に、親戚のオジサンという人や妹の友達、さらに幽霊みたいな女の子が訪ね
て来て雑談を交わす。のん気に暮らしている人達だけど、転勤中のはずの両親の話
になると口を濁したり、川から男の死体が見つかったことに関係してそうだったり、
どんどん怪しくなってゆく。。。
ちゃぶ台にみかん、縁側にサンダル。のどかなんだけどミステリアスな展開を、
暗転を多用して、断片的に描いていきます。どちらかというと映画向きな作りか
もしれません。各シーンは長くても5〜6分で、全体でも1時間くらいです。味
わいはあるだけど、生劇で暗転多いと見てる側がのれないというか疲れちゃうん
ですよね。ラストもクライマックス観はあるんだけど、それまでのシーン作りを
生かしていない。ストーリーとして決着が着けられなかったのか、意図的に打ち
切り感を出したかったのか。映画なら風景で間を作れるのに。
03月10日 TOKYOビタースマイルCO.「夜が揺れる」 エコー劇場 3700円
少し大人向きの劇団を開拓しようかと、渋そうなタイトルを頼りに出かけました。
でもあんまり大人向きでも、渋くもなかったです。不眠症の作家が、すこしうと
うとしながら見る夢は悪夢ばかり。取りたての厳しい担当にあらすじを語った、
3人の看護婦の話や、おやじ狩りなど。
おもしろくないというわけではないんだけど、見所が少ないというか、骨のある
ストーリーが見たい日だったので、物足りなかったかな。
03月11日 BQMAP「大江戸バックドラフト」 内幸町ホール 3000円
区立とはいえ、一等地になかなかゴージャスなホールです。演劇が息づく場
所とは思えませんが。寛政時代の江戸で放火による火事が続いた。火消しの
”ひ組”も大勢の仲間を失い存続の危機になっている。ある日怪しい女が、
ひ組に忍び込んできて、彼女を狙う侍も現われ、次々と起こった火事が彼女
に関係していたことが。。。
エンターテイメント性をもった時代劇というのが初めからの狙いのようで、
全体的にハイカラな作りです。アクションもかなりうまいです。
しかし、特に時代劇みたいになりゆきがだいたい予想が着く作品をやるから
には、観客が舞台を見てかっこいいじゃんとか思うだけでなく、えんぺに誰
かも書いてるてど、感情移入できる精神的パイプを作り出して欲しかった。
なのでリンボーダンスはやりすぎなのでは。
03月12日 こっぱみじん「CRASH」 千本桜ホール 1000円
旗揚げかつ解散公演ということです。人の人生を壊すことを商売としている
”壊し屋お庭番”と、人生を直すことを商売にしている”リペアカンパニー”
に別れた恋人の男女がそれぞれ入社し、テレビゲームの新発売を控えた社長
の失敗工作とガードで、戦うことになる。壊し屋は人相も悪く、過去の事件
からもあまり良い組織とは思えないのだが。。。
一瞬、人質交換で白菜が出てくるかと思ってしまい、猫ニャーじゃないんだ
からそんなことはないですね。テンポが良くて、キャストのキャラクタを生
かしたなかなか面白い作品でしたが、敵討ちの話の絡めかたなどバカに徹さ
ないのが他のおバカ劇団とちょっと違うかも。これくらい客が入っていれば、
悔いなく解散できるでしょう。
03月25日 文化座「遠い花」 俳優座劇場 5250円
およそ100年前の英国軍人と日本人女性の実際にあった恋愛を題材にした、新
作だそうです。語り手として登場する息子の嫁さんというのが1月に亡くなっ
たばかりで、100年をはるか昔と見るか、2世代で語ることもできる期間とみる
か、そのあたりの時間感覚も面白いところです。駐日武官として赴任したアー
サー・シノットは九段会館の女給をしていた鈴木まさをみそめ愛し合うように
なる。武官は赴任先の女性と結婚を禁止されていたので、正式な結婚はできな
かったがひとときの幸せな暮らしを送る。しかしアーサーはアジア各国へ転任
させられ、手紙が2人を結び付ける手段となる。その後アーサーは西部戦線で
足を失い日本へ行くことができなくなる。2人の子供である清は日本へ戻らな
い父を恨み、留学先のフランスでアーサーと会うが頑な態度を取る。しかしア
ーサーがまさの写真を部屋中に貼って、変わらぬ愛を持ち続けているのを知っ
て和解する。まさは結局その後アーサーの病死と清の戦死で最愛のものを失う
が、膨大な数の手紙を嫁に託し一生を終える。
題材が良いわりには、劇作品としては並みの出来かと思うのですが、最後20
分くらいはグッとくるものがあります。商業演劇だともっと明快なキャラクタ
を与えて芯のあるストーリーにしてしまうと思うのですが、群像劇的なまとめ
方が新劇の劇団なのかなと感じさせてくれます。
03月25日 オフィス加減「B.O.P. 3」 千本桜ホール 2000円
男優3人による企画の第3弾です。3兄弟探偵団3部作のはずが、3兄弟VS
メカ3兄弟がキャスト不足のために中止になり、急遽悪魔物になってしまった
というのですが、パート1と2はほとんど寝てしまったので、内容憶えてませ
ん。どれも脱力コメディです。
03月26日 「新地獄変」 新国立劇場小 5250円
芥川龍之介の原作を鐘下辰男が脚本化したもので、美人画の絵師、結城良秀の
一家にまつわる芸術と狂気の意識を戦わせる激しい作品です。
画のモデルとして育成された、高橋恵子と高橋由美子の親子はそれぞれに異なる
シュールさを表現していますが、両人ともこの役には優しすぎる人格の持ち主の
ような気がします。手間暇かけた国立劇場らしい出来です。
03月26日 偉人舞台「人格販売機 Vol.4 是空」 タニイアリス 3000円
未来のいつか、知能指数の高い子供は特殊な教育施設に預けられ、国や世界の
問題を解決する要員としての教育を受けている。決められたカリキュラムを効
率よくこなし、無駄な考えをしないように、記憶を消去する薬を常用されてい
て、ほとんど感情表現をしない。他の比較的自由な教育施設から研究者と彼の
教え子が、この施設にやってきてあまりに非人道的な扱いを許せず、子供たち
の脱出を助けるのだが、子供たちは社会で生きてゆくすべを知らず、自殺者ま
で出る。なぜこんな教育システムができてしまったのか、自分の意志で生きて
いけてる人間なんているのか。。。
ちかごろの若手劇団の作品としては、珍しいくらい骨のある内容でした。発車
ベルの鳴った山の手線から飛び降りて見にいった甲斐がありました。(実はラ
ーメン屋に忘れ物をしたのを思い出したついでに行ったんだけど。)
04月01日 プロジェクトニュートラル「PISTOL」 千本桜ホール 2700円
たぶん見るの2回目です。アメリカの下町の少年たちが、持て余すエナジーを
無免許運転や、お嬢様とのデート実現に向かっているうちに、ドラッグ密売に
関わりたいへんなことになってゆく青春ものです。全員がほとんど舞台にでず
っぱりで、演じない間も口音や不思議な動きで効果を出していて、演じてる時
は暑苦しいほどのオーバーアクションで、見ている側は引いてしまうような作
りなのですが、だんだん慣れてくると、一生懸命やってるのが伝わって来て、
なかなか良かったです。個性的な表現は劇場の空気をノリのいい状態に出来る
かどうかが勝負だと思うので、はじまりをもうひと工夫してほしいですね。
ベトナム帰りのおじさんが絡んでくる作りはうまいと思いました。
04月01日「陽のあたる教室」 世田谷パブリック劇場 7500円
映画作品(つい先日NHKで放映されましたが、見ないようにしました。)の
初の劇化で、水谷豊が20年ぶりに先生役を演じるということで話題にはなっ
てましたが、後ろはけっこう空席があったようです。公演中なので内容は書き
ませんが、初めて演劇を見る人を連れていっても絶対失敗しないでしょう。
30年間におよぶ話で、個々のエピソードはあまり深くは描かれていないので
すが、いくつもの場面が記憶に染み込むような作品です。
私が今年一番期待していたものですが、期待にはずれないすぐれものでした。
めったに作れない舞台を見てしまったというのが正直な感想です。
04月02日 Super Cool「ラストダンス」 ウッディーシアター中目黒 3000円
とあるビルの地下、つぶれたバーに、この場所を借りようとしている男と大家が
入ってくると人がいる気配がする。実はママが自殺してバーがつぶれ、幽霊が出
るという噂が伝わり、借りてがなかなか見つからない物件だったのだ。この夜、
幽霊に逢いたい元夫や、元従業員達が店に忍びこんでいてはちあわせ。雪で閉じ
込められた彼らは、幽霊話の真相をつきとめるために夜をあかすことに。。。
バーのセットや水のひたたる音、新しい生活の活路を開けない人々の態度など、
きれいにまとまっていました。しかしウエルメイドな路線を狙ってるならストー
リーをもう少し面白くして欲しかったです。幽霊を役者を付けて出しちゃった方
が、周囲の人達の気持ちもわかりやすくなったような。
04月06日「陽のあたる教室」 世田谷パブリック劇場 7500円
もう一度見たくて行ってしまいました。ベートーベンのくだりとか、またしても
泣けてしまいました。高校生活や教師、音楽と聴覚障害など、感傷的題材ではあ
りますが、見る人を引き込むだけの役者のプレイと音楽を多用した演出も見頃な
作りでした。
主要キャスト以外ではトロンボーンの小室弥生が演奏も軽妙な演技も良かったです。
04月09日 SOAP「輝け!プレイボーイ宣言」 シアターグリーン 1800円
コントオムニバスで、絵に描いたようなB級さなんだけど、愛しさを感じちゃう
のが正直な気持ちです。まみ子ちゃんと他の女優さんたちの扱われ方の違いはか
わいそうだけど、笑っちゃいました。演劇コント、二人みちこが一番気に入りま
した。
04月09日 BLUE HIPS「他所へ」 アートボックスホール 2300円
劇団KAKUTAの金井博美の作品とありますが、初演なのか再演なのかはわかりませ
ん。堤泰之がKAKUTAの作品を気に入ってBLUE HIPSの公演としてやることになっ
たようです。
とある病院で新入りの胃潰瘍患者を長期の連中がからかってガンだと思い込ませ
てしまい、彼は病院を抜け出す。病院の近くにある大学では自分なりのライフス
タイルを追求している女子学生達が人間関係に少し疲れた本音を隠しつつ友達を
している。もう1グループ、銀行強盗に失敗したチンピラたちが、逃走資金を捻
出するためにラムネを青酸カリと言って若者たちに売っている。ある日の昼下が
りから夕方までの時間で登場人物の生と死が意外な展開をみせる。
1時間40分ほどでしたが、長めに感じました。後半がもうちょっとドラマチック
であって欲しかった。作者のオリジナリティを尊重したのかもしれないけど、
これまでのBLUE HIPSの小劇場良品作品の路線を期待してきた人には、物足りな
さは否めないでしょう。
04月15日 オフィスJIN「ロマンテックス」 ウッディシアター中目黒 3800円
忠の仁によるミュージカルは初めて見ました。小劇場用作品とはいえ本格的ミュ
ージカルをこの規模の劇場で見られるのはうれしい。明確なストーリーが無い作
品なので、笑いにしろ、感動にしろ場面ごとのパフォーマンスで勝負しなければ
ならないのですが、とてもよかったと思います。女性客の反応が出来をものがた
っていたでしょう。
04月15日 天「Violet Syndrome」 千本桜ホール 2000円
旗揚げ公演ということですが、役者は見たことあるような気がします。タイトル
が怪しいと思いつつ出かけたら、やっぱり怪しい女性劇団でした。中学校に霊能
力を持つ少年がいて、やさしい浮遊霊と霊感の全くない少年の仲を取り持ってあ
げたり、学校の怪談として冗談だと思っている少女に取り付いた危ない霊から助
けてあげる話です。中学生の少年少女を演じるには無理がある人たちだけど、こ
ういうスキモノの人達の公演があるのも、千本桜のいいところなんです。本物の
中高生が見たら激怒するかもしれないけど、我々スキモノですから。
04月22日 MUSICAL BOX CANNABIZ「CANNABIIZの宝島」 東演パラータ 3000円
「宝島」をベースに寺山修司の詩を歌うミュージカル形式で、不思議で無意味な
物語が演じられました。役者は6人の若い女性とおっさん1人。寺山モノなんで
こんなに若い人達がやるとは予想していなかったのですが、象徴する存在(ジム、
桜田)の作り方など感心してしまいました。雰囲気も文芸座ル・ピリエありし頃
を思い出しなつかしさ。
全体的にちょっと頭でっかち、未消化な過去言葉の羅列という感じもしないでは
なかったけど、破壊衝動を引き起こす危険性は出しかけていたと思います。受け
た刺激はひさびさ大きいかも。
たけやま推測本作品のねらい「一応は、演劇破壊なんで
しょう。寺山の時代とはちがって新劇や社会派が相手ではなく、ワークショップや
若手教育システムから作られる演劇に対する。」
04月23日 カメのタンバリン「月のとびうさぎ」 スタジオはるか 2500円
母親の3回忌に集まった3姉妹が、映画監督の父と娘たちとも仲のいい若い恋人
と飲んでいると、長女に母親の霊が乗り移り、結婚前に他の男からもらったラブ
レターの処分と、家を出ていった長男との和解を訴える。頑固な父は長男を許さ
ない口調であるが、外国で映画監督になった息子の事はちゃんとわかっていた。
。。
最近テレビで四季の「ユーリディウス」を見て、ストレートプレイなのになんで
あんなにミュージカルみたいな演技になってしまうのか不思議に思い、フランス
演劇の紹介はいいことだけど、できれば四季以外でフランス物本格的にやってく
れるところはないものかと考えてしまいました。話はずれましたが、ミュージカ
ル劇団のストレートプレイ公演として、カメのタンバリンはなかなかいい味出し
てくれます。同世代ということもあるけど、ところどころに見せる人間臭さがテ
キストだけでは主題のフォーカスしきれなそうなのをグッと引き寄せていると思
います。今回の作品に関しては、深水龍作と本当の親子のようなまごろこ感が、
演技を飛び越して見えました。東由多加死去とかも哀愁おやじには効いていたか
も。
たけやま推測本作品のねらい「たまには、ズバリな
ホームドラマ。人間本来がもっている愛情を、事件性のあるわき役設定でひね
って表現しよう。ミュージカル女優だって人間なんだ。」
04月23日 BROAD EGG「DRAMATICS DREAM」 千本桜ホール 500円
とあるコンビニは、戦隊ヒーロー”アース・レンジャー”の秘密基地で、全日
本ヒーロー連盟から免許を受けたヒーローが悪と闘っている。一般応募で合格
した新レッドが旧任者と交代しリーダーとなったが、この道長いブルー、イエ
ローの2隊員と対立しがち。欠員だったバイオレットとピンクも仮採用したが、
バイオレットは性転換美人、ピンクはTVレポーターでチームの結束は益々怪
しくなる。そんなとき悪の異星人のはずのホワイトフェイスが地球に良いこと
を仕出し、ヒーローは廃業のピンチ。。。
若い劇団だから許せるネタだけど、いざ見てみるとけっこうまじめな内容で、
よく考えてあると思いました。(眠いのでつづきは後日)
たけやま推測本作品のねらい「ヒーローになりたい
という夢を持ち続けた男がいて、その気持ちの強さを描きたいがお笑いにはし
たくない。この際、おお真面目なヒーロー物を見せてやる。」
04月28日 NODA MAP「カノン」 コクーン 8000円
まだ公演中なので内容は見えませんといいつつまだ書いてなかったりする。
たけやま推測本作品のねらい「日本人は制度が染み付いた
生活を長くしてきている。しかし昔からアウトローがいたことも事実で、体制側がま
ともでないことも多い。何かを打破しようとする力はどこから沸き立つのだろう。」
04月29日 瓜南瓜企画「おいしいどてかぼちゃの作り方」 千本桜ホール 2200円
けっこう過激なOLドタバタコメディです。派遣の子が突然今日でおしまいと言われ、
本人や社員OLはおお慌て。仕事の引継ぎをしたり、ケーキを買いに走ったり。ほんと
妙にリアルなお話でした。この劇団なかなかうまいんだけど、作品に欲がないという
か、あっさりとしたラストが多いです。それでもだんだんコクが出てきたかなあ。毎
日神経すり減らすような社会人してる人にはいいやすらぎかも。
たけやま推測本作品のねらい「OL減らして仕事が成り立つ
とでも思ってるの! 仕事増やしやっがってもう許せん。演劇にしちゃる。」
04月30日 ミュージカル座「ゴーストミュージカル」 六行会ホール 5000円
これまで本公演作品は、歴史的な事件や人物を扱ってきたのがほとんどだったのです
が、今回のは現代で死後の世界の話でした。どういう展開になるか楽しみだっ
たのですが、あんまりストーリーはなかったですね。というより登場人物の身の上話
だけで、クライマックスへ向かう流れが無かったのかも。プールで溺れた少年がひかり
に導かれて訪れた所は、死んだ人が天使の案内であの世へ旅立つ集合所で老人から、
若者までいろいろいたが、子供は彼だけだった。懺悔や天国で逢いたい有名人の話、
来世の希望調査など予定のカリキュラムをこなした彼らは、あの世への河岸へ着くが
少年だけが天使に呼び止められる。。。
ストーリーはいまひとつの観があったけど、音楽特にコーラスがよかったです。いろ
んなスタイルのミュージカルを作るという姿勢だけで、まず拍手。
たけやま推測本作品のねらい「
前作アインシュタイン・フォーリーズがあまりにミュージカルマニア向けな作り
だったので、地のセリフがあるスタンダードな路線を狙ってみた。人間は平和平穏を
望みつつもエキサイティングな一生をも望んでしまう。それを振り返る時真実に近づ
くものが見えるかもしれない。」
「ゴーストミュージカル」というタイトルに死人の話というだけでなく、ミュージカ
ルのあり方へのメッセージがあるような気がする。
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